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公開番号2024173811
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2024088284
出願日2024-05-30
発明の名称カルボン酸塩、カルボン酸発生剤、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人新樹グローバル・アイピー
主分類G03F 7/004 20060101AFI20241205BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】良好なCD均一性を有するレジストパターンを製造することができるカルボン酸塩、カルボン酸発生剤、樹脂、レジスト組成物等を提供する。
【解決手段】式(I)で表されるカルボン酸塩を含有するカルボン酸発生剤、樹脂及びレジスト組成物等。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024173811000232.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">50</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">141</com:WidthMeasure> </com:Image>
[式中、XはS原子又はI原子;m10は0又は1、XがS原子の時m10は1、XがI原子の時m10は0;R1A及びR1Bは-X1-R10等、X1は-CO-O-、-O-CO-等、R10は酸不安定基;X0は単結合、置換/非置換の炭化水素基;X10は、単結合、*-O-**、*-CO-O-**、*-O-CO-O-**等を表す。]
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(I)で表されるカルボン酸塩又は式(IP)で表される構造単位を含有するカルボン酸発生剤。
TIFF
2024173811000215.tif
102
141
[式(I)及び式(IP)中、
Xは、硫黄原子又はヨウ素原子を表す。
m10は、0又は1を表し、Xが硫黄原子の場合、m10は1であり、Xがヨウ素原子の場合、m10は0である。

1A
及びR
1B
は、それぞれ独立に、-X

-R
10
、-X

-L
11
-X

-R
10
を表す。


及びX

は、それぞれ独立に、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-(但し、*は、ベンゼン環又はL
11
との結合部位を表す。)を表す。

11
は、置換基を有してもよい炭素数1~28の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO

-又は-CO-に置き換わっていてもよい。

10
は、酸不安定基を表す。


、R

、R

及びR

は、それぞれ独立に、ハロゲン原子又は炭素数1~36の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、置換基を有してもよく、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO

-で置き換わっていてもよい。Xが硫黄原子の場合、R

とR

又はR

とR

が結合して、S

を含む環を形成してもよい。該環を形成するR

とR

又はR

とR

は、S

と結合する2つのベンゼン環の間に形成される単結合であってもよい。該環に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO

-で置き換わっていてもよい。
m1Aは、0~5のいずれかの整数を表し、m1Aが2以上のとき、複数のR
1A
は互いに同一であっても異なってもよい。
m1Bは、0~4のいずれかの整数を表し、m1Bが2以上のとき、複数のR
1B
は互いに同一であっても異なってもよい。但し、m1A及びm1Bのいずれか一方は、少なくとも1以上の整数である。
m4は、0~4のいずれかの整数を表し、m4が2以上のとき、複数のR

は互いに同一であっても異なってもよく、0≦m1A+m4≦5を満たす。
m7は、0~4のいずれかの整数を表し、m7が2以上のとき、複数のR

は互いに同一であっても異なってもよく、0≦m1B+m7≦4を満たす。
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
m1Aが、1~3のいずれかの整数であり、

1A
が、-O-R
10
又は-O-L
11
-CO-O-R
10
である請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
【請求項3】

10
の酸不安定基が、式(1a)で表される基又は式(2a)で表される基である請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
TIFF
2024173811000216.tif
21
56
[式(1a)中、R
aa1
、R
aa2
及びR
aa3
は、それぞれ独立に、炭素数1~8のアルキル基、炭素数2~8のアルケニル基、炭素数3~20の脂環式炭化水素基、炭素数6~18の芳香族炭化水素基もしくはこれらの基を組み合わせた基を表すか、又はR
aa1
及びR
aa2
は互いに結合してそれらが結合する炭素原子とともに炭素数3~20の脂環式炭化水素基を形成し、該アルキル基、該アルケニル基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子を有してもよい。
*は結合部位を表す。]
TIFF
2024173811000217.tif
21
61
[式(2a)中、R
aa1’
及びR
aa2’
は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1~12の炭化水素基を表し、R
aa3’
は、炭素数1~20の炭化水素基を表すか、又はR
aa2’
及びR
aa3’
は互いに結合してそれらが結合する-C-X

-とともに炭素数3~20の複素環基を形成し、該炭化水素基及び該複素環基に含まれる-CH

-は、-O-又は-S-で置き換わってもよく、該炭化水素基及び該複素環基は、ハロゲン原子を有してもよい。

a
は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
*は結合部位を表す。]
【請求項4】


が、単結合、炭素数1~72の脂肪族炭化水素基又は炭素数6~36の芳香族炭化水素基を含む炭素数6~72の炭化水素基であり、
該脂肪族炭化水素基及び該炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO

-に置き換わってもよく、該脂肪族炭化水素基、該芳香族炭化水素基及び該炭化水素基は、置換基を有してもよい請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
【請求項5】


が、炭素数1~18の鎖式炭化水素基、炭素数3~36の脂環式炭化水素基、炭素数1~18の鎖式炭化水素基と炭素数3~36の脂環式炭化水素基とを組み合わせた基、炭素数6~36の芳香族炭化水素基又は炭素数6~36の芳香族炭化水素基と炭素数1~18の鎖式炭化水素基とを組み合わせた基であり、
該鎖式炭化水素基、該脂環式炭化水素基及び該芳香族炭化水素基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のペルフルオロアルキル基、ヒドロキシ基又はヒドロキシメチル基を有してもよく、
該鎖式炭化水素基及び該脂環式炭化水素基に含まれる-CH

-は、-O-、-S-、-CO-又は-SO

-に置き換わってもよい請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
【請求項6】


が、
炭素数1~6のアルカンジイル基、
炭素数5~6のシクロアルカンジイル基、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基、フェニレン基、
COO

に結合する炭素数1~6のアルカンジイル基と、該アルカンジイル基と結合する炭素数5~6のシクロアルカンジイル基、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基もしくはフェニレン基とを組み合わせた基、又は
COO

に結合する炭素数5~6のシクロアルカンジイル基、アダマンタンジイル基もしくはノルボルナンジイル基と、炭素数5~8のシクロアルカンジイル基とがスピロで結合した多環式脂環式炭化水素基であり、
該アルカンジイル基、該シクロアルカンジイル基、該アダマンタンジイル基及び該ノルボルナンジイル基に含まれる-CH

-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよく、該アルカンジイル基、該シクロアルカンジイル基、該アダマンタンジイル基、該ノルボルナンジイル基及び該フェニレン基は、ハロゲン原子、炭素数1~4のペルフルオロアルキル基、ヒドロキシ基又はヒドロキシメチル基を有してもよい請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
【請求項7】

10
が、単結合又は式(X
10
-1)~式(X
10
-10)のいずれかで表される基である請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
TIFF
2024173811000218.tif
46
170
[式(X
10
-1)~式(X
10
-10)中、
*及び**は結合部位であり、*はR
bb1
が結合した炭素原子との結合部位を表す。
Rxは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のフッ化アルキル基、炭素数1~18のアルキル基又は炭素数1~6のアルコキシ基を表す。
mxは、0~4のいずれかの整数を表す。

20
は、-O-又は-NR

-を表す。


は、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。]
【請求項8】

10
が、単結合又は式(X
10
-1’)、式(X
10
-3’)~式(X
10
-8’)及び式(X
10
-10’)のいずれかで表される基である請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
TIFF
2024173811000219.tif
47
152
[式(X
10
-1’)、式(X
10
-3’)~式(X
10
-8’)及び式(X
10
-10’)中、
*及び**は結合部位であり、*はR
bb1
が結合した炭素原子との結合部位を表す。]
【請求項9】

10
が、単結合又は式(X
10
-1’)、式(X
10
-5’)、式(X
10
-6’)及び式(X
10
-10’)のいずれかで表される基である請求項8に記載のカルボン酸発生剤。
【請求項10】

10
が、単結合、炭素数1~6のアルカンジイル基、炭素数3~18の環状炭化水素基又は炭素数1~6のアルカンジイル基と炭素数3~18の環状炭化水素基とを組み合わせてなる基であり、
該環状炭化水素基は、置換基を有してもよく、該アルカンジイル基及び該環状炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO

-又は-CO-に置き換わっていてもよい請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カルボン酸塩、カルボン酸発生剤、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法に関する。
続きを表示(約 6,000 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、下記式で表されるカルボン酸塩に由来する構造単位を含む樹脂を含有するレジスト組成物が記載されている。
TIFF
2024173811000001.tif
26
51
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-037834号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記カルボン酸塩に由来する構造単位を含む樹脂を含有するレジスト組成物によって形成されたレジストパターンよりも、CD均一性(CDU)が良好なレジストパターンを形成するカルボン酸塩を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(I)で表されるカルボン酸塩又は式(IP)で表される構造単位を含有するカルボン酸発生剤。
TIFF
2024173811000002.tif
102
141
[式(I)及び式(IP)中、
Xは、硫黄原子又はヨウ素原子を表す。
m10は、0又は1を表し、Xが硫黄原子の場合、m10は1であり、Xがヨウ素原子の場合、m10は0である。

1A
及びR
1B
は、それぞれ独立に、-X

-R
10
、-X

-L
11
-X

-R
10
を表す。


及びX

は、それぞれ独立に、*-CO-O-、*-O-CO-、*-O-CO-O-又は*-O-(但し、*は、ベンゼン環又はL
11
との結合部位を表す。)を表す。

11
は、置換基を有してもよい炭素数1~28の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO

-又は-CO-に置き換わっていてもよい。

10
は、酸不安定基を表す。


、R

、R

及びR

は、それぞれ独立に、ハロゲン原子又は炭素数1~36の炭化水素基を表し、該炭化水素基は、置換基を有してもよく、該炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO

-で置き換わっていてもよい。Xが硫黄原子の場合、R

とR

又はR

とR

が結合して、S

を含む環を形成してもよい。該環を形成するR

とR

又はR

とR

は、S

と結合する2つのベンゼン環の間に形成される単結合であってもよい。該環に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-CO-、-SO-又は-SO

-で置き換わっていてもよい。
m1Aは、0~5のいずれかの整数を表し、m1Aが2以上のとき、複数のR
1A
は互いに同一であっても異なってもよい。
m1Bは、0~4のいずれかの整数を表し、m1Bが2以上のとき、複数のR
1B
は互いに同一であっても異なってもよい。但し、m1A及びm1Bのいずれか一方は、少なくとも1以上の整数である。
m4は、0~4のいずれかの整数を表し、m4が2以上のとき、複数のR

は互いに同一であっても異なってもよく、0≦m1A+m4≦5を満たす。
m7は、0~4のいずれかの整数を表し、m7が2以上のとき、複数のR
【発明の効果】
【0006】
本発明のカルボン酸塩を使用したレジスト組成物を用いることにより、良好なCD均一性(CDU)でレジストパターンを製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「アクリル系モノマー及びメタクリル系モノマーの少なくとも1種」を意味する。「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」等の表記も同様の意味を表す。本明細書中に記載する基において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。炭化水素基等に含まれる-CH
2
-が-O-、-S-、-CO-又は-SO

-で置き換わる場合、各基において同様の例を適用するものとし、置き換わる前の炭素数を炭化水素基等の炭素数とする。「組み合わせた基」とは、例示した基を2種以上結合させた基を意味し、それら基の価数は結合形態によって適宜変更してもよい。「由来する」又は「誘導される」とは、その分子中に含まれる重合性C=C結合が重合により-C-C-基(単結合)となることを指す。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を含む。各基は、置換基の数等によって、その基に含まれる任意の位置及び数の水素原子が結合部位に置き換わることがある。置換基における炭素数は、被置換基の炭素数には含めない。酸不安定基とは、酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸等)と接触すると、脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基等)を形成する基を意味する。塩基不安定基とは、塩基(例えば、トリメチルアミン等)と接触すると、脱離基が脱離して、親水性基(例えば、カルボキシ基又はヒドロキシ基等)を形成する基を意味する。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
【0008】
〔式(I)で表されるカルボン酸塩〕
本発明は、式(I)で表されるカルボン酸塩(以下「カルボン酸塩(I)」又は「塩(I)」という場合がある)に関する。
塩(I)のうち、正電荷を有する側を「カチオン(I)」、負電荷を有する側を「アニオン(I)」と称することがある。
【0009】
〔カチオン(I)〕
式(I)で表される塩のカチオン(I)は、式(I-C)で表されるカチオンである。
TIFF
2024173811000013.tif
52
95
[式(I-C)中、全ての符号は、式(I)と同じ意味を表す。]
【0010】

1A
及びR
1B
に含まれるX

は、*-CO-O-、*-O-又は*-O-CO-O-(*はベンゼン環との結合部位を表す。)であることが好ましく、*-O-又は*-O-CO-O-であることがより好ましい。

1A
及びR
1B
に含まれるX

は、*-CO-O-、*-O-CO-又は*-O-CO-O-(*はL
11
との結合部位を表す。)であることが好ましく、*-CO-O-又は*-O-CO-であることがより好ましい。

1A
及びR
1B
に含まれるL
11
における炭化水素基としては、アルカンジイル基等の鎖式炭化水素基、単環式又は多環式(スピロ環を含む)の脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基が挙げられ、これらの基のうち2種以上を組み合わせた基(例えば脂環式炭化水素基とアルカンジイル基とから形成される炭化水素基)でもよい。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタン-1,7-ジイル基、オクタン-1,8-ジイル基、ノナン-1,9-ジイル基、デカン-1,10-ジイル基、ウンデカン-1,11-ジイル基、ドデカン-1,12-ジイル基、トリデカン-1,13-ジイル基、テトラデカン-1,14-ジイル基、ペンタデカン-1,15-ジイル基、ヘキサデカン-1,16-ジイル基及びヘプタデカン-1,17-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基及び
エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。分岐状のアルカンジイル基の末端はメチル基等のアルキル基であってもよい。
鎖式炭化水素基の炭素数は、1~24であってもよく、好ましくは1~18であり、より好ましくは1~12であり、さらに好ましくは1~9であり、より一層好ましくは1~6であり、さらに一層好ましくは1~4である。
単環式又は多環式の脂環式炭化水素基としては、以下の基等が挙げられる。結合部位は任意の位置とすることができる。
TIFF
2024173811000014.tif
46
168
具体的に、脂環式炭化水素基としては、シクロブタン-1,3-ジイル基、シクロペンタン-1,3-ジイル基、シクロヘキサン-1,4-ジイル基、シクロオクタン-1,5-ジイル基等の単環式シクロアルカンジイル基である単環式の2価の脂環式炭化水素基及び
ノルボルナン-1,4-ジイル基、ノルボルナン-2,5-ジイル基、アダマンタン-1,5-ジイル基、アダマンタン-2,6-ジイル基、スピロシクロヘキサン-1,2’-シクロペンタン基、スピロアダマンタン-2,3’-シクロペンタン基等のシクロアルキル基、ノルボルニル基もしくはアダマンチル基とそれぞれにスピロで結合したシクロアルキル基を有するスピロ環等の多環式シクロアルカンジイル基である多環式の2価の脂環式炭化水素基が挙げられる。脂環式炭化水素基の炭素数は、好ましくは3~18であり、より好ましくは3~16であり、さらに好ましくは3~12である。
芳香族炭化水素基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、ビフェニレン基、フェナントリレン基等のアリーレン基等の芳香族炭化水素基が挙げられる。芳香族炭化水素基の炭素数は、好ましくは6~18であり、より好ましくは6~14であり、さらに好ましくは6~10である。
2種以上を組み合わせた基としては、脂環式炭化水素基とアルカンジイル基とを組み合わせた基、芳香族炭化水素基とアルカンジイル基とを組み合わせた基及び脂環式炭化水素基と芳香族炭化水素基とを組み合わせた基が挙げられる。組み合わせにおいて、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、鎖式炭化水素基は、それぞれ2種以上を組み合わせてもよい。また、いずれの基がX

又はX

に結合していてもよい。
脂環式炭化水素基とアルカンジイル基とを組み合わせた基としては、例えば、-2価の脂環式炭化水素基-アルカンジイル基-、-アルカンジイル基-2価の脂環式炭化水素基-アルカンジイル基-、-アルカンジイル基-2価の脂環式炭化水素基-等が挙げられる。
芳香族炭化水素基とアルカンジイル基とを組み合わせた基としては、例えば、-2価の芳香族炭化水素基-アルカンジイル基-、-アルカンジイル基-2価の芳香族炭化水素基-アルカンジイル基-、-アルカンジイル基-2価の芳香族炭化水素基-等が挙げられる。
脂環式炭化水素基と芳香族炭化水素基とを組み合わせた基としては、-芳香族炭化水素基-脂環式炭化水素基-、-脂環式炭化水素基-芳香族炭化水素基-、-脂環式炭化水素基-芳香族炭化水素基-脂環式炭化水素基-等が挙げられる。

11
の炭素数1~28の炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO

-又は-CO-に置き換わっていてもよい。

11
の炭素数1~28の炭化水素基に含まれる-CH

-が-O-、-S-、-SO

-又は-CO-に置き換わっている場合、置き換わる前の炭素数を該炭化水素基の炭素数とする。
炭化水素基に含まれる-CH
2
-が、-O-、-S-、-SO

-又は-CO-に置き換わった基としては、ヒドロキシ基(メチル基中に含まれる-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、カルボキシ基(エチル基中に含まれる-CH
2
-CH
2
-が、-O-CO-に置き換わった基)、チオール基(メチル基中に含まれる-CH
2
-が、-S-に置き換わった基)、オキシ基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、カルボニル基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-CO-に置き換わった基)、チオ基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-S-に置き換わった基)、スルホニル基(メチレン基中に含まれる-CH
2
-が、-SO

-に置き換わった基)、アルコキシ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-O-に置き換わった基)、アルキルチオ基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH

-が、-S-に置き換わった基)、アルキルスルホニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
2
-が、-SO

-に置き換わった基)、アルコキシカルボニル基(アルキル基中に含まれる任意の位置の-CH
(【0011】以降は省略されています)

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