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公開番号2024177121
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2024091956
出願日2024-06-06
発明の名称カルボン酸塩、カルボン酸発生剤、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人新樹グローバル・アイピー
主分類G03F 7/004 20060101AFI20241212BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】良好なCD均一性を有するレジストパターンを製造することができるカルボン酸塩、カルボン酸発生剤、レジスト組成物等を提供する。
【解決手段】式(I)で表されるカルボン酸塩又は式(IP)で表される構造単位を含有するカルボン酸発生剤及びレジスト組成物。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
式(I)で表されるカルボン酸塩又は式(IP)で表される構造単位を含有するカルボン酸発生剤。
TIFF
2024177121000181.tif
68
88
[式(I)及び式(IP)中、

bb1
は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。

10
は、単結合、*-O-**、*-CO-O-**、*-O-CO-O-**又は*-Ax-Ph-Ay-**を表す。
Phは、置換基を有してもよいフェニレン基を表す。
Ax及びAyは、それぞれ独立に、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合及び炭酸エステル結合から構成される群から選択される1種以上の結合種を表す。
*及び**は、結合部位を表し、*は、R
bb1
が結合した炭素原子との結合部位を表す。


は、単結合又は炭素数1~18の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO

-又は-CO-に置き換わっていてもよい。

1
は、*-CO-O-、*-O-CO-又は*-O-CO-O-を表し、*は、ベンゼン環との結合部位を表す。


は、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1~12のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-、-S-又は-SO

-で置き換わっていてもよい。
m2は、0~4のいずれかの整数を表し、m2が2以上のとき、複数のR

は互いに同一であっても異なってもよい。
ZI

は有機カチオンを表す。]
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】

10
が、単結合又は式(X
10
-1)~式(X
10
-10)のいずれかで表される基である請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
TIFF
2024177121000182.tif
46
170
[式(X
10
-1)~式(X
10
-10)中、
*、**は結合部位であり、*はR
bb1
が結合した炭素原子との結合部位を表す。
Rxは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のフッ化アルキル基、炭素数1~18のアルキル基又は炭素数1~6のアルコキシ基を表す。
mxは、0~4のいずれかの整数を表す。

20
は、-O-又は-NR

-を表す。


は、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。]
【請求項3】

10
が、単結合又は式(X
10
-1’)、式(X10-3’)~式(X
10
-8’)及び式(X
10
-10’)のいずれかで表される基である請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
TIFF
2024177121000183.tif
46
151
[式(X
10
-1’)、式(X
10
-3’)~式(X
10
-8’)及び式(X
10
-10’)中、
*、**は結合部位であり、*はR
bb1
が結合した炭素原子との結合部位を表す。]
【請求項4】

10
が、単結合又は式(X
10
-1’)、式(X
10
-5’)、式(X
10
-6’)及び式(X
10
-10’)のいずれかで表される基である請求項3に記載のカルボン酸発生剤。
【請求項5】


が、炭素数2~6のアルカンジイル基(但し、該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)、炭素数6~12の脂環式飽和炭化水素基(但し、該脂環式飽和炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-又は-CO-に置き換わっていてもよい。)又はこれらを組み合わせた基である請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
【請求項6】

1
が、*-CO-O-(但し、*は、ベンゼン環との結合部位を表す。)である請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
【請求項7】


が、ハロゲン原子である請求項1に記載のカルボン酸発生剤。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載のカルボン酸発生剤を含有するレジスト組成物。
【請求項9】
式(I)で表されるカルボン酸塩と、
酸不安定基を有する構造単位(a1)を含む樹脂を含有する請求項8に記載のレジスト組成物。
【請求項10】
式(IP)で表される構造単位を含む樹脂を含有し、
該式(IP)で表される構造単位を含む樹脂が、酸不安定基を有する構造単位(a1)をさらに含む請求項8に記載のレジスト組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、カルボン酸塩、カルボン酸発生剤、樹脂、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法に関する。
続きを表示(約 6,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、下記式で表されるカルボン酸塩に由来する構造単位を含む樹脂を含有するレジスト組成物が記載されている。
TIFF
2024177121000001.tif
27
59
特許文献2には、下記式で表されるカルボン酸塩に由来する構造単位を含む樹脂を含有するレジスト組成物がそれぞれ記載されている。
TIFF
2024177121000002.tif
38
147
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-275431号公報
特開2022-115072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記カルボン酸塩に由来する構造単位を含む樹脂を含有するレジスト組成物によって形成されたレジストパターンよりも、CD均一性(CDU)が良好なレジストパターンを形成するカルボン酸塩を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以下の発明を含む。
[1]式(I)で表されるカルボン酸塩又は式(IP)で表される構造単位を含有するカルボン酸発生剤。
TIFF
2024177121000003.tif
68
87
[式(I)及び式(IP)中、

bb1
は、水素原子、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有していてもよい炭素数1~6のアルキル基を表す。

10
は、単結合、*-O-**、*-CO-O-**、*-O-CO-O-**又は*-Ax-Ph-Ay-**を表す。
Phは、置換基を有してもよいフェニレン基を表す。
Ax及びAyは、それぞれ独立に、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合及び炭酸エステル結合から構成される群から選択される1種以上の結合種を表す。
*及び**は、結合部位を表し、*は、R
bb1
が結合した炭素原子との結合部位を表す。


は、単結合又は炭素数1~18の飽和炭化水素基を表し、該飽和炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-、-SO

-又は-CO-に置き換わっていてもよい。

1
は、*-CO-O-、*-O-CO-又は*-O-CO-O-を表し、*は、ベンゼン環との結合部位を表す。


は、ハロゲン原子又はハロゲン原子を有してもよい炭素数1~12のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-、-S-又は-SO

-で置き換わっていてもよい。
m2は、0~4のいずれかの整数を表し、m2が2以上のとき、複数のR

は互いに同一であっても異なってもよい。
ZI

は有機カチオンを表す。]
[2]X
10
が、単結合又は式(X
10
-1)~式(X
10
-10)のいずれかで表される基である[1]に記載のカルボン酸発生剤。
TIFF
2024177121000004.tif
45
170
[式(X
10
-1)~式(X
10
-10)中、
*、**は結合部位であり、*はR
bb1
が結合した炭素原子との結合部位を表す。
Rxは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のフッ化アルキル基、炭素数1~18のアルキル基又は炭素数1~6のアルコキシ基を表す。
mxは、0~4のいずれかの整数を表す。

20
は、-O-又は-NR

-を表す。


は、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。]
[3]X
10
が、単結合又は式(X
10
-1’)、式(X10-3’)~式(X
10
-8’)及び式(X
10
-10’)のいずれかで表される基である[1]又は[2]に記載のカルボン酸発生剤。
TIFF
2024177121000005.tif
46
151
[式(X
10
-1’)、式(X
10
-3’)~式(X
【発明の効果】
【0006】
本発明のカルボン酸塩を使用したレジスト組成物を用いることにより、良好なCD均一性(CDU)でレジストパターンを製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書において、「(メタ)アクリル系モノマー」とは、「アクリル系モノマー及びメタクリル系モノマーの少なくとも1種」を意味する。「(メタ)アクリレート」及び「(メタ)アクリル酸」等の表記も同様の意味を表す。本明細書中に記載する基において、直鎖構造と分岐構造の両方をとり得るものについては、そのいずれでもよい。炭化水素基等に含まれる-CH
2
-が-O-、-S-、-CO-又は-SO

-で置き換わる場合、各基において同様の例を適用するものとし、置き換わる前の炭素数を炭化水素基等の炭素数とする。「組み合わせた基」とは、例示した基を2種以上結合させた基を意味し、それら基の価数は結合形態によって適宜変更してもよい。「由来する」又は「誘導される」とは、その分子中に含まれる重合性C=C結合が重合により-C-C-基(単結合)となることを指す。立体異性体が存在する場合は、全ての立体異性体を含む。各基は、置換基の数等によって、その基に含まれる任意の位置及び数の水素原子が結合手に置き換わることがある。置換基における炭素数は、被置換基の炭素数には含めない。酸不安定基とは、酸(例えば、トリフルオロメタンスルホン酸等)と接触すると、脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基等)を形成する基を意味する。塩基不安定基とは、塩基(例えば、トリメチルアミン等)と接触すると、脱離基が脱離して、親水性基(例えば、カルボキシ基又はヒドロキシ基等)を形成する基を意味する。
本明細書において、「レジスト組成物の固形分」とは、レジスト組成物の総量から、後述する溶剤(E)を除いた成分の合計を意味する。
【0008】
〔式(I)で表されるカルボン酸塩〕
本発明は、式(I)で表されるカルボン酸塩(以下「塩(I)」又は「カルボン酸塩(I)」という場合がある)に関する。
塩(I)のうち、正電荷を有する側を「カチオン(I)」、負電荷を有する側を「アニオン(I)」と称することがある。
【0009】
〔アニオン(I)〕
式(I)において、R
bb1
のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
ハロゲン原子を有する炭素数1~6のアルキル基としては、炭素数1~6のフッ化アルキル基、炭素数1~6の塩化アルキル基、炭素数1~6の臭化アルキル基、炭素数1~6のヨウ化アルキル基等が挙げられる。ハロアルキル基としては、炭素数1~6のペルフルオロアルキル基(トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基、ノナフルオロブチル基等)、2,2,2-トリフルオロエチル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基、4,4,4-トリフルオロブチル基、及び3,3,4,4,4-ペンタフルオロブチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基等が挙げられる。
炭素数1~6のアルキル基としては、直鎖又は分岐のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。

bb1
は、好ましくは水素原子又は炭素数1~3のアルキル基であり、より好ましくは水素原子又はメチル基であり、さらに好ましくはメチル基である。

10
が、*-Ax-Ph-Ay-**で表される基の場合、以下の式(X10)で表される連結基であることが好ましい。
JPEG
2024177121000012.jpg
34
49
[式(X10)中、
Axは、R
bb1
が結合した炭素原子と結合する結合種を表し、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合及び炭酸エステル結合から構成される群から選択される1種以上の結合種を表す。
Ayは、L

と結合する結合種を表し、単結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合及び炭酸エステル結合から構成される群から選択される1種以上の結合種を表す。
Rxは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のフッ化アルキル基、炭素数1~18のアルキル基又は炭素数1~6のアルコキシ基を表す。
mxは、0~4のいずれかの整数を表し、mxが2以上の整数の場合、複数のRxは互いに同じでも異なっていてもよい。]
Ax及びAyのどちらかの一方が、単結合である場合、他方は、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合、アミド結合及び炭酸エステル結合から構成される群から選択される1種であることが好ましい。
Ax及びAyのいずれかがアミド結合の場合、-CO-NR

-で表される結合であることが好ましい。
Rxは、フッ素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメチル基、メチル基又はエチル基が好ましい。
mxは、0、1又は2が好ましい。
フェニレン基におけるAyの結合位置は、Axの結合位置に対して、m位又はp位であることが好ましく、p位であることがより好ましい。

10
としては、例えば、以下の式(X
10
-1)~式(X
10
-10)のいずれかで表される基が挙げられる。*及び**は、結合部位を表し、*はR
bb1
が結合する炭素原子との結合部位を表す。
TIFF
2024177121000013.tif
45
170
[式(X
10
-1)~式(X
10
-10)中、
*、**は結合部位であり、*はR
bb1
が結合した炭素原子との結合部位を表す。
Rxは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1~6のフッ化アルキル基、炭素数1~18のアルキル基又は炭素数1~6のアルコキシ基を表す。
mxは、0~4のいずれかの整数を表す。

20
は、-O-又は-NR

-を表す。


は、水素原子又は炭素数1~6のアルキル基を表す。]


のアルキル基は、R
bb1
で例示のものと同様のものが挙げられる。
式(X
10
-1)~式(X
10
-10)で表される基の具体例としては、以下の基が挙げられる。
TIFF
2024177121000014.tif
87
163
なかでも、X
10
は、単結合又は式(X
10
-1’)、式(X
10
-3’)~式(X
【0010】


の炭素数1~18の飽和炭化水素基としては、炭素数1~18のアルカンジイル基等の鎖式飽和炭化水素基、炭素数3~18の脂環式飽和炭化水素基又はこれらを組み合わせた基などが挙げられる。
アルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン-1,3-ジイル基、ブタン-1,4-ジイル基、ペンタン-1,5-ジイル基、ヘキサン-1,6-ジイル基、ヘプタン-1,7-ジイル基、オクタン-1,8-ジイル基、ノナン-1,9-ジイル基、デカン-1,10-ジイル基、ウンデカン-1,11-ジイル基、ドデカン-1,12-ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
エタン-1,1-ジイル基、プロパン-1,1-ジイル基、プロパン-1,2-ジイル基、プロパン-2,2-ジイル基、ペンタン-2,4-ジイル基、2-メチルプロパン-1,3-ジイル基、2-メチルプロパン-1,2-ジイル基、ペンタン-1,4-ジイル基、2-メチルブタン-1,4-ジイル基等の分岐状アルカンジイル基が挙げられる。分岐状アルカンジイル基の末端は、メチル基であってもよい。
アルカンジイル基の炭素数は、好ましくは1~12であり、より好ましくは1~8であり、さらに好ましくは1~6であり、より一層好ましくは1~4であり、さらに一層好ましくは1~3である。
脂環式飽和炭化水素基としては、シクロペンタンジイル基、シクロへキサンジイル基、シクロヘプタンジイル基、シクロオクタンジイル基等の単環式シクロアルカンジイル基である単環式の脂環式飽和炭化水素基;デカヒドロナフタレンジイル基、アダマンタンジイル基及びノルボルナンジイル基等の多環式シクロアルカンジイル基である多環式の脂環式飽和炭化水素基が挙げられる。
具体的には、以下に表される基等が挙げられる。結合部位は任意の位置とすることができる。
TIFF
2024177121000015.tif
47
169
脂環式飽和炭化水素基の炭素数は、好ましくは3~18であり、より好ましくは3~16であり、さらに好ましくは3~12である。
組み合わせにより形成される基としては、1以上のアルキル基又は1以上のアルカンジイル基と、1以上の脂環式飽和炭化水素基とを組み合わせることにより形成される基が挙げられ、-アルカンジイル基-脂環式飽和炭化水素基-、-脂環式飽和炭化水素基-アルキル基-、-アルカンジイル基-脂環式飽和炭化水素基-アルカンジイル基-等が挙げられる。
(【0011】以降は省略されています)

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