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公開番号
2025020333
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-12
出願番号
2024195063,2023502528
出願日
2024-11-07,2022-02-25
発明の名称
量子ドットの製造方法、及び、量子ドット
出願人
TOPPANホールディングス株式会社
代理人
インフォート弁理士法人
主分類
C01B
19/04 20060101AFI20250204BHJP(無機化学)
要約
【課題】EQEを高めることが可能な量子ドットの製造方法、及び量子ドットを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の量子ドットは、コアシェル構造の量子ドットであって、シェルは中間層と最外層を有し、前記中間層は、コアと前記最外層の間に位置し、前記中間層は、ZnSeSを含み、ハロゲン元素が含有されることを特徴とする。少なくとも外部量子効率が7%以上、或いは、蛍光量子収率が70%以上であることが好ましい。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
コアシェル構造の量子ドットであって、
シェルは中間層と最外層を有し、
前記中間層は、コアと前記最外層の間に位置し、
前記中間層は、ZnSeSを含み、
ハロゲン元素が含有される、
ことを特徴とする量子ドット。
続きを表示(約 900 文字)
【請求項2】
少なくとも外部量子効率が7%以上、或いは、蛍光量子収率が70%以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載の量子ドット。
【請求項3】
前記ハロゲン元素は、エネルギー分散型X線分析による元素分析にて検出され、前記ハロゲン元素の含有量は、0.01atom%~5atom%である、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の量子ドット。
【請求項4】
前記ハロゲン元素は、塩素、又は臭素である、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の量子ドット。
【請求項5】
Cuを含有する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の量子ドット。
【請求項6】
コアシェル構造の量子ドットの製造方法であって、
前記シェルは、中間層と最外層を有し、
前記中間層は、コアと前記最外層の間に位置し、
前記シェルを生成する工程は、
前記中間層として前記コアをZnSeSで被覆する工程を含み、
前記最外層に酸性化合物及びハロゲン化亜鉛化合物を配合する工程を含む、
こと特徴とする量子ドットの製造方法。
【請求項7】
前記最外層を被覆する工程を、少なくとも前半と後半とに分け、
前半では、前記酸性化合物を配合し、前記ハロゲン化亜鉛化合物を配合しない工程、
後半では、酸性化合物及びハロゲン化亜鉛化合物の双方を配合する工程、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の量子ドットの製造方法。
【請求項8】
前記酸性化合物として、塩化水素、臭化水素、或いは、トリフルオロ酢酸のうち少なくともいずれか1種を用いることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の量子ドットの製造方法。
【請求項9】
前記ハロゲン化亜鉛化合物として、塩化亜鉛、或いは、臭化亜鉛のうち少なくともいずれか1種を用いることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載の量子ドットの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、カドミウムを含まないコアシェル構造の量子ドットの製造方法、及び、量子ドットに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
量子ドットは、蛍光を発し、そのサイズがナノオーダーのサイズであることから蛍光ナノ粒子、その組成が半導体材料由来であることから半導体ナノ粒子、またはその構造が特定の結晶構造を有することからナノクリスタル(Nanocrystal)とも呼ばれる。
【0003】
量子ドットの性能を表すものとして、蛍光量子収率(Quantum Yield:QY)や、外部量子効率(External Quantum Efficiency:EQE)が挙げられる。
【0004】
量子ドットを用いたディスプレイの用途として、フォトルミネッセンス(Photoluminescence:PL)を発光原理として採用する場合、バックライトに青色LEDを用いて励起光とし、量子ドットを用いて緑色光や、赤色光に変換する方法が採用されている。一方で、例えばエレクトロルミネッセンス(Electroluminescence:EL)を発光原理として採用する場合、或いは、他の方法で3原色すべてを量子ドットで発光させる場合などは、青色蛍光の量子ドットが必要となる。
【0005】
青色の量子ドットとしては、カドミウム(Cd)を用いたセレン化カドミウム(CdSe)系の量子ドットが代表的なものとして挙げられる。しかしながら、Cdは、国際的に規制されており、CdSeの量子ドットを用いた材料の実用化には高い障壁があった。
【0006】
一方、Cdを使用しない量子ドットの開発も検討されている。例えば、CuInS
2
や、AgInS
2
などのカルコパイライト系量子ドット、インジウムホスフィド(InP)系量子ドットなどの開発が進んでいる(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、現行で開発されているものは、一般的に蛍光半値幅が広く、青色蛍光の量子ドットとしては適さない。
【0007】
また、下記の非特許文献1には、有機亜鉛化合物と比較的反応性の高いと考えられるジフェニルホスフィンセレニドを用いた直接的なZnSeの合成方法について詳細に記載されているが、青色蛍光の量子ドットとしては適さない。
【0008】
また、下記の非特許文献2においても、水系でのZnSe合成方法が報告されている。反応は低温で進行するものの、蛍光半値幅が30nm以上でやや広く、蛍光波長は430nmに満たないため、これを用いて従来の青色LEDの代替品として用いて高色域化を達成するには、不適である。
【0009】
他にも、下記の非特許文献3ではセレン化銅(CuSe)等の前駆体を形成した後、銅を亜鉛(Zn)でカチオン交換することで、ZnSe系の量子ドットを合成する方法が報告されている。しかし、前駆体であるセレン化銅の粒子が15nmと大きい上に、銅と亜鉛をカチオン交換する際の反応条件が最適ではないため、カチオン交換後のZnSe系の量子ドットに銅が残留していることがわかる。本発明の検討結果から銅が残留しているZnSe系量子ドットは発光することができないことがわかっている。或いは、発光しても銅が残留している場合は欠陥由来の発光となり、発光スペクトルの半値幅が30nm以上の発光となる。この銅残留には、前駆体であるセレン化銅の粒子サイズも影響し、粒子が大きい場合はカチオン交換後も銅が残留しやすく、XRDでZnSeと確認できても、僅かな銅の残留が要因で発光しない場合が多い。よって、非特許文献3は、この前駆体の粒子サイズ制御とカチオン交換法の最適化ができていないため銅が残留している例として挙げられる。そのため、青色蛍光については報告されていない。このようにカチオン交換法による報告例は多いが上記のような理由から強く発光する報告例はない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
国際公開第2007/060889号パンフレット
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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