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公開番号2025095720
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023211969
出願日2023-12-15
発明の名称セラミックス基板、セラミックス基板の製造方法及び積層基板
出願人デンカ株式会社
代理人弁理士法人IPX
主分類H01L 23/13 20060101AFI20250619BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】面内方向の各部において均一な接合力で接合された積層基板を製造し得るセラミックス基板、セラミックス基板の製造方法、及びセラミックス基板と金属板とを接合してなる積層基板を提供する。
【解決手段】平面視で矩形状をなすセラミックス基板1において、その表面11に、粗さより大きい間隔の起伏であるうねりを有する。対向する2辺の中点Xを通る厚さ方向に沿ったセラミックス基板の縦断面において、うねりを示す曲線は、3つ以上の極値を有する。縦断面において、2辺の中点を結ぶ直線の法線の表面までの最大距離で規定される反り量を、直線の長さで除した値が1μm/mm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
平面視で矩形状をなすセラミックス基板であって、
その表面に、粗さより大きい間隔の起伏である、うねりを有し、
対向する2辺の中点を通る厚さ方向に沿った前記セラミックス基板の縦断面において、前記うねりを示す曲線は、3つ以上の極値を有し、
前記縦断面において、前記2辺の中点を結ぶ直線の法線の前記表面までの最大距離で規定される反り量を、前記直線の長さで除した値が1μm/mm以下である、セラミックス基板。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
請求項1に記載のセラミックス基板において、
前記セラミックス基板の外周部の厚さは、中央部の厚さより大きい、セラミックス基板。
【請求項3】
請求項1に記載のセラミックス基板において、
前記セラミックス基板は、長辺と短辺とを有し、
前記直線は、前記長辺に沿った直線である、セラミックス基板。
【請求項4】
請求項1に記載のセラミックス基板において、
前記セラミックス基板の対角線の中点における厚さをT1[mm]とし、前記対角線の端から2mmの点における厚さをT2[mm]としたとき、T2-T1が0.001mm以上である、セラミックス基板。
【請求項5】
請求項1に記載のセラミックス基板において、
前記セラミックス基板の平均厚さが0.5mm以上3mm以下である、セラミックス基板。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のセラミックス基板の製造方法であって、
複数のセラミックスグリーンシートを含む積層体を、凸状部を有する2つのセッターで、前記凸状部が前記積層体側となるようにして挟持する第1の工程と、
前記積層体を加熱することにより、各前記セラミックスグリーンシートから前記セラミックス基板を得る第2の工程とを有する、セラミックス基板の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載のセラミックス基板の製造方法において、
前記積層体に付与する荷重量、及び前記積層体に含まれる前記セラミックスグリーンシートの数の少なくとも一方を変更することにより、前記うねりを示す曲線の極値の数及び前記反り量の大きさのうちの少なくとも一方を調整するセラミックス基板の製造方法。
【請求項8】
積層基板であって、
請求項1~請求項5のいずれか1項に記載のセラミックス基板と、
前記セラミックス基板の少なくとも一方の面側に設けられた金属板と、
前記セラミックス基板と前記金属板とを接合する接合層とを備える、積層基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、セラミックス基板、セラミックス基板の製造方法及び積層基板に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
電鉄用、発電用、電気自動車/ハイブリッド自動車用モーター等の高出力モーターを制御するインバータには、IGBTモジュール等のパワーモジュールが使用される(特許文献1参照)。
このパワーモジュールは、セラミックス基材の両面に金属層が設けられたセラミックス絶縁基板と、セラミックス絶縁基板の金属層上に接合された半導体素子とを備えている。
セラミックス基材と金属層とを接合する際には、それらの外周部において、形状の影響を受け易く接合力が不均一になることがある。特に、セラミックス基材が厚い場合、セラミックス基材の剛性が高くなるため、セラミックス基材が変形している場合、接合時に荷重を加えてもセラミックス基材の変形を矯正することが困難となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-185639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明では上記事情に鑑み、面内方向の各部において均一な接合力で接合された積層基板を製造し得るセラミックス基板、セラミックス基板の製造方法、及びセラミックス基板と金属板とを接合してなる積層基板を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様によれば、平面視で矩形状をなすセラミックス基板が提供される。このセラミックス基板は、その表面に、粗さより大きい間隔の起伏である、うねりを有する。対向する2辺の中点を通る厚さ方向に沿ったセラミックス基板の縦断面において、うねりを示す曲線は、3つ以上の極値を有する。縦断面において、2辺の中点を結ぶ直線の法線の表面までの最大距離で規定される反り量を、直線の長さで除した値が1μm/mm以下である。
【0006】
かかる態様によれば、面内方向の各部において均一な接合力で接合された積層基板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明のセラミックス基板の一実施形態を示す斜視図である。
図1のセラミックス基板を示す平面図(a)及び部分縦断面(b)である。
セラミックス基板の製造方法で用いる積層体及び保持体の一例を示す側面図である。
セッターの一構成例を示す斜視図である。
セッターの他の構成例を示す斜視図である。
本発明の積層基板の一実施形態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
図1は、本発明のセラミックス基板の一実施形態を示す斜視図である。図2は、図1のセラミックス基板を示す平面図(a)及び部分縦断面(b)である。なお、図2は、セラミックス基板の厚さ方向のサイズを誇張して示してある。
【0009】
図1に示すセラミックス基板1は、平面視で矩形状をなしている。このセラミックス基板1は、その表面11に、粗さより大きい間隔の起伏である、うねりを有する。そして、対向する2辺の中点A又はBを通る厚さ方向に沿ったセラミックス基板1の縦断面において、うねりを示す曲線(うねり曲線)は、3つ以上の極値を有する(図2(b)中、太い矢印で示す)。
かかる形状のうねりを表面11に有するセラミックス基板1であれば、金属板2と接合して積層基板4(図6参照)を製造する際に荷重を付加すると、溶融状態のろう材をセラミックス基板1及び金属板2の中央部の特定の箇所に滞留するのを防止して、外周部に円滑に移動させことができる。その結果、セラミックス基板1と金属板2とが面内方向の各部において均一な接合力で接合された積層基板4を得ることができる。
【0010】
うねり曲線は、3つ以上の極値(変曲点)を有していればよいが、4つ以上の極値を有することが好ましく、5つ以上の極値を有することがより好ましい。なお、極値の上限値は、特に限定されないが、例えば、7つである。うねり曲線における極値の数が上記範囲であることにより、溶融状態のろう材の移動がより円滑に生じ易くなる。
セラミックス基板1の外周部の厚さは、中央部の厚さより大きくなっていることが好ましい。これにより、セラミックス基板1と金属板2とを接合して積層基板4を製造する際の荷重を、セラミックス基板1及び金属板2の外周部にも十分に付加することができる。その結果、セラミックス基板1と金属板2との対向面の全体を互いに接近させることができ、よって、面内方向の各部において均一な接合力で接合された積層基板4を得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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