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公開番号2025020871
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124496
出願日2023-07-31
発明の名称カーボンナノチューブ生成装置
出願人DOWAサーモテック株式会社,株式会社名城ナノカーボン
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01B 32/164 20170101AFI20250205BHJP(無機化学)
要約【課題】カーボンナノチューブの品質を担保しながら単位時間あたりのカーボンナノチューブ生成量を増加させるカーボンナノチューブ生成装置を提供する。
【解決手段】カーボンナノチューブを生成するカーボンナノチューブ生成装置10において、カーボンナノチューブの原料ガスが供給される第1反応管11と、原料ガスが通過する第2反応管12と、第1反応管11と第2反応管12を加熱する加熱室13と、を設け、第1反応管11と第2反応管12とを一直線に配置し、第1反応管11の端部と第2反応管12の端部とを接続する。
【選択図】図2

特許請求の範囲【請求項1】
カーボンナノチューブを生成するカーボンナノチューブ生成装置であって、
前記カーボンナノチューブの原料ガスが供給される第1反応管と、
前記原料ガスが通過する第2反応管と、
前記第1反応管と前記第2反応管を加熱する加熱室と、を備え、
前記第1反応管と前記第2反応管とが一直線に配置され、
前記第1反応管の端部と前記第2反応管の端部とが接続されていることを特徴とする、カーボンナノチューブ生成装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記第1反応管の端部と前記第2反応管の端部とを接続する接続部材を備え、
前記接続部材は、
前記第1反応管の端部が挿入される第1挿入口と、
前記第2反応管の端部が挿入される第2挿入口と、
前記第1挿入口と前記第2挿入口との間に設けられた中間壁部と、を有し、
前記中間壁部は、
前記第1反応管の端面に対向し、当該端面に平行な第1面と、
前記第2反応管の端面に対向し、当該端面に平行な第2面と、
前記第1反応管の管軸方向に沿って貫通した貫通孔と、を有することを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
【請求項3】
前記第1反応管の端面と前記中間壁部との間、および、前記第2反応管の端面と前記中間壁部との間の一方または両方に、シール材が設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
【請求項4】
前記第1反応管の前記第2反応管側の端部は、第1外径部と、前記第1外径部よりも外径が小さい筒状の第2外径部と、を有し、
前記第2反応管の前記第1反応管側の端部は、第1内径部と、前記第1内径部よりも内径が大きい筒状の第2内径部と、を有し、
前記第2外径部は、前記第2内径部の内側に挿入されていることを特徴とする、請求項1に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
【請求項5】
前記第1外径部の端面と前記第2内径部の端面との間に、シール材が設けられていることを特徴とする、請求項4に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
【請求項6】
前記シール材は、グラファイトで形成されていることを特徴とする、請求項3または5に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
【請求項7】
前記第1反応管と前記第2反応管とを相対的に接近させて前記シール材を介して前記第1反応管と前記第2反応管とを密着させる押圧機構を有することを特徴とする、請求項3または5に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
【請求項8】
前記第1反応管の前記第2反応管側とは反対側の端部は、前記加熱室の外側に位置し、
前記押圧機構は、
前記第1反応管の管軸方向と平行な方向に伸縮する、ばねと、
前記ばねの一端部が固定された第1部材と、
前記ばねの他端部が固定された第2部材と、を備え、
前記第1部材は、前記第1反応管に対して固定され、
前記第2部材は、前記加熱室に対して固定され、
前記ばねは、前記第1部材に対する前記第2反応管側の領域とは反対側の領域において、自然長より収縮した状態で前記第2部材に固定されていることを特徴とする、請求項7に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
【請求項9】
前記第2部材は、前記ばねの内方に挿通された棒材であることを特徴とする、請求項8に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
【請求項10】
前記ばねの収縮量を調節する調節機構を有することを特徴とする、請求項8に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カーボンナノチューブを生成するカーボンナノチューブ生成装置に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
カーボンナノチューブ(以下「CNT」と記載する場合もある)は、導電性、熱伝導性、機械的強度等の優れた特性を有することから、多くの分野で注目されている新素材である。CNTの製造装置として、特許文献1には、炭素を含む原料(炭素源)を熱分解させてCNTを生成する化学気相成長法(CVD法)を用いた製造装置が知られている。
【0003】
化学気相成長法を用いたCNTの製造方法では、例えば高温に加熱された反応管の内部にCNTの原料とキャリアガスを供給し、その原料が反応管の内部を一定時間通過することでCNTが生成される。生成されたCNTは、原料供給側とは反対側の反応管の端部から排出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-064918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
CNTの製造にかかるコストを削減するためには、単位時間あたりのCNTの生成量を増加させて製造効率を高める必要がある。単位時間あたりのCNTの生成量を増加させる方法としては、例えば反応管への原料供給量を増加させることが考えられる。
【0006】
しかし、原料供給量の増加に伴いCNTの生成量が増加すると、反応管内でCNTの詰まりが発生し易くなるため、CNTの詰まりを抑制するためには、原料供給量の増加と共にキャリアガスの流量も増加させる必要がある。
【0007】
一方、CNTの品質を目標とする範囲内に制御するためには、適切な条件に設定された雰囲気内で適切な時間、CNTの生成処理を行う必要があるが、従来装置の反応管長さでキャリアガスの流量を増加させると、反応管内を適切な処理条件とすることが困難であった。つまり、従前の装置構造でキャリアガスの流量を増加させると、目標とする品質のCNTが得られないため、キャリアガスの流量を増加させた場合でも目標とする品質のCNTを得るためには、キャリアガス流量に応じて反応管長さを延長する必要がある。
【0008】
しかしながら、反応管の製造メーカが製造する反応管には、汎用的に用いられるいくつかの規格があり、この規格から外れる反応管を製造する場合には多大なコストがかかる。すなわち、規格品の反応管長さよりも長い反応管を使用することは、CNT生成装置の大幅なコストアップにつながる。したがって、従前のCNT生成装置では、CNT品質を担保しながら単位時間あたりのCNT生成量を増加させるという観点で改善の余地があった。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、カーボンナノチューブの品質を担保しながら単位時間あたりのカーボンナノチューブ生成量を増加させるカーボンナノチューブ生成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本発明の態様を以下に例示する。
(1)カーボンナノチューブを生成するカーボンナノチューブ生成装置であって、
前記カーボンナノチューブの原料ガスが供給される第1反応管と、
前記原料ガスが通過する第2反応管と、
前記第1反応管と前記第2反応管を加熱する加熱室と、を備え、
前記第1反応管と前記第2反応管とが一直線に配置され、
前記第1反応管の端部と前記第2反応管の端部とが接続されていることを特徴とする、カーボンナノチューブ生成装置。
(2)前記第1反応管の端部と前記第2反応管の端部とを接続する接続部材を備え、
前記接続部材は、
前記第1反応管の端部が挿入される第1挿入口と、
前記第2反応管の端部が挿入される第2挿入口と、
前記第1挿入口と前記第2挿入口との間に設けられた中間壁部と、を有し、
前記中間壁部は、
前記第1反応管の端面に対向し、当該端面に平行な第1面と、
前記第2反応管の端面に対向し、当該端面に平行な第2面と、
前記第1反応管の管軸方向に沿って貫通した貫通孔と、を有することを特徴とする、(1)に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(3)前記第1反応管の端面と前記中間壁部との間、および、前記第2反応管の端面と前記中間壁部との間の一方または両方に、シール材が設けられていることを特徴とする、(2)に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(4)前記第1反応管の前記第2反応管側の端部は、第1外径部と、前記第1外径部よりも外径が小さい筒状の第2外径部と、を有し、
前記第2反応管の前記第1反応管側の端部は、第1内径部と、前記第1内径部よりも内径が大きい筒状の第2内径部と、を有し、
前記第2外径部は、前記第2内径部の内側に挿入されていることを特徴とする、(1)に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(5)前記第1外径部の端面と前記第2内径部の端面との間に、シール材が設けられていることを特徴とする、(4)に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(6)前記シール材は、グラファイトで形成されていることを特徴とする、(3)または(5)に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(7)前記第1反応管と前記第2反応管とを相対的に接近させて前記シール材を介して前記第1反応管と前記第2反応管とを密着させる押圧機構を有することを特徴とする、(3)、(5)、(6)のいずれかに記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(8)前記第1反応管の前記第2反応管側とは反対側の端部は、前記加熱室の外側に位置し、
前記押圧機構は、
前記第1反応管の管軸方向と平行な方向に伸縮する、ばねと、
前記ばねの一端部が固定された第1部材と、
前記ばねの他端部が固定された第2部材と、を備え、
前記第1部材は、前記第1反応管に対して固定され、
前記第2部材は、前記加熱室に対して固定され、
前記ばねは、前記第1部材に対する前記第2反応管側の領域とは反対側の領域において、自然長より収縮した状態で前記第2部材に固定されていることを特徴とする、(7)に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(9)前記第2部材は、前記ばねの内方に挿通された棒材であることを特徴とする、請求項(8)に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(10)前記ばねの収縮量を調節する調節機構を有することを特徴とする、(8)または(9)に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(11)前記棒材は、雄ねじ部を有し、
前記雄ねじ部にナットが取り付けられ、
前記ばねは、前記ナットと前記第1部材との間に配置され、
前記ナットの回転により前記ばねの収縮量を調節可能な構成を有することを特徴とする、(9)に記載のカーボンナノチューブ生成装置。
(12)前記第1反応管と前記第2反応管との接続部における前記第1反応管の端面と前記第2反応管の端面は、それぞれ算術平均粗さRaが0.2~6.3μmであることを特徴とする、(1)~(11)のいずれかに記載のカーボンナノチューブ生成装置。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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