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公開番号
2025020215
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-12
出願番号
2024188475,2022522406
出願日
2024-10-25,2020-10-16
発明の名称
石灰泥から精製沈殿炭酸カルシウムを作製する方法背景
出願人
スペシャルティ ミネラルズ (ミシガン) インコーポレーテツド
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01F
11/18 20060101AFI20250204BHJP(無機化学)
要約
【課題】精製沈殿炭酸カルシウムを石灰泥から作製する方法を提供する。
【解決手段】石灰泥ケーキを水および炭酸ナトリウムと混合して第1のスラリーを形成すること、第1のスラリーを、スラリーを熟成させ、かつピルソナイト、ショータイト、およびゲイラサイトのうちの1つ以上を形成する条件下で加熱することと、熟成させたスラリーから、固形部分を分離することと、ピルソナイト、ショータイト、およびゲイラサイトのうちの1つ以上を、CaCO
3
固形画分およびNa
2
CO
3
固形画分に分解し、かつナトリウム塩を除去するのに十分な条件下で、固形部分を洗浄することと、CaCO
3
固形画分を水および分散剤と混合して、CaCO
3
固形画分を水中に分散させ、100rpmで約1000cps未満のブルックフィールド粘度を有する分散スラリーを形成し、それにより、精製沈殿炭酸カルシウムを含有する分散スラリーを生成することとを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
精製沈殿炭酸カルシウムを石灰泥から作製する方法であって、
石灰泥ケーキを水および分散剤と混合して、100rpmで約1000cps未満のブルックフィールド粘度を有する第1のスラリーを形成することと、
前記第1のスラリーを、約0.4ミクロン~約5ミクロンのメジアン粒子径に粉砕することと、
不純物粒子を含む遠心分離スラリーおよび精製炭酸カルシウムを含むペーストを得るのに十分な条件下で、粉砕した前記スラリーを相分離させることと、
前記ペーストを、水中で目標固形分含有量まで希釈し、それにより、前記精製沈殿炭酸カルシウムを含有する分散スラリーを生成することと、を含む、方法。
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【請求項2】
前記分散スラリーのpHを約8~約10のpHに調整すること、および/または前記粉砕したスラリーのpHを約8~約10のpHに調整することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
相分離が、前記粉砕したスラリーを、約500g~約2000gのg力で約1分~約10分の滞留時間にわたって遠心分離することを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
相分離が、前記粉砕したスラリーを重力沈降させることを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記重力沈降が、約2~8時間の沈降時間にわたって、約2cm~約3000cmの沈降深さまで実施される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記分散スラリーを形成する前に、前記石灰泥ケーキを水と混合して第1のスラリーを形成することと、第1のスラリーを洗浄して、前記石灰泥ケーキ中に存在する苛性ソーダを除去することと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のスラリーが、約25重量%~約50重量%の固形分含有量を有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
精製沈殿炭酸カルシウムを石灰泥から作製する方法であって、
石灰泥ケーキを水と混合して、第1のスラリーを形成することと、
前記第1のスラリーのpHを、約10~約11になるように調整することと、
約500~約2000gのg力を達成するのに十分な条件下で、前記第1のスラリーを、約1~約10分の滞留時間にわたって遠心分離して、不純物粒子および精製炭酸カルシウムを含むペーストを含む遠心分離スラリーを得ることと、
前記ペーストを水および分散剤と混合して、100rpmで約1000cps未満のブルックフィールド粘度を有しかつ前記精製沈殿炭酸カルシウムを含有する分散スラリーを形成することと、を含む、方法。
【請求項9】
前記分散スラリーを、約0.4ミクロン~約5ミクロンのメジアン粒子径に粉砕することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
粉砕した前記スラリーのpHを、約9~約10.5になるように調整することをさらに含む、請求項9に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、廃棄生成物として生成された石灰泥ケーキを処理して沈殿炭酸カルシウムを生成する方法に関し、特に、廃棄生成物として生成された石灰泥ケーキを処理して、紙および板紙のフィラーおよび/または顔料としての使用に適した沈殿炭酸カルシウムを生成する方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【0002】
関連技術の簡単な説明
紙および板紙の主成分は、種々の機械的および/または化学的パルプ化プロセスによって木材または他の植物源から生成されるセルロースパルプ繊維である。製紙業界で使用される主な化学パルプ化プロセスは、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)、および硫化ナトリウムを消化プロセス工程において使用して、非セルロース系材料をセルロース系パルプ繊維から抽出および分離する、アルカリ「クラフト」プロセスである。とりわけ、パルプ化における別の一般的なバリエーションは、硫化ナトリウムを用いないことであり、これは苛性パルプ化として知られている。
【0003】
パルプ化プロセスの運転効率および経済効率を最大化するために、化学物質は可能な限り回収され、再利用される。この化学的回収プロセスでは、一部のパルプ化作業には石灰窯が含まれる。石灰窯は、苛性化と呼ばれるプロセスにおいて「緑液」と組み合わせられる(不活性化される)石灰(CaO)を生成するように機能する。緑液は、パルプ化と苛性化の間のパルプ化プロセスに由来する。石灰窯がない場合は、市販の石灰(CaO)を購入し、苛性化回路のシングルパスで使用する。
【0004】
緑液の主成分は炭酸ナトリウムであり、石灰と炭酸ナトリウムとの反応により、次の反応工程によって水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)および炭酸カルシウム(CaCO
3
)が生成される。
CaO+H
2
O→Ca(OH)
2
(1)
Ca(OH)
2
+Na
2
CO
3
→CaCO
3
+2NaOH (2)
【0005】
工程2で生成された炭酸カルシウムは、業界では「石灰泥」と呼ばれ、水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)溶液は「白液」と呼ばれる。工程2の反応条件により、石灰泥が、白液の流れからすばやく分離し得る比較的大きな粒子として沈殿する。洗浄および濾別の後、石灰泥は、存在する場合は石灰窯にリサイクルされるか、または埋め立て地に廃棄される。実際には、システムには多くの場合、リサイクルされた石灰泥および一部の埋め立てられたパージされた石灰泥の両方が含まれる。
【0006】
紙および板紙製品は、他の鉱物顔料と比較したその本質的に優れた白色度および明度のために、粉砕石灰石もしくはフィラーとして合成的に沈殿されたものから生成される微粒子として、および/またはコーティング顔料として、炭酸カルシウムを含むことがよくある。炭酸カルシウムを含有するにもかかわらず、石灰泥は、概して、紙および板紙におけるフィラーおよび/またはコーティング顔料としての使用には適さない。石灰泥は、比較的低い白色度および明度を有する。さらに、石灰泥は、残存苛性ソーダに起因して、概して大きな粒子径および高いpHを有する。葦および藁などの非木材種をパルプ化して生成された石灰泥は、上昇したレベルの高表面積の珪質鉱物をしばしば含有しみ、これらは石灰泥粒子の比表面積を増加させて、石灰泥粒子を従来の製紙におけるフィラーとしての使用には適しないようにする。
【0007】
石灰泥の別の欠点は、チャーの黒い粒子が石灰泥粒子と混ざり合い得ることである。ブラックチャーは、回収ボイラー中での燃焼から発生し得、これは緑液に運ばれ得、そして最終的には、緑液の苛性化から生成された石灰泥に運ばれ得る。黒い斑点を生じ得るブラックチャーは、紙での使用を目的とした白色顔料では、非常に望ましくない。これらの理由から、石灰泥は、苛性化工程で再利用するために石灰窯で再燃焼されて酸化カルシウム(CaO)を生成しない場合、埋め立て地に廃棄される。石灰泥をリサイクルする場合でも、(i)パルプ化能力を高めるため、または(ii)非プロセス要素のシステムをクリーンアップしてプロセス効率を向上させるために、より多くの石灰泥をパージすることが有利な場合がある。
【発明の概要】
【0008】
石灰泥が、埋め立てられるのとは反対に、処理されて紙および板紙のフィラーおよび/またはコーティング顔料として使用するのに適切になり得るならば、有益であろう。また、このことは、製紙工場で購入した石灰の総利用率を改善し、購入した鉱物充填物および/またはコーティング顔料の消費量を削減するであろう。さらに、この石灰泥を実施可能な新しい生成物に精製することは、廃棄物を最小限に抑え、かつ材料の再利用、リサイクル、または転用により資源の使用がより効率的であるサーキュラーエコノミーをサポートする企業によるグローバルな取り組みをサポートする。
【0009】
本開示の実施形態によれば、精製沈殿炭酸カルシウムを石灰泥から作製する方法は、石灰泥ケーキを水および炭酸ナトリウムと混合して第1のスラリーを形成することと、第1のスラリーを、スラリーを熟成させ、かつピルソナイト、ショータイト、およびゲイラサイトのうちの1つ以上を形成する条件下で加熱することと、熟成させたスラリーから、固形部分を分離することと、ピルソナイト、ショータイト、およびゲイラサイトのうちの1つ以上を、CaCO
3
固形画分およびNa
2
CO
3
固形画分に分解し、かつナトリウム塩を除去するのに十分な条件下で、固形部分を洗浄することと、CaCO
3
固形画分を水および分散剤と混合して、CaCO
3
固形画分を水中に分散させ、100rpmで約1000cps未満のブルックフィールド粘度を有する分散スラリーを形成し、それにより、精製沈殿炭酸カルシウムを含有する分散スラリーを生成することと、を含み得る。
【0010】
本開示の実施形態によれば、精製沈殿炭酸カルシウムを石灰泥から作製する方法は、石灰泥ケーキを水および分散剤と混合して、100rpmで約1000cps未満のブルックフィールド粘度を有する第1のスラリーを形成することと、第1のスラリーを、約0.4ミクロン~約5ミクロンのメジアン粒子径に粉砕することと、不純物粒子を含む遠心分離スラリーおよび精製炭酸カルシウムを含むペーストを得るのに十分な条件下で、粉砕したスラリーを相分離することと、ペーストを、水中で目標固形分含有量まで希釈し、それによって精製沈殿炭酸カルシウムを含有する分散スラリーを生成することと、を含み得る。
(【0011】以降は省略されています)
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