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公開番号
2024163752
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-22
出願番号
2023079616
出願日
2023-05-12
発明の名称
ゼオライトの製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
,
国立大学法人東京科学大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C01B
39/48 20060101AFI20241115BHJP(無機化学)
要約
【課題】
従来製造が難しかったゼオライトを容易に得ることができるゼオライトの製造方法を提供すること。
【解決手段】
合成するゼオライト(X)と異なる複数のゼオライトをケイ素源として用いるゼオライトの製造方法であって、前記複数のゼオライトの少なくとも1つであるゼオライト(A)が、合成するゼオライト(X)を構成するCBUを1種以上有し、前記複数のゼオライトの他の少なくとも1つであるゼオライト(B)が、合成するゼオライト(X)を構成する別のCBUを1種以上有し、かつゼオライト(A)及びゼオライト(B)が、前記ケイ素源中に、それぞれ5質量%以上含有することを特徴とする、ゼオライトの製造方法である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
合成するゼオライト(X)と異なる複数のゼオライトをケイ素源として用いるゼオライトの製造方法であって、前記複数のゼオライトの少なくとも1つであるゼオライト(A)が、合成するゼオライト(X)を構成するCBUを1種以上有し、前記複数のゼオライトの他の少なくとも1つであるゼオライト(B)が、合成するゼオライト(X)を構成する別のCBUを1種以上有し、かつゼオライト(A)及びゼオライト(B)が、前記ケイ素源中に、それぞれ5質量%以上含有することを特徴とする、ゼオライトの製造方法。
続きを表示(約 460 文字)
【請求項2】
前記合成するゼオライト(X)がCON型ゼオライトである、請求項1に記載のゼオライトの製造方法。
【請求項3】
前記ゼオライト(A)がCBUとして少なくともbeaを有するゼオライトであり、前記ゼオライト(B)がCBUとして少なくともmelを有する、請求項2に記載のゼオライトの製造方法。
【請求項4】
前記ゼオライト(A)が、CBUとして少なくともbeaを有するBetaゼオライトであり、前記ゼオライト(B)が、CBUとしてmelを有するMFI型ゼオライトである、請求項3に記載のゼオライトの製造方法。
【請求項5】
前記合成するゼオライト(X)のケイ素(Si)とアルミニウム(Al)とのモル比(Si/Al)が500以下である、請求項1に記載のゼオライトの製造方法。
【請求項6】
Si/Alが50以下であるCON型ゼオライトを、種結晶として、ケイ素源に対して1質量%以上添加することを特徴とする、CON型ゼオライトの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はゼオライトの製造方法に関し、より詳細にはCON型ゼオライトの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
ゼオライトは、触媒,吸着材,イオン交換材,分子篩や分離材など広く工業的に使われている。ゼオライトの構造はケイ素、アルミニウム、酸素原子からなるTO4ユニットを基本単位としており、さらにこのTO4ユニットがいくつか繋がることでcomposite building units(以下「CBU」と記載する。)と呼ばれる構造単位を有する。
目的とするゼオライトを合成する手法として、ゼオライトを出発原料としてそれを目的ゼオライトへ転換する、ゼオライト転換法という合成法が知られている。具体的には、目的のゼオライトと共通のCBUを有するゼオライトを合成原料として用いる方法が報告されているが(非特許文献1-3)、一方で、CBUの構造類似性だけで出発原料と最終生成物の相関は説明できないと主張する文献(非特許文献4)も存在する。
【0003】
ところで、ゼオライトの用途として、低級オレフィン製造用の触媒が挙げられるが、例えば特許文献1に開示されているように、メタノールおよび/またはジメチルエーテルを原料として、CON型構造を有するゼオライト(CIT-1ゼオライト)を活性成分として含む触媒を使用することにより、プロピレンとブテンを高収率で製造することができる。
しかしながらCON型ゼオライトは、触媒としての寿命が必ずしも十分とはいえず、触媒再生のために頻繁に反応ガスと再生ガスを切り替える必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2013-245163号公報
【非特許文献】
【0005】
J.Jpn.Petrol.Inst.,56,183-197(2013)
J.Am.Chem.Soc.,134,11542-11549(2012)
J.Nanosci.Nanotechnol.,13,3020-3026(2013)
Nat.Mater.,18,1177-1181(2019)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ゼオライトの製造方法としては、上述のような方法が知られているが、ゼオライトの種類によっては、製造が困難なものがある。
一例として、例えばCON型ゼオライトを例に挙げると、アルミニウムを多く含む低シリカCON型ゼオライトの合成は難しいことが知られている。すなわち、低シリカCON型ゼオライト等の合成困難なゼオライトを如何に簡便な方法で合成するかというのが重要な課題である。
本発明は、上記課題を解決するものであり、従来製造が難しかったゼオライトを容易に得ることができるゼオライトの製造方法を提供することを課題とする。
また、上述のように、CON型ゼオライトは低級オレフィン製造用の触媒として有用であるが、触媒寿命が不十分という問題がある。そこで、本発明は低級オレフィンの合成触媒として用いられる、触媒寿命の長いCON型ゼオライトの製造方法を提供することも本発明の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決すべく検討を進め、合成されるゼオライトと共通のCBUを有する異なった2種以上のゼオライトを原料としてゼオライトを合成することで、合成困難なゼオライトを合成できることを見出し、本発明を完成させた。本発明では、構成するCBUすべてをそろえなくとも、その1種を含むゼオライトを2種以上使用することにより、容易に所望するゼオライトの単相を得ることができる。例えば、合成が困難な低シリカCON型ゼオライトの場合であっても、構成する4種のCBUすべてをそろえなくとも、その1種を含むゼオライトを2種以上使用することにより、容易に実質的にCON型のゼオライトの単相を得ることができ、しかも低シリカのCON型ゼオライトを得ることができる。
そしてさらに従来得ることが困難であり、そして本発明により容易に得られるようになった低シリカのCON型ゼオライトを種結晶として用いて得られたCON型ゼオライトを触媒として用いると、長期間高い原料転化率を維持することができることを見出したものである。
【0008】
本発明は、以下の要旨を含む。
[1]合成するゼオライト(X)と異なる複数のゼオライトをケイ素源として用いるゼオライトの製造方法であって、前記複数のゼオライトの少なくとも1つであるゼオライト(A)が、合成するゼオライト(X)を構成するCBUを1種以上有し、前記複数のゼオライトの他の少なくとも1つであるゼオライト(B)が、合成するゼオライト(X)を構成する別のCBUを1種以上有し、かつゼオライト(A)及びゼオライト(B)が、前記ケイ素源中に、それぞれ5質量%以上含有することを特徴とする、ゼオライトの製造方法。
[2]前記合成するゼオライト(X)がCON型ゼオライトである、上記[1]に記載のゼオライトの製造方法。
[3]前記ゼオライト(A)がCBUとして少なくともbeaを有するゼオライトであり、前記ゼオライト(B)がCBUとして少なくともmelを有する、上記[1]又は[2]に記載のゼオライトの製造方法。
[4]前記ゼオライト(A)が、CBUとして少なくともbeaを有するBetaゼオライトであり、前記ゼオライト(B)が、CBUとして少なくともmelを有するMFI型ゼオライトである、上記[1]~[3]のいずれかに記載のゼオライトの製造方法。
[5]前記合成するゼオライト(X)のケイ素(Si)とアルミニウム(Al)とのモル比(Si/Al)が500以下である、上記[1]~[4]のいずれかに記載のゼオライトの製造方法。
[6]Si/Alが50以下であるCON型ゼオライトを、種結晶として、ケイ素源に対して1質量%以上添加することを特徴とする、CON型ゼオライトの製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、従来製造が難しかったゼオライトを容易に得ることができるゼオライトの製造方法を提供することができる。また、低級オレフィンの合成触媒として用いられる、触媒寿命の長いCON型ゼオライトの製造方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施例1及び比較例1~3で合成したゼオライトの粉末X線回折結果を示す図である。
実施例2及び比較例4に係るゼオライトを触媒として用いた低級オレフィンの製造における、メタノール転化率および各成分の選択率の推移を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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