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公開番号2025020801
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124393
出願日2023-07-31
発明の名称二酸化炭素の固定化方法及びアミノ酸水溶液
出願人株式会社アイシン,株式会社アイシン・ロジテクサービス
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類C01F 11/18 20060101AFI20250205BHJP(無機化学)
要約【課題】 カルシウム難溶性の固体をカルシウムの供給源として用いた場合でも、十分にカルシウムイオンを溶出させることができ、その結果、十分な量の二酸化炭素を固定(回収)することができる、二酸化炭素の固定化方法を提供すること。
【解決手段】 水にアミノ酸とアスコルビン酸とを溶解させることにより、アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液を調製する溶液調製工程と、アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液にケイ酸カルシウムを含有する固形物を浸漬させることにより、固形物からカルシウムイオンをアスコルビン酸含有アミノ酸水溶液中に溶出する溶出工程と、カルシウムイオンが溶出したアスコルビン酸含有アミノ酸水溶液に二酸化炭素を含むガスを接触させることにより、アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液に溶出したカルシウムイオンと二酸化炭素とを反応させて炭酸カルシウムを析出する析出工程と、を含む、二酸化炭素の固定化方法とすること。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
水にアミノ酸とアスコルビン酸とを溶解させることにより、アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液を調製する溶液調製工程と、
前記アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液にケイ酸カルシウムを含有する固形物を浸漬させることにより、前記固形物からカルシウムイオンを前記アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液中に溶出させる溶出工程と、
前記カルシウムイオンが溶出した前記アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液に二酸化炭素を含むガスを接触させることにより、前記アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液に溶出したカルシウムイオンと二酸化炭素とを反応させて炭酸カルシウムを析出させる析出工程と、
を含む、二酸化炭素の固定化方法。
続きを表示(約 410 文字)【請求項2】
請求項1に記載の二酸化炭素の固定化方法であって、
前記溶出工程にて、前記固形物中のケイ酸カルシウムがアミノ酸と反応することにより、前記アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液にカルシウムイオンが溶出するとともにケイ酸カルシウム水和物および/またはゲル状シリカが析出する、二酸化炭素の固定化方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の二酸化炭素の固定化方法であって、
前記アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液に含有されるアスコルビン酸の濃度は、前記アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液に含有されるアミノ酸の濃度の1/100よりも大きく1/10未満である、二酸化炭素の固定化方法。
【請求項4】
ケイ酸カルシウムを含有する固形物からカルシウムイオンを溶出させるためのアミノ酸水溶液であって、
水にアミノ酸とアスコルビン酸を溶解させることにより調製された、アミノ酸水溶液。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、二酸化炭素の固定化方法及びアミノ酸水溶液に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
カーボンニュートラルの実現に向けて、二酸化炭素を回収するための様々な技術が提案されている。例えば、カルシウムイオンが溶出したアミノ酸水溶液に二酸化炭素を含むガスを接触させて炭酸カルシウムを溶液中に析出させることにより、炭酸カルシウムとして二酸化炭素を固定(回収)する技術が提案されている。
【0003】
特許文献1は、2種以上の中性アミノ酸を混合した中性アミノ酸水溶液に生石灰を添加することによりカルシウムイオンを溶出させる溶出工程と、溶出工程によりカルシウムイオンが溶出した中性アミノ酸水溶液に炭酸ガスを含む気体を導入することにより炭酸カルシウムを析出させる析出工程と、を備える炭酸カルシウムの製造方法を開示する。特許文献1に開示の方法によれば、炭酸カルシウムの析出効率を向上させることができるので、炭酸カルシウムとして固定される二酸化炭素の回収効率も向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-52064号公報
【発明の概要】
【0005】
(発明が解決しようとする課題)
製鋼工程で副次的に生成する溶融固化物である製鋼スラグの主成分は、カルシウム、アルミニウム、ケイ素、鉄等、天然に多く存在する元素の酸化物である。従って、製鋼スラグをカルシウムの供給源としてアミノ酸水溶液中に浸漬することによりアミノ酸水溶液中にカルシウムイオンを溶出させようとする試みもなされている。しかしながら、製鋼スラグは鉄やアルミニウムを多く含んでおり、これらの金属元素或いはその酸化物等がカルシウムイオンの溶出を阻害する。そのため従来のアミノ酸水溶液を用いて製鋼スラグからカルシウムイオンを溶出させようとしても、十分にカルシウムイオンを溶出させることができない。そして、十分にカルシウムイオンが溶出していないアミノ酸水溶液を用いて二酸化炭素を固定(回収)しようとしても、溶液中のカルシウムイオンが不足するために十分な量の二酸化炭素を固定することができない。
【0006】
本開示は、製鋼スラグのような、カルシウム難溶性の固体をカルシウムの供給源として用いた場合でも、十分にカルシウムイオンを溶出させることができ、その結果、十分な量の二酸化炭素を固定(回収)することができる、二酸化炭素の固定化方法及びアミノ酸水溶液を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、水にアミノ酸とアスコルビン酸とを溶解させることにより、アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液を調製する溶液調製工程と、アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液にケイ酸カルシウムを含有する固形物を浸漬させることにより、固形物からカルシウムイオンをアスコルビン酸含有アミノ酸水溶液中に溶出させる溶出工程と、カルシウムイオンが溶出したアスコルビン酸含有アミノ酸水溶液に二酸化炭素を含むガスを接触させることにより、アスコルビン酸含有アミノ酸水溶液に溶出したカルシウムイオンと二酸化炭素とを反応させて炭酸カルシウムを析出させる析出工程と、を含む、二酸化炭素の固定化方法を提供する。また、本開示は、ケイ酸カルシウムを含有する固形物からカルシウムイオンを溶出させるためのアミノ酸水溶液であって、水にアミノ酸とアスコルビン酸を溶解させることにより調製された、アミノ酸水溶液を提供する。
【0008】
本開示によれば、ケイ酸カルシウムを含むカルシウム難溶性の固形物をカルシウムの供給源として用いた場合でも、十分にカルシウムイオンを溶出させることができ、その結果、十分な量の二酸化炭素を固定(回収)することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本実施形態に係る二酸化炭素の固定化方法を示すフローチャートである。
各溶出溶液内のCaイオンの濃度比を示すグラフである。
図2に示すグラフにFeイオンの濃度を重ね合わせた図である。
図2に示すグラフにMnイオンの濃度を重ね合わせた図である。
図2に示すグラフにSiイオンの濃度を重ね合わせた図である。
図2に示すグラフにAlイオンの濃度を重ね合わせた図である。
原料溶液A10を用いて溶出工程を実施することにより得られたスラグ残渣のSEM-EDX像である。
原料溶液A30を用いて溶出工程を実施することにより得られたスラグ残渣のSEM-EDX像である。
原料溶液C20を用いて溶出工程を実施することにより得られたスラグ残渣のSEM-EDX像である。
図5Aの(a)に示すSEM像内の〇印内の領域をEDXにより分析した結果を示す図である。
図5Bの(a)に示すSEM像内の〇印内の領域をEDXにより分析した結果を示す図である。
図5Cの(a)に示すSEM像内の〇印内の領域をEDXにより分析した結果を示す図である。
Ca(OH)

(s)とH

SiO

(s)を基準とする相対化学ポテンシャルの関係を示す図である。
仕込みCaO濃度と、溶出工程により溶出したCaイオンの濃度との関係を示すグラフである。
仕込みCaO濃度とCa溶出量増加率との関係を表すグラフである。
電気炉スラグの種別とCa溶出量増加率との関係を表すグラフである。
原料溶液A20を用いて1回目の溶出工程、析出工程及び2回目の溶出工程、析出工程を実施した場合に各工程の完了時に測定した溶出Ca濃度を比較した図である。
原料溶液C10を用いて1回目の溶出工程、析出工程及び2回目の溶出工程、析出工程を実施した場合に各工程の完了時に測定した溶出Ca濃度を比較した図である。
溶出Ca濃度減少率を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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