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公開番号2024164386
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-27
出願番号2023079829
出願日2023-05-15
発明の名称オゾンガス発生装置及び冷媒流量調整方法
出願人株式会社TMEIC
代理人個人,個人
主分類C01B 13/11 20060101AFI20241120BHJP(無機化学)
要約【課題】冷媒の使用量を必要最小限に抑え、かつ、比較的高い生成量のオゾンガスを安定性良く発生することができるオゾンガス発生装置を得ることを目的とする。
【解決手段】電気制御部19は、オゾン発生器1のオゾン生成処理の実行期間中に、冷媒調整弁14の開閉度合を制御する冷媒流量調整処理を実行する。冷媒流量調整処理は、オゾン濃度C1及び電力情報S2のうち少なくとも一つを含む制御パラメータを用いて、目標オゾン生成量GMに達するための必要冷媒流量L2を求め、冷媒流路RCを流れる冷媒(冷却水)の流量が必要冷媒流量L2になるように冷媒調整弁14の開閉度合を制御する処理である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
放電空間に誘電体バリア放電を発生させ、前記放電空間に供給した原料ガスからオゾンガスを生成するオゾン生成処理を実行するオゾン発生器と、
前記オゾン発生器に電源電力を付与するオゾン用電源と、
前記オゾン発生器により生成されたオゾンガスの濃度を測定してオゾン濃度を得るオゾンガス濃度計と、
一部が前記オゾン発生器の内部に設けられ、冷媒を循環させる冷媒流路と、
前記冷媒流路を流れる前記冷媒の流量を計測して計測冷媒流量を得る冷媒流量計と、
前記冷媒流路に設けられ、開閉度合を変化させることにより、前記冷媒流路を流れる前記冷媒の流量を増減させる冷媒調整弁と、
設定電源電力値及び目標オゾン生成量を設定する初期設定処理と、前記オゾン発生器の前記オゾン生成処理の実行期間中に、前記冷媒調整弁の開閉度合を制御する冷媒流量調整処理とを実行する制御部とを備え、
前記オゾン用電源から前記制御部に前記電源電力に関連する電力情報が付与され、
前記初期設定処理は、前記オゾン発生器における前記電源電力とオゾン生成量との関係を示す第1の計算式に基づき実行され、前記オゾン用電源から前記オゾン発生器に付与される前記電源電力は前記設定電源電力値に設定され、
前記冷媒流量調整処理は、前記オゾン濃度及び前記電力情報のうち少なくとも一つを含む制御パラメータを用いて、前記目標オゾン生成量に達するための必要冷媒流量を求め、前記冷媒流路を流れる前記冷媒の流量が前記必要冷媒流量になるように前記冷媒調整弁の開閉度合を制御する処理である、
オゾンガス発生装置。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
請求項1記載のオゾンガス発生装置であって、
前記冷媒流量計は前記計測冷媒流量を示す流量信号を出力し、
前記制御パラメータは前記電力情報であり、
前記冷媒流量調整処理は、
(a) 前記オゾン用電源から前記電力情報を受け、前記電力情報に基づき現電源電力を認識するステップと、
(b) 前記流量信号を受け、前記流量信号が示す前記計測冷媒流量を現冷媒流量として認識するステップと、
(c) 前記オゾン発生器における前記電源電力と必要な冷媒流量との関係を示す第2の計算式に前記現電源電力を適用して、前記冷媒流路に流すべき前記冷媒の流量を第1の必要冷媒流量として求めるステップとを備え、前記必要冷媒流量は前記第1の必要冷媒流量を含み、
(d) 前記第1の必要冷媒流量と前記現冷媒流量との差分値である第1の差分流量に基づき、前記第1の差分流量が“0”になるように、前記冷媒調整弁の開閉度合を変化させるステップをさらに備える、
オゾンガス発生装置。
【請求項3】
請求項1記載のオゾンガス発生装置であって、
前記冷媒流量計は前記計測冷媒流量を示す流量信号を出力し、
前記オゾンガス濃度計は前記オゾン濃度を示す濃度信号を出力し、
前記制御パラメータは前記オゾン濃度であり、
前記冷媒流量調整処理は、
(a) 前記濃度信号を受け、前記濃度信号が示す前記オゾン濃度に基づき、現オゾン生成量を算出するステップと、
(b) 前記流量信号を受け、前記流量信号が示す前記計測冷媒流量を現冷媒流量として認識するステップと、
(c) 前記現オゾン生成量に前記第1の計算式を適用して得られる前記電源電力を推定電源電力として求めるステップと、
(d) 前記オゾン発生器における前記電源電力と必要な冷媒流量との関係を示す第2の計算式に前記推定電源電力を適用して、前記冷媒流路に流すべき前記冷媒の流量を第2の必要冷媒流量として求めるステップとを備え、前記必要冷媒流量は前記第2の必要冷媒流量を含み、
(e) 前記第2の必要冷媒流量と前記現冷媒流量との差分値である第2の差分流量に基づき、前記第2の差分流量が“0”になるように、前記冷媒調整弁の開閉度合を変化させるステップをさらに備える、
オゾンガス発生装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のうち、いずれか1項に記載のオゾンガス発生装置であって、
前記制御部は前記必要冷媒流量を示す冷媒表示信号を出力し、
前記オゾンガス発生装置は、
前記冷媒表示信号を受け、前記冷媒表示信号が示す前記必要冷媒流量を、視覚認識可能に表示する、必要流量表示器をさらに備える、
オゾンガス発生装置。
【請求項5】
請求項1記載のオゾンガス発生装置であって、
前記冷媒流量計は前記計測冷媒流量を示す流量信号を出力し、
前記流量信号を受け、前記流量信号が示す前記計測冷媒流量を積算して積算冷媒流量を求め、視覚認識可能に前記積算冷媒流量を表示する、積算流量表示器をさらに備える、
オゾンガス発生装置。
【請求項6】
請求項1から請求項3のうち、いずれか1項に記載のオゾンガス発生装置であって、
前記制御部は
前記必要冷媒流量と前記計測冷媒流量との差が基準流量差より大きい場合、冷媒流量異常低下を示す警告信号を出力する流量異常警告処理をさらに実行する、
オゾンガス発生装置。
【請求項7】
請求項1から請求項3のうち、いずれか1項に記載のオゾンガス発生装置であって、
前記オゾン発生器は、
前記オゾン用電源より前記電源電力を受ける高圧側電極と、
基準電圧を受ける低圧側電極と、
前記高圧側電極に対し絶縁板を介して配置される冷却電極とを含み、
前記高圧側電極と前記低圧側電極との間に前記放電空間が形成され、
前記オゾン発生器は、
前記冷却電極の内部を流れる高圧側冷媒流路と、
前記低圧側電極の内部を流れる低圧側冷媒流路とをさらに含み、
前記冷媒流路は前記高圧側冷媒流路及び前記低圧側冷媒流路を含む、
オゾンガス発生装置。
【請求項8】
オゾンガス発生装置における冷媒流量調整方法であって、
前記オゾンガス発生装置は、
放電空間に誘電体バリア放電を発生させ、前記放電空間に供給した原料ガスからオゾンガスを生成するオゾン生成処理を実行するオゾン発生器と、
前記オゾン発生器に電源電力を付与するオゾン用電源と、
一部が前記オゾン発生器の内部に設けられ、冷媒を循環させる冷媒流路と、
前記冷媒流路に設けられ、開閉度合を変化させることにより、前記冷媒流路を流れる前記冷媒の流量を増減させる冷媒調整弁とを備え、
前記オゾン用電源は前記電源電力に関連する電力情報を出力し、
前記オゾンガスのオゾン生成量は目標オゾン生成量に設定され、前記オゾン用電源から前記オゾン発生器に付与される前記電源電力は設定電源電力値に設定されており、
(a) 前記オゾンガスのオゾン濃度及び前記電力情報のうち少なくとも一つを制御パラメータとするステップと、
(b) 前記制御パラメータを用いて前記目標オゾン生成量に達するための必要冷媒流量を求めるステップと、
(c) 前記冷媒流路を流れる前記冷媒の流量が前記必要冷媒流量になるように前記冷媒調整弁の開閉度合を制御するステップとを備える、
冷媒流量調整方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、オゾンガスを発生するオゾン発生器及びその冷却機能を有するオゾンガス発生装置に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
オゾンガス発生装置が採用するオゾンガスを発生する方式として、紫外線を用いた方式、電気分解を用いた方法、及び放電現象を利用した方式等が挙げられる。高濃度なオゾンガスを生成するオゾンガス発生装置は、放電現象を利用してオゾンガスを発生する放電式を採用することが一般的であった。放電式を採用したオゾンガス発生装置は、オゾンガスを発生させるための電源電力を供給するオゾン用電源と、オゾンガス生成用の放電セル(オゾン発生セル)を内蔵したオゾン発生器との組合せを主要構成要素としている。
【0003】
放電セルは、誘電体を介した放電空間を有しており、オゾン用電源からオゾン発生器に付与される電源電力は高電圧のオゾン発生用交流電圧を有している。このため、オゾン発生器は、放電セルの放電空間内で誘電体バリア放電(無声放電)を発生させ原料ガスに放電エネルギーを与えることにより、高濃度のオゾンガスを生成することができる。放電セルは放電によって熱が発生するため、放電セルに近接配置された冷媒流路に冷却水等の冷媒を流すことにより放電セルの温度上昇を抑制している。オゾンガスは熱によって分解しやすい性質を有しているため、放電セルの冷却はオゾンガスの分解抑制を兼ねている。
【0004】
オゾン発生器の冷却機能を有するオゾンガス発生装置として例えば特許文献1で開示されたオゾンガス供給システムがある。
【0005】
高濃度なオゾンガスを供給できるオゾンガス発生装置は半導体成膜分野の酸化膜成膜に利用されている。
【0006】
例えば、高濃度なオゾンガスを用いた熱方式の成膜方法は基板にシリコン酸化膜を成膜する場合や金属酸化膜を成膜する際に、他の酸化源を使用した熱方式や、光方式、またはプラズマ方式など成膜方法の一種として使用される。他の酸化源として、酸素、水、水蒸気等が考えられる。
【0007】
また、オゾンガスを用いた熱方式では他の酸化源を使用した熱方式に比べ、低温で成膜でき、早く成膜できる利点や、プラズマ方式と比較して基材へのダメージが少なくなるといった利点がある。
【0008】
半導体素子の高性能化、サイズダウンに伴い、線幅の微細化が進んでいる。この場合、目に見えないほどの小さな凹凸のある表面に均一に成膜することが求められ、また、近年、従来にない穴径と深さの比(アスペクト比)が大きい穴への均一な成膜が求められている。このため、オゾンガス発生装置としてもオゾン生成量をさらに増やすことのできる高純度のオゾンガスの提供が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第5627027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
半導体成膜分野の傾向により、オゾンガス発生装置に要求されるオゾン生成量は年々増えることが予想される。これは装置の大型化だけに留まらず、必要な電力や冷却水流量の増大に繋がる。
(【0011】以降は省略されています)

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