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公開番号2024121415
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028517
出願日2023-02-27
発明の名称アンモニア加熱分解装置
出願人三建産業株式会社,国立研究開発法人科学技術振興機構
代理人個人,個人
主分類C01B 3/04 20060101AFI20240830BHJP(無機化学)
要約【課題】工業炉のバーナの燃料としてアンモニアを使用するために、当該アンモニアを水素と窒素に効果的に分解し、窒素酸化物の排出を抑制することのできるアンモニア加熱分解装置を提供する。
【解決手段】バーナ10からの火炎Fで、バーナ10に燃焼用空気とガス燃料とともに供給されるアンモニアを燃焼させる工業炉1において、アンモニアが供給されるアンモニア供給パイプ60の所定部分の内部に設けられ、前記内部を通過するアンモニアに全体が直接接触して加熱する直接加熱ヒータH1を備える。また、アンモニア供給パイプ60の所定部分の外周面に設けられ、アンモニアを間接的に加熱する間接加熱ヒータH2を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バーナからの火炎で、前記バーナに燃焼用空気とガス燃料とともに供給されるアンモニアを燃焼させる工業炉において、前記アンモニアが供給されるアンモニア供給パイプの所定部分に設けられる装置であって、
前記アンモニア供給パイプの所定部分の内部に設けられ、前記内部を通過するアンモニアに全体が直接接触して加熱する直接加熱ヒータを備えることを特徴とするアンモニア加熱分解装置。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
バーナからの火炎で、前記バーナに燃焼用空気とガス燃料とともに供給されるアンモニアを燃焼させる工業炉において、前記アンモニアが供給されるアンモニア供給パイプの所定部分に設けられる装置であって、
前記アンモニア供給パイプの所定部分の内部に設けられ、前記内部を通過するアンモニアに全体が直接接触して加熱する直接加熱ヒータと、
前記アンモニア供給パイプの所定部分の外周面に設けられ、前記アンモニアを間接的に加熱する間接加熱ヒータとを備えることを特徴とするアンモニア加熱分解装置。
【請求項3】
前記アンモニア供給パイプの所定部分を、その全体が、前記アンモニアを水素と窒素に分解する触媒で形成されたものからなるものとしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア分解加熱装置。
【請求項4】
前記アンモニア供給パイプの所定部分の内周面に前記アンモニアを水素と窒素に分解する触媒の層をコーティングしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア加熱分解装置。
【請求項5】
前記アンモニア供給パイプの所定部分の内部に、前記直接加熱ヒータの下流側または上流側に前記アンモニアを水素と窒素に分解する触媒を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア分解加熱装置。
【請求項6】
前記直接加熱ヒータがプラズマ加熱装置であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア加熱分解装置。
【請求項7】
前記触媒がアルミナであることを特徴とする請求項3に記載のアンモニア加熱分解装置。
【請求項8】
前記触媒がアルミナであることを特徴とする請求項4に記載のアンモニア加熱分解装置。
【請求項9】
前記触媒がアルミナであることを特徴とする請求項5に記載のアンモニア加熱分解装置。
【請求項10】
前記間接加熱ヒータの外面に保温部材を設けたことを特徴とする請求項2に記載のアンモニア加熱分解装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニアを燃料として燃焼させる工業炉に取付けられるアンモニア加熱分解装置に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化抑制の観点から、燃焼しても二酸化炭素を発生しないアンモニアが新たな燃料として注目を集めているが、アンモニアを化石燃料と混合したりアンモニアだけで燃焼させると窒素酸化物(NO
X
)の排出量が増大することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載の燃焼装置は、石炭にアンモニアを加えて燃焼する場合の窒素酸化物増大の課題を解決するものである。
【0004】
アンモニアが新たな燃料として注目を集めているものの、これまでアンモニアを燃料として有効に使用する工業炉は存在せず、現状、研究開発段階にある。
それはすなわち、一般に、アンモニアの燃焼速度は天然ガスの25%程度で、燃焼させると窒素酸化物(NO
X
)の排出量が増大して規制値(180ppm、O
2
=11%換算)より高くなり、燃料として使えないことに起因する。
【0005】
現在、アンモニアガス中の水素成分が30%程度になると天然ガスと同じ程度の燃焼速度となり、20%程度でも実用上問題なく使用できる燃焼速度になることがわかり始めている。
【0006】
工業炉のバーナの燃料としてアンモニアを使用するためには、当該アンモニアを水素と窒素に分解する必要があるが、そうした装置は現段階において存在しない。従って、工業炉は依然として化石燃料などに依存せざるを得ず、その結果、地球温暖化ガス(窒素酸化物)の排出を抑制することができていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第7020759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明の目的とするところは、工業炉のバーナの燃料としてアンモニアを使用するために、当該アンモニアを水素と窒素に効果的に分解し、窒素酸化物の排出を抑制することのできるアンモニア加熱分解装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、本発明のアンモニア加熱分解装置(50)は、バーナ(10)からの火炎(F)で、前記バーナ(10)に燃焼用空気とガス燃料とともに供給されるアンモニアを燃焼させる工業炉(1)において、前記アンモニアが供給されるアンモニア供給パイプ(60)の所定部分に設けられる装置であって、
前記アンモニア供給パイプ(60)の所定部分の内部に設けられ、前記内部を通過するアンモニアに全体が直接接触して加熱する直接加熱ヒータ(H1)を備えることを特徴とする。
【0010】
また本発明は、バーナ(10)からの火炎(F)で、前記バーナ(10)に燃焼用空気とガス燃料とともに供給されるアンモニアを燃焼させる工業炉(1)において、前記アンモニアが供給されるアンモニア供給パイプ(60)の所定部分に設けられる装置であって、
前記アンモニア供給パイプ(60)の所定部分の内部に設けられ、前記内部を通過するアンモニアに全体が直接接触して加熱する直接加熱ヒータ(H1)と、
前記アンモニア供給パイプ(60)の所定部分の外周面に設けられ、前記アンモニアを間接的に加熱する間接加熱ヒータ(H2)とを備えることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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