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公開番号
2024173701
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2024075314
出願日
2024-05-07
発明の名称
高分子化合物、組成物及び発光素子
出願人
住友化学株式会社
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C08G
61/12 20060101AFI20241205BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】外部量子効率の高い発光素子の製造に有用な高分子化合物及び組成物を提供すること、並びに、当該高分子化合物若しくは当該組成物を含有する発光素子を提供すること。
【解決手段】窒素原子を含む1価の縮合複素環基を有し、ホウ素原子と窒素原子を含む9環式以上の縮合環化合物から水素原子を1つ以上除いた基からなる第一の構成単位と、式(Y)で表される第二の構成単位とを含む、高分子化合物。
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[式(Y)中、Ar
Y1
は、アリーレン基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
窒素原子を含む1価の縮合複素環基を有し、ホウ素原子と窒素原子を含む9環式以上の縮合環化合物から水素原子を1つ以上除いた基からなる第一の構成単位と、式(Y)で表される第二の構成単位とを含む、高分子化合物。
JPEG
2024173701000143.jpg
11
156
[式(Y)中、Ar
Y1
は、アリーレン基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
続きを表示(約 2,800 文字)
【請求項2】
前記縮合環化合物が、式(1-1)で表される化合物である、請求項1に記載の高分子化合物。
JPEG
2024173701000144.jpg
62
156
[式(1-1)中、
X
1
及びX
2
は、それぞれ独立に、単結合、CR’
2
で表される基、酸素原子、又は、硫黄原子を表す。複数存在するX
1
は、同一であっても異なっていてもよい。
R’は、水素原子、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
環A、環B、環C、環D、環E、環F及び環Gは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。]
【請求項3】
前記式(1-1)で表される化合物が、式(1-2)で表される化合物である、請求項2に記載の高分子化合物。
JPEG
2024173701000145.jpg
64
156
[式(1-2)中、
X
1
、環A、環B、環C、環D及び環Eは、前記と同じ意味を表す。
R
1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、及び、R
6
は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、又は、置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。R
1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、及び、R
6
は、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
【請求項4】
前記式(1-2)で表される化合物が、式(1-3)で表される化合物である、請求項3に記載の高分子化合物。
JPEG
2024173701000146.jpg
64
156
[式(1-3)中、X
1
、環A、環B、環C、環D、R
1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、及び、R
6
は、前記と同じ意味を表す。]
【請求項5】
Ar
Y1
で表されるアリーレン基が、置換基を有していてもよいフェニレン基、又は、置換基を有していてもよいフルオレンジイル基である、請求項1に記載の高分子化合物。
【請求項6】
Ar
Y1
で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基
とが直接結合した2価の基が、式(YY)で表される基である、請求項1に記載の高分子化合物。
JPEG
2024173701000147.jpg
9
156
[式(YY)中、Ar
YY1
及びAr
YY3
は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよいアリーレン基を表し、Ar
YY2
は、置換基を有していてもよい2価の含窒素芳香族複素環基を表す。]
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の高分子化合物と、式(Z)で表される金属錯体とを含む組成物。
JPEG
2024173701000148.jpg
50
156
[式(Z)中、
M
1
は、ルテニウム原子、ロジウム原子、パラジウム原子、イリジウム原子又は白金原子を表す。
n
1
は1以上の整数を表し、n
2
は0以上の整数を表す。但し、M
1
がルテニウム原子、ロジウム原子又はイリジウム原子の場合、n
1
+n
2
は3であり、M
1
がパラジウム原子又は白金原子の場合、n
1
+n
2
は2である。
E
1
及びE
2
は、それぞれ独立に、窒素原子又は炭素原子を表す。E
1
及びE
2
が複数存在する場合、それらはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
環L
1
は、芳香族複素環を表し、該環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。環L
1
が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環L
2
は、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。環L
2
が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。
環L
1
が有していてもよい置換基と、環L
2
が有していてもよい置換基とは、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。
A
1
-G
1
-A
2
は、アニオン性の2座配位子を表す。A
1
及びA
2
は、それぞれ独立に、炭素原子、酸素原子又は窒素原子を表し、これらの原子は環を構成する原子であってもよい。G
1
は、単結合、又は、A
1
及びA
2
と共に2座配位子を構成する原子団を表す。]
【請求項8】
正孔輸送材料、正孔注入材料、電子輸送材料、電子注入材料、発光材料、酸化防止剤及び溶媒からなる群より選ばれる少なくとも1種と、請求項1~6のいずれか一項に記載の
高分子化合物とを含む、組成物。
【請求項9】
陽極と、陰極と、前記陽極及び前記陰極の間に設けられた請求項1~6のいずれか一項に記載の高分子化合物を含む有機層とを有する発光素子。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、組成物、高分子化合物及び発光素子に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、発光素子とも言う。)は、例えば、ディスプレイ及び照明の用途に好適に使用することが可能である。発光素子の発光層に用いられる発光材料として、例えば、特許文献1には式(E1)で表される化合物が提案されている。
JPEG
2024173701000001.jpg
42
156
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2021/210501号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の化合物を用いて製造した発光素子は、外部量子効率が必ずしも十分ではなかった。
【0005】
そこで、本発明は、外部量子効率の高い発光素子の製造に有用な高分子化合物及び組成物を提供すること、並びに、当該高分子化合物若しくは当該組成物を含有する発光素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の[1]~[9]を提供する。
[1]窒素原子を含む1価の縮合複素環基を有し、ホウ素原子と窒素原子を含む9環式以上の縮合環化合物から水素原子を1つ以上除いた基からなる第一の構成単位と、式(Y)で表される第二の構成単位とを含む、高分子化合物。
JPEG
2024173701000002.jpg
11
156
[式(Y)中、Ar
Y1
は、アリーレン基、又は、少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよく、互いに結合して、それぞれが結合する原子と共に環を形成していてもよい。]
[2]前記縮合環化合物が、式(1-1)で表される化合物である、[1]に記載の高分子化合物。
JPEG
2024173701000003.jpg
62
156
[式(1-1)中、
X
1
及びX
2
は、それぞれ独立に、単結合、CR’
2
で表される基、酸素原子、又は、硫黄原子を表す。複数存在するX
1
は、同一であっても異なっていてもよい。
R’は、水素原子、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。
環A、環B、環C、環D、環E、環F及び環Gは、それぞれ独立に、芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表し、これらの環は置換基を有していてもよい。]
[3]前記式(1-1)で表される化合物が、式(1-2)で表される化合物である、[2]に記載の高分子化合物。
JPEG
2024173701000004.jpg
64
156
[式(1-2)中、
X
1
、環A、環B、環C、環D及び環Eは、前記と同じ意味を表す。
R
1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、及び、R
6
は、それぞれ独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、1価の複素環基、又は、置換アミノ基を表し、これらの基は置換基を有していてもよい。該置換基が複数存在する場合、それらは同一でも異なっていてもよい。R
1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、及び、R
6
は、互いに結合して、それぞれが結合する炭素原子と共に環を形成していてもよい。]
[4]前記式(1-2)で表される化合物が、式(1-3)で表される化合物である、[3]に記載の高分子化合物。
JPEG
2024173701000005.jpg
64
156
[式(1-3)中、X
1
、環A、環B、環C、環D、R
1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、及び、R
6
は、前記と同じ意味を表す。]
[5]Ar
Y1
で表されるアリーレン基が、置換基を有していてもよいフェニレン基、又は、置換基を有していてもよいフルオレンジイル基である、[1]~[4]のいずれかに記載の高分子化合物。
[6]Ar
Y1
で表される少なくとも1種のアリーレン基と少なくとも1種の2価の複素環基とが直接結合した2価の基が、式(YY)で表される基である、[1]~[5]のいずれかに記載の高分子化合物。
JPEG
2024173701000006.jpg
8
156
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、外部量子効率の高い発光素子の製造に有用な高分子化合物及び組成物を提供することができる。また、本発明によれば、当該高分子化合物又は組成物を含有する、外部量子効率の高い発光素子を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0009】
<共通する用語の説明>
本明細書で共通して用いられる用語は、特記しない限り、以下の意味である。
「室温」とは、25℃を意味する。
Meはメチル基、Etはエチル基、Buはブチル基、i-Prはイソプロピル基、t-Buはtert-ブチル基を表す。
水素原子は、重水素原子であっても、軽水素原子であってもよい。
金属錯体を表す式中、金属との結合を表す実線は、イオン結合、共有結合又は配位結合を意味する。
【0010】
「高分子化合物」とは、分子量分布を有し、ポリスチレン換算の数平均分子量が1×10
3
以上(例えば1×10
3
~1×10
8
)である重合体を意味する。
高分子化合物は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラフト共重合体のいずれであってもよいし、その他の態様であってもよい。
高分子化合物の末端基は、重合活性基がそのまま残っていると、高分子化合物を発光素子の作製に用いた場合、発光特性又は輝度寿命が低下する可能性があるので、好ましくは安定な基である。高分子化合物の末端基としては、好ましくは主鎖と共役結合している基であり、例えば、炭素-炭素結合を介して高分子化合物の主鎖と結合するアリール基又は1価の複素環基が挙げられる。
「低分子化合物」とは、分子量分布を有さず、分子量が1×10
4
以下の化合物を意味する。
「構成単位」とは、高分子化合物中に1個以上存在する単位を意味する。高分子化合物中に2個以上含まれる構成単位は、一般に、「繰り返し単位」とも呼ばれる。
(【0011】以降は省略されています)
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