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公開番号2024120114
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-04
出願番号2021079124
出願日2021-05-07
発明の名称藻類の培養方法
出願人大学共同利用機関法人情報・システム研究機構
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12N 1/12 20060101AFI20240828BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】単細胞性の紅藻、緑藻、珪藻及び藍藻からなる群より選択される少なくとも一種の藻類の有機炭素源を添加した培地での培養において、前記藻類の生育を向上させる培養方法を提供する。
【解決手段】藻類を前記藻類の細胞内のNADH/NAD+比を減少させる条件下で、有機炭素源を添加した培地で培養することを含み、前記藻類が、単細胞性の紅藻、緑藻、珪藻及び藍藻からなる群より選択される少なくとも一種の藻類である、藻類の培養方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
藻類を前記藻類の細胞内のNADH/NAD

比を減少させる条件下で、有機炭素源を添加した培地で培養することを含み、
前記藻類が、単細胞性の紅藻、緑藻、珪藻及び藍藻からなる群より選択される少なくとも一種の藻類である、藻類の培養方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記培養が通気培養である、請求項1に記載の藻類の培養方法。
【請求項3】
前記通気培養において、前記藻類が培養される培地に吹き込まれる気体の酸素濃度が、通常大気の酸素濃度を超える、請求項2に記載の藻類の培養方法。
【請求項4】
前記培地が液体培地であり、前記培地に吹き込まれる気体の前記液体培地1mL当たりの通気量が、1~400mL/min・mLである、請求項2又は3に記載の藻類の培養方法。
【請求項5】
前記培養を、窒素源として硝酸塩、亜硝酸塩、硝酸イオン(NO


)、及び亜硝酸イオン(NO


)からなる群より選択される少なくとも一種を含む培地を用いて行う、請求項1~4のいずれか一項に記載の藻類の培養方法。
【請求項6】
前記培養を暗所で行う、請求項1~5のいずれか一項に記載の藻類の培養方法。
【請求項7】
前記藻類が、シアニディオシゾン(Cyanidioschyzon)属に属する、請求項1~6のいずれか一項に記載の藻類の培養方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、藻類の培養方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
藻類は、陸上植物と比較して、高い二酸化炭素固定能力を有すること、及び農産物と生育場所が競合しないことから、いくつかの種は、大量培養されて、飼料、機能性食品、化粧品材料等として産業的に利用されている。
【0003】
藻類を産業利用する場合には、コスト面や培養管理が容易であること等から、容易に効率よく培養できることが好ましい。
【0004】
例えば、非特許文献1及び非特許文献2では、シアニディオシゾン・メロラエ(Cyanidioschyzon merolae)を従属栄養培養することが可能であることが示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Takashi Moriyama, Natsumi Mori, and Naoki Sato. Activation of oxidative carbon metabolism by nutritional enrichment by photosynthesis and exogenous organic compounds in the red alga Cyanidioschyzon merolae: evidence for heterotrophic growth. SpringerPlus (2015) 4:559.
Takashi Moriyama, Natsumi Moril, Noriko Nagata, and Naoki Sato. Selective loss of photosystem I and formation of tubular thylakoids in heterotrophka11y grown red alga cyanidioschyzon merolae. Photosynthesis Research (2019) 140, 275-287.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従属栄養培養では、有機炭素源を供給することで、高効率に藻類を培養可能とも考えられる。しかし、非特許文献1及び非特許文献2で報告されるシアニディオシゾン・メロラエなど、従属栄養条件下で独立栄養条件下よりも生育が抑制される場合がある。
【0007】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたものであり、単細胞性の紅藻、緑藻、珪藻及び藍藻からなる群より選択される少なくとも一種の藻類の、有機炭素源を添加した培地での培養において、前記藻類の生育を向上させる培養方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の態様を含む。
(1) 藻類を前記藻類の細胞内のNADH/NAD

比を減少させる条件下で、有機炭素源を添加した培地で培養することを含み、
前記藻類が、単細胞性の紅藻、緑藻、珪藻及び藍藻からなる群より選択される少なくとも一種の藻類である、藻類の培養方法。
(2) 前記培養が通気培養である、前記(1)に記載の藻類の培養方法。
(3) 前記通気培養において、前記藻類が培養される培地に吹き込まれる気体の酸素濃度が、通常大気の酸素濃度を超える、前記(2)に記載の藻類の培養方法。
(4) 前記培地が液体培地であり、前記培地に吹き込まれる気体の前記液体培地1mL当たりの通気量が、1~400mL/min・mLである、前記(2)又は(3)に記載の藻類の培養方法。
(5) 前記培養を、窒素源として硝酸塩、亜硝酸塩、硝酸イオン(NO


)、及び亜硝酸イオン(NO


)からなる群より選択される少なくとも一種を含む培地を用いて行う、前記(1)~(4)のいずれか一つに記載の藻類の培養方法。
(6) 前記培養を暗所で行う、前記(1)~(5)のいずれか一つに記載の藻類の培養方法。
(7) 前記藻類が、シアニディオシゾン(Cyanidioschyzon)属に属する、前記(1)~(6)のいずれか一つに記載の藻類の培養方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、単細胞性の紅藻、緑藻、珪藻及び藍藻からなる群より選択される少なくとも一種の藻類の、有機炭素源を添加した培地での培養において、前記藻類の生育を向上させる培養方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
細胞内でのNADHの生成と酸化の過程の一例を説明する模式図である。
各培養条件で培養したシアニディオシゾン・メロラエの細胞内のNADH/NAD

比を測定した結果である。
旋回培養と通気培養とで、シアニディオシゾン・メロラエの生育状況を比較した結果を示すグラフである。
旋回培養での、シアニディオシゾン・メロラエの継代後の生育状況を示すグラフである。
通気培養での、シアニディオシゾン・メロラエの継代後の生育状況を示すグラフである。
通常大気での通気培養と、酸素添加大気での通気培養とで、シアニディオシゾン・メロラエの生育状況を比較した結果を示すグラフである。
通常大気での通気培養と、酸素添加大気での通気培養とで、シアニディオシゾン・メロラエの生育状況を比較した結果を示すグラフである。
培地に含まれる窒素源をNH


からNO

-
に変更した旋回培養での、シアニディオシゾン・メロラエの生育状況を比較した結果を示すグラフである。
培地に含まれる窒素源をNH


からNO

-
に変更した通気培養での、シアニディオシゾン・メロラエの生育状況を比較した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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