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公開番号2025020974
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-02-13
出願番号2023124630
出願日2023-07-31
発明の名称アンモニア分解装置及び水素製造方法
出願人国立大学法人東海国立大学機構,東北電力株式会社
代理人個人,個人
主分類C01B 3/04 20060101AFI20250205BHJP(無機化学)
要約【課題】酸化触媒で発生した熱を効率よく分解触媒に伝達してアンモニアを分解することができるアンモニア分解装置及び水素製造方法を提供する。
【解決手段】アンモニア分解装置10は、アンモニアと酸素とを含む原料ガスを供給し、アンモニアを分解して、水素を製造するものであり、原料ガスが供給される流路11Aを有する反応部11と、流路11Aに設けられた触媒を含む触媒層12とを備えている。触媒層12は、アンモニアを酸化する酸化触媒を含む酸化触媒層12Aと、アンモニアを分解する分解触媒を含む分解触媒層12Bとを、上流側からこの順に交互に連続して、酸化触媒層12Aを2層以上、分解触媒層12Bを1層以上有している。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アンモニアと酸素とを含む原料ガスを供給し、アンモニアを分解して、水素を製造するアンモニア分解装置であって、
前記原料ガスが供給される流路を有する反応部と、前記流路に設けられた触媒を含む触媒層とを備え、
前記触媒層は、アンモニアを酸化する酸化触媒を含む酸化触媒層と、アンモニアを分解する分解触媒を含む分解触媒層とを、上流側からこの順に交互に連続して、前記酸化触媒層を2層以上、前記分解触媒層を1層以上有する
ことを特徴とするアンモニア分解装置。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記触媒層における前記酸化触媒の量は、アンモニアの分解に必要な熱量をアンモニアの酸化により供給するために必要な最小量の1倍以上1.5倍以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載のアンモニア分解装置。
【請求項3】
アンモニアと酸素とを含む原料ガスを供給し、アンモニアを分解して、水素を製造する水素製造方法であって、
前記原料ガスを、アンモニアを酸化する酸化触媒を含む酸化触媒層と、アンモニアを分解する分解触媒を含む分解触媒層とが、上流側からこの順に交互に連続して、前記酸化触媒層が2層以上、前記分解触媒層が1層以上設けられた触媒層に流すことにより、前記酸化触媒によりアンモニアを酸化すると共に、アンモニアの酸化により発生した熱量を利用して、前記分解触媒によりアンモニアを分解して水素を製造する
ことを特徴とする水素製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アンモニア(NH

)を分解して水素(H

)を製造するアンモニア分解装置および水素製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
二酸化炭素(CO

)を排出しない製法で作られたアンモニア(ブルーアンモニアと呼ばれる)は、早期に社会実装可能な脱炭素燃料及び水素キャリアとして期待されている。しかし、アンモニアを燃料して利用する場合には、着火しにくく、燃焼速度も極めて遅いという本質的な課題がある。この課題は、アンモニアを触媒で改質して、アンモニア・水素混合燃料とすることにより解決することができる。例えば、アンモニア50%・水素50%の混合ガスは、メタンの燃焼速度と同等となり、着火性や燃焼性が改善される。
【0003】
ところが、アンモニアの熱分解は吸熱反応であり、加熱が必要である。例えば、電気ヒーターで加熱することも考えられるが、電気由来の二酸化炭素を考慮する必要があること、及び、熱ロスが大きいため消費電力が大きく、混合ガス製造のエネルギー効率が低くなるという課題があった。
【0004】
そこで、従来より、アンモニアの一部を燃焼しその燃焼熱を用いるオートサーマルリフォーマー(ATR)が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1には、アンモニアを燃焼する作用を有する酸化触媒(燃焼触媒)と、アンモニアを分解する作用を有する分解触媒とを用い、反応ガスの流れに対して、酸化触媒の後に分解触媒を充填し、アンモニアの燃焼により発生した熱をアンモニアの分解に利用することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-64282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、酸化触媒(燃焼触媒)の後に分解触媒を充填するのみであったので、酸化触媒で発生した熱を効率よく分解触媒に伝達することができないという問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題に基づきなされたものであり、酸化触媒で発生した熱を効率よく分解触媒に伝達してアンモニアを分解することができるアンモニア分解装置及び水素製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のアンモニア分解装置は、アンモニア(NH

)と酸素(O

)とを含む原料ガスを供給し、アンモニアを分解して、水素(H

)を製造するものであって、原料ガスが供給される流路を有する反応部と、流路に設けられた触媒を含む触媒層とを備え、触媒層は、アンモニアを酸化する酸化触媒を含む酸化触媒層と、アンモニアを分解する分解触媒を含む分解触媒層とを、上流側からこの順に交互に連続して、前記酸化触媒層を2層以上、前記分解触媒層を1層以上有するものである。
【0009】
本発明の水素製造方法は、アンモニアと酸素とを含む原料ガスを供給し、アンモニアを分解して、水素を製造するものであって、原料ガスを、アンモニアを酸化する酸化触媒を含む酸化触媒層と、アンモニアを分解する分解触媒を含む分解触媒層とが、上流側からこの順に交互に連続して、酸化触媒層が2層以上、分解触媒層が1層以上設けられた触媒層に流すことにより、酸化触媒によりアンモニアを酸化すると共に、アンモニアの酸化により発生した熱量を利用して、分解触媒によりアンモニアを分解して水素を製造するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、酸化触媒層と、分解触媒層とを、上流側からこの順に交互に連続して、酸化触媒層を2層以上、分解触媒層を1層以上設けるようにしたので、酸化触媒層で発生した熱を効率よく分解触媒層に伝達することができ、アンモニアの分解率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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