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公開番号2024098966
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-24
出願番号2023221629
出願日2023-12-27
発明の名称細胞チップ
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C12M 1/34 20060101AFI20240717BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】細胞の乾燥耐性、細胞の保持性、及び製造効率に優れ、且つ匂い物質等の化学物質の検出に利用することも可能な細胞チップを提供すること。
【解決手段】細胞と(メタ)アクリル樹脂を含むハイドロゲルとを含む区画を含む、細胞チップ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
細胞と(メタ)アクリル樹脂を含むハイドロゲルとを含む区画を含む、細胞チップ。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
前記細胞が前記ハイドロゲルに封入されている、請求項1に記載の細胞チップ。
【請求項3】
前記細胞が、嗅覚受容体タンパク質のコード配列を含むポリヌクレオチドを含む細胞である、請求項1に記載の細胞チップ。
【請求項4】
前記嗅覚受容体タンパク質が昆虫嗅覚受容体である、請求項3に記載の細胞チップ。
【請求項5】
前記細胞が昆虫細胞である、請求項1に記載の細胞チップ。
【請求項6】
前記ハイドロゲルが、(メタ)アクリルモノマー及び/又はそのオリゴマーの溶液及び細胞を含む区画に対して重合処理して形成される、請求項1に記載の細胞チップ。
【請求項7】
前記重合処理がUV照射である、請求項6に記載の細胞チップ。
【請求項8】
前記(メタ)アクリルモノマー及び/又はそのオリゴマーの溶液中の光重合開始剤濃度が0.1質量%以下である、請求項6に記載の細胞チップ。
【請求項9】
前記(メタ)アクリルモノマー及び/又はそのオリゴマーの溶液中の多官能(メタ)アクリルモノマー及び前記オリゴマーの合計濃度が0.1~25質量%である、請求項6に記載の細胞チップ。
【請求項10】
前記区画の数が10~2000である、請求項1に記載の細胞チップ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、化学物質検出に好適な細胞チップに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
ヒトの特定の疾患や精神状態等を特徴付ける匂い物質群が同定されており、診断マーカーとしての利用価値が高いことから、これらをターゲットとした様々な匂いセンサの開発が盛んになっている。生物の嗅覚受容体は、多様性、感度、選択性等の面で半導体等の従来の匂いセンサ素子にはない優れた特性を有することから、嗅覚受容体をセンサ素子とした新しい匂いセンサの開発が期待されている。
【0003】
特許文献1では、改変嗅覚受容体を発現する細胞や改変嗅覚受容体を備える脂質二重膜を匂いセンサとして用いることについて開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2022/024902号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
嗅覚受容体を備える脂質二重膜を人工的に調製することは、製造効率の観点から好ましくない。そこで、嗅覚受容体を発現する細胞を利用することに着目した。
【0006】
匂いセンサとして細胞を利用する場合、利用の簡便性の観点からは、細胞をその都度培養して調製して利用するという形態ではなく、予め細胞が容器などに保持されたものを調製しておき、それを必要な場合に利用するという形態が望ましい。後者の形態の場合、細胞の利用時まで細胞を乾燥させないことが必要であり、また製造元から利用場所までの搬送等を考慮すると細胞が安定に保持されていることが重要であり、さらにより均一なものをより効率的に製造できることが重要である。
【0007】
また、疾患等の判定に用いるという観点からは、互いに異なる嗅覚受容体を発現する複数種の細胞を同時に利用できることが望ましい。この観点から、細胞チップとしての利用が望ましい。
【0008】
そこで、本開示は、細胞の乾燥耐性、細胞の保持性、及び製造効率に優れ、且つ匂い物質等の化学物質の検出に利用することも可能な細胞チップを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者は研究を進める中で、細胞とハイドロゲルとを含む区画を含む細胞チップであれば、細胞を乾燥から防ぐことができ、且つ細胞を安定に保持できることに着目した。しかし、細胞を保持するようにハイドロゲルを形成する場合、ハイドロゲルの種類によっては、製造効率が低い、ハイドロゲル形成時に細胞がダメージを受けることやハイドロゲルの化学物質透過性が低いこと等により化学物質の検出ができない等の問題が生じる。
【0010】
本発明者は上記問題を考慮して鋭意研究を進めた結果、驚くべきことに、細胞と(メタ)アクリル樹脂を含むハイドロゲルとを含む区画を含む、細胞チップ、であれば、上記課題を解決できることを見出した。即ち、本開示は、下記の態様を包含する。
(【0011】以降は省略されています)

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