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公開番号2025082077
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-28
出願番号2023195310
出願日2023-11-16
発明の名称熱可塑性離型フィルムの製造方法
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08J 5/18 20060101AFI20250521BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】封止樹脂と金型との離型性や金型追従性に優れるのみならず、さらに耐熱性及び取扱性にも優れる、熱可塑性離型フィルムを再現性よく低コストで製造可能な、新規な製造方法等を提供する。
【解決手段】熱可塑性離型フィルムの製造方法であって、180℃以上の融点を有する結晶性樹脂(A)とアクリル系共重合体(B)とを含有する熱可塑性樹脂組成物を準備する工程、得られた前記熱可塑性樹脂組成物を溶融押出して溶融押出フィルムを製膜する工程、並びに得られた前記溶融押出フィルムをフィルム面内方向に一軸延伸及び/又は二軸延伸して延伸フィルムを製膜する工程、を有し、前記熱可塑性樹脂組成物を準備する工程では、前記結晶性樹脂(A)と前記アクリル系共重合体(B)との合計量を100質量部としたとき、前記結晶性樹脂(A)の含有量が80~99質量部であり、前記アクリル系共重合体(B)の含有量が1~20質量部である前記熱可塑性樹脂組成物を準備する、製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
熱可塑性離型フィルムの製造方法であって、
180℃以上の融点を有する結晶性樹脂(A)とアクリル系共重合体(B)とを含有する熱可塑性樹脂組成物を準備する工程、
得られた前記熱可塑性樹脂組成物を溶融押出して溶融押出フィルムを製膜する工程、並びに
得られた前記溶融押出フィルムをフィルム面内方向に一軸延伸及び/又は二軸延伸して延伸フィルムを製膜する工程、を有し、
前記熱可塑性樹脂組成物を準備する工程では、前記結晶性樹脂(A)と前記アクリル系共重合体(B)との合計量を100質量部としたとき、前記結晶性樹脂(A)の含有量が80~99質量部であり、前記アクリル系共重合体(B)の含有量が1~20質量部である前記熱可塑性樹脂組成物を準備する、
製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記延伸フィルムを製膜する工程では、10μm以上300μm以下のフィルム厚みを有する前記熱可塑性離型フィルムを得る
請求項1に記載の熱可塑性離型フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記溶融押出フィルムを製膜する工程では、250~320℃で前記熱可塑性樹脂組成物を溶融押出する
請求項1に記載の熱可塑性離型フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記延伸フィルムを製膜する工程では、前記溶融押出フィルムを基準に2~25倍の総延伸倍率(MD方向×TD方向)で一軸延伸及び/又は二軸延伸を行う
請求項1に記載の熱可塑性離型フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記結晶性樹脂(A)が、結晶性フッ素樹脂、結晶性非環状オレフィン樹脂、及び結晶性ポリスチレン樹脂よりなる群から選択される1種以上を含む
請求項1に記載の熱可塑性離型フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記結晶性樹脂(A)が、エチレン-テトラフルオロエチレン系共重合体(ETFE)、4-メチル-1-ペンテン(共)重合体(PMP)、及びシンジオタクチックポリスチレン(S-PS)よりなる群から選択される1種以上を含む
請求項1に記載の熱可塑性離型フィルムの製造方法。
【請求項7】
前記結晶性樹脂(A)が、シンジオタクチックポリスチレンを含む
請求項1に記載の熱可塑性離型フィルムの製造方法。
【請求項8】
前記アクリル系共重合体(B)が、第1の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、それとは異なる構造の第2の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体である
請求項1に記載の熱可塑性離型フィルムの製造方法。
【請求項9】
前記アクリル系共重合体(B)が、炭素原子数1~3の(メタ)アクリル酸アルキルエステルと炭素原子数4以上の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体である
請求項1に記載の熱可塑性離型フィルムの製造方法。
【請求項10】
前記アクリル系共重合体(B)が、メチルメタクリレート単位、n-ブチルメタクリレート単位、n-ブチルアクリレート単位及びイソブチルメタクリレート単位からなる群より選ばれる2種類以上の単位を有する共重合体である
請求項1に記載の熱可塑性離型フィルムの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性離型フィルムの製造方法等に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、多層プリント配線板やフレキシブルプリント配線板等の各種パッケージ基板上の半導体素子の樹脂モールド工程時において、樹脂が硬化した後の封止樹脂と金型との離型性を得るために離型フィルムが一般的に用いられている(特許文献1及び2参照)。
【0003】
この種の離型フィルムとしては、比較的に耐熱性、離型性、及び金型追従性に優れるエチレン-テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素樹脂フィルム等が広く用いられている。また、その他には、ポリスチレン(PS)やポリメチルペンテン(PMP)等の非フッ素樹脂フィルム、又はシンジオタクチックポリスチレン系樹脂を含有するフィルム等の利用も検討されている。
【0004】
例えば特許文献3には、一層以上の基材層Cと、前記基材層Cを挟持し、4-メチル-1-ペンテン系重合体を主成分として含む一対の最外層Aと、前記基材層Cと前記最外層Aとを接着させる一対の接着層Bとを有する、半導体樹脂パッケージ製造用金型離型フィルムが開示されている。
【0005】
また、特許文献4には、シンジオタクチックポリスチレン系樹脂を含有する二軸配向フィルムであって、少なくとも片面が転写面であり、前記転写面が、マット化されていることを特徴とする転写フィルムが開示されている。
【0006】
さらに、特許文献5には、パラフィン及び炭化水素樹脂、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、脂肪酸と多価アルコールの部分エステル、複合系滑剤等の滑剤とシンジオタクチックポリスチレン系樹脂とを含む組成物から形成された二軸配向フィルムであることを特徴とする離型フィルムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2000-167841号公報
特開2001-250838号公報
国際公開第2010/023907号
特開2013-216779号公報
特許第5918604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献3に記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体を用いた積層フィルムは、耐熱性及び離型性の改善が期待されたものの、実際には耐熱性が十分ではなく、転写フィルム自体が金型やロールに融着する、熱変形が大きく被成型材料の成型や薄膜層の積層工程或いは積層された薄膜層の熱処理工程で悪影響を及ぼす、等の問題があった。
【0009】
また、特許文献4に記載のシンジオタクチックポリスチレン樹脂系フィルムは、実際には、プレス条件や樹脂の種類や処方によっては、フィルムと被成型材料との間で十分な離型性が得られない場合があった。
【0010】
さらに、特許文献5に記載の離型フィルムでは、滑剤の配合によって金型追従性や離型性の改善が期待されたものの、実際には、この滑剤が離型フィルム表面にブリードアウトされやすく、樹脂モールド部の外観不良や金型汚染等を引き起こすといった、取り扱い上の新たな問題が生じた。
(【0011】以降は省略されています)

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