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公開番号
2024173653
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-12
出願番号
2024024491
出願日
2024-02-21
発明の名称
混合物、重合性液晶組成物、位相差フィルム、偏光板及び光学ディスプレイ
出願人
住友化学株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08F
20/10 20060101AFI20241205BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】生産性が向上した重合性液晶化合物を提供する。
【解決手段】式(1)で表される重合性液晶化合物であって、式(1)中のMが異なる2種類以上の重合性液晶化合物を有する混合物。
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【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
式(1)で表される重合性液晶化合物であって、前記式(1)中のMが異なる2種類以上の重合性液晶化合物を有する混合物。
JPEG
2024173653000044.jpg
14
170
[式(1)中、
k11、k12およびlは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す;
B
11
およびB
12
は、それぞれ独立に、-CR
1
R
2
-、-CH
2
-CH
2
-、-O-、-S-、-CO-O-、-O-CO-、-O-CO-O-、-C(=S)-O-、-O-C(=S)-、-O-C(=S)-O-、-CO-NR
1
-、-NR
2
-CO-、-O-CH
2
-、-CH
2
-O-、-S-CH
2
-、-CH
2
-S-または単結合を表し、R
1
およびR
2
は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または炭素数1~4のアルキル基を表す;
E
11
およびE
12
は、それぞれ独立に、-CR
1
R
2
-、-CH
2
-CH
2
-、-O-、-S-、-CO-O-、-O-CO-、-O-CO-O-、-C(=S)-O-、-O-C(=S)-、-O-C(=S)-O-、-CO-NR
1
-、-NR
2
-CO-、-O-CH
2
-、-CH
2
-O-、-S-CH
2
-、-CH
2
-S-または単結合を表す;
G
11
およびG
12
は、それぞれ独立に、炭素数3~16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、-R
3
、-OR
3
、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-または-NH-で置換されていてもよく、R
3
は、炭素数1~4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい;
A
11
およびA
12
は、それぞれ独立に、炭素数3~16の2価の脂環式炭化水素基、または炭素数6~20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基および該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、-R
3
、-OR
3
、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよい;
F
11
およびF
12
は、それぞれ独立に、炭素数1~12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、-OR
3
またはハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-または-CO-で置き換わっていてもよい;
P
11
続きを表示(約 4,200 文字)
【請求項2】
式(1)中のMが、置換基を有していてもよい炭素数2n(nは2~4の整数を表す)の2価の脂肪族炭化水素基である、請求項1に記載の混合物。
【請求項3】
式(1)中のAr
11
およびAr
12
が、それぞれ独立に、下記式(Ar-1)~(Ar-5)のいずれかで表される基である、請求項1又は2に記載の混合物。
JPEG
2024173653000045.jpg
45
170
[式(Ar-1)~(Ar-5)中、
*は、結合部を表す;
Q
1
は-S-、-O-または-NR
11
-を表し、R
11
は水素原子または置換基を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を表し、
Q
2
は水素原子または置換基を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を表す;
W
1
およびW
2
は、それぞれ独立に、-O-、-S-、-CO-、-NR
11
-を表し、R
11
は水素原子または置換基を有してもよい炭素数1~6のアルキル基を表す;
Y
1
は炭素数1~6のアルキル基、置換基を有していてもよい芳香族炭化水素基または芳香族複素環基を表し、
Y
2
はCN基または置換基を有してもよい炭素数1~12のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルキル基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-CO-、-O-CO-または-CO-O-で置換されていてもよい;
Z
1
、Z
2
およびZ
3
は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~20の脂肪族炭
化水素基またはアルコキシ基、炭素数3~20の脂環式炭化水素基、1価の炭素数6~20の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、-NR
11
R
12
または-SR
11
を表し、Z
1
およびZ
2
は、互いに結合して芳香環または芳香族複素環を形成してもよく、R
11
およびR
12
は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1~6のアルキル基を表す;
Axは芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも1つの芳香族環を有する、炭素数2~30の有機基を表し、Ayは水素原子、置換基を有してもよい炭素数1~6のアルキル基、または芳香族炭化水素環および芳香族複素環からなる群から選ばれる少なくとも1つの芳香族環を有する、炭素数2~30の有機基を表し、AxとAyは結合して環を形成してもよい;
Y
3
およびY
4
は、それぞれ独立して、下記式(Y-1):
JPEG
2024173653000046.jpg
26
170
〔式(Y-1)中、
R
Y1
は水素原子または炭素数1~6のアルキル基を表し、該アルキル基は、1つ以上の置換基X
3
によって置換されていてもよく、置換基X
3
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、または、1個の-CH
2
-または隣接していない2個以上の-CH
2
-が各々独立して-O-、-S-、-CO-、-COO-、-OCO-、-CO-S-、-S-CO-、-O-CO-O-、-CO-NH-、-NH-CO-、-CH=CH-COO-、-CH=CH-OCO-、-COO-CH=CH-、-OCO-CH=CH-、-CH=CH-、-CF=CF-または-C≡C-に置き換えられてもよい炭素数1~20の直鎖状または分岐状アルキル基を表し、該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、或いは、-B
31
-F
31
-P
31
で表される基であってもよく、B
31
、F
31
【請求項4】
請求項1に記載の混合物と、式(2)で表される重合性液晶化合物とを含む、重合性液晶組成物。
JPEG
2024173653000047.jpg
15
170
[式(2)中、
k21およびk22は、それぞれ独立に、1以上の整数を表す;
B
21
およびB
22
は、それぞれ独立に、-CR
1
R
2
-、-CH
2
-CH
2
-、-O-、-S-、-CO-O-、-O-CO-、-O-CO-O-、-C(=S)-O-、-O-C(=S)-、-O-C(=S)-O-、-CO-NR
1
-、-NR
2
-CO-、-O-CH
2
-、-CH
2
-O-、-S-CH
2
-、-CH
2
-S-または単結合を表し、R
1
およびR
2
は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表す。
E
21
およびE
22
は、それぞれ独立に、-CR
1
R
2
-、-CH
2
-CH
2
-、-O-、-S-、-CO-O-、-O-CO-、-O-CO-O-、-C(=S)-O-、-O-C(=S)-、-O-C(=S)-O-、-CO-NR
1
-、-NR
2
-CO-、-O-CH
2
-、-CH
2
-O-、-S-CH
2
-、-CH
2
-S-または単結合を表す;
G
21
およびG
22
は、それぞれ独立に、炭素数3~16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、-R
3
、-OR
3
、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-または-NH-で置換されていてもよく、R
3
は、炭素数1~4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい;
A
21
およびA
22
は、それぞれ独立に、炭素数3~16の2価の脂環式炭化水素基、または炭素数6~20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基および該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、-R
3
、-OR
3
、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよい;
F
21
およびF
22
は、それぞれ独立に、炭素数1~12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、-OR
3
またはハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-または-CO-で置き換わっていてもよい;
P
21
【請求項5】
液体クロマトグラフィーによって測定される、式(1)で表される重合性液晶化合物と式(2)で表される重合性液晶化合物との全ピーク面積に対する式(1)で表される重合性液晶化合物のピーク面積の割合が0.1%以上70%以下である、請求項4に記載の重合性液晶組成物。
【請求項6】
式(1)中のA
11
、A
12
、B
11
、B
12
、E
11
、E
12
、F
11
、F
12
、G
11
、G
12
、P
11
およびP
12
で表される基が、それぞれ、式(2)中のA
21
、A
22
、B
21
、B
22
、E
21
、E
22
、F
21
、F
22
、G
21
、G
22
、P
21
およびP
22
で表される基と同一であり、式(1)中のAr
11
およびAr
12
で表される基が、それぞれ、式(2)中のAr
21
で表される基と同一である、請求項4又は5に記載の重合性液晶組成物。
【請求項7】
光重合開始剤および有機溶剤をさらに含む、請求項4又は5に記載の重合性液晶組成物。
【請求項8】
請求項4又は5に記載の重合性液晶組成物から形成される位相差フィルム。
【請求項9】
請求項8に記載の位相差フィルムを含む偏光板。
【請求項10】
請求項9に記載の偏光板を含む光学ディスプレイ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合物、重合性液晶組成物、位相差フィルム、偏光板及び光学ディスプレイに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
フラットパネル表示装置(FPD)に用いられる位相差フィルムなどの光学フィルムとして、例えば、重合性液晶化合物を溶剤に溶解させて得られる塗工液を、支持基材に塗布後、重合して得られる光学フィルムがある。従来、重合性液晶化合物としては、例えば、6員環が2~4個程度連結された棒状構造のネマチック液晶化合物などが知られている。
【0003】
一方、位相差フィルムとしては、その特性の1つとして全波長領域において偏光変換可能であることが求められており、例えば、ある波長λにおける位相差値Re(λ)を550nmにおける位相差値Re(550)で除した値[Re(λ)/Re(550)]が1に近い波長域や、[Re(450)/Re(550)]<1の逆波長分散性を示す波長域では、理論上、一様の偏光変換が可能であることが知られている。このような位相差フィルムを構成し得る重合性液晶化合物は、例えば特許文献1~3に開示されている。
【0004】
重合性液晶化合物を配向させる際、例えば重合性液晶化合物を含む塗工液を支持基材に塗布した後、重合性液晶化合物の相転移温度より高い温度まで加熱することによって相転移させる必要がある。重合性液晶化合物の相転移温度が高いと支持基材に望ましくない影響を与えたり、使用可能な支持基材が制限されたり、加熱温度が高くなるため製造効率が悪くなる場合がある。
【0005】
特許文献4には、重合性液晶化合物を製造する際に、原料にアルキルジカルボン酸を一種類添加することによって重合性液晶化合物の相転移温度を下げることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2016-121339号公報
特開2019-156733号公報
特開2020-41026号公報
特開2022-120659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、重合性液晶化合物を製造する際に、原料にアルカリジカルボン酸を一種類添加すると、製造工程の途中で得られる重合性液晶化合物は、溶媒に対する溶解度が小さくなりやすい。溶媒に対する溶解度が小さいと、後工程において重合性液晶化合物の溶液をろ過する際に効率良くろ過することが難しくなる。すなわち、重合性液晶化合物の溶液を濾過する際のろ過性が低下する。そのため、重合性液晶化合物の生産性が低下するという課題を有している。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の発明を含む。
[発明1]
式(1)で表される重合性液晶化合物であって、前記式(1)中のMが異なる2種類以上の重合性液晶化合物を有する混合物。
【0009】
JPEG
2024173653000001.jpg
13
170
【0010】
[式(1)中、
k11、k12およびlは、それぞれ独立に、1以上の整数を表す;
B
11
およびB
12
は、それぞれ独立に、-CR
1
R
2
-、-CH
2
-CH
2
-、-O-、-S-、-CO-O-、-O-CO-、-O-CO-O-、-C(=S)-O-、-O-C(=S)-、-O-C(=S)-O-、-CO-NR
1
-、-NR
2
-CO-、-O-CH
2
-、-CH
2
-O-、-S-CH
2
-、-CH
2
-S-または単結合を表し、R
1
およびR
2
は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または炭素数1~4のアルキル基を表す;
E
11
およびE
12
は、それぞれ独立に、-CR
1
R
2
-、-CH
2
-CH
2
-、-O-、-S-、-CO-O-、-O-CO-、-O-CO-O-、-C(=S)-O-、-O-C(=S)-、-O-C(=S)-O-、-CO-NR
1
-、-NR
2
-CO-、-O-CH
2
-、-CH
2
-O-、-S-CH
2
-、-CH
2
-S-または単結合を表す;
G
11
およびG
12
は、それぞれ独立に、炭素数3~16の2価の脂環式炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、-R
3
、-OR
3
、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる-CH
2
-は、-O-、-S-または-NH-で置換されていてもよく、R
3
は、炭素数1~4のアルキル基を表し、該アルキル基に含まれる水素原子は、フッ素原子で置換されていてもよい;
A
11
およびA
12
は、それぞれ独立に、炭素数3~16の2価の脂環式炭化水素基、または炭素数6~20の2価の芳香族炭化水素基を表し、該脂環式炭化水素基および該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、ハロゲン原子、-R
3
、-OR
3
、シアノ基またはニトロ基で置換されていてもよい;
F
11
およびF
12
は、それぞれ独立に、炭素数1~12のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基に含まれる水素原子は、-OR
3
またはハロゲン原子で置換されていてもよく、該アルカンジイル基に含まれる-CH
2
-は、-O-または-CO-で置き換わっていてもよい;
P
11
およびP
12
は、それぞれ独立に、水素原子または重合性基を表す(ただし、P
11
(【0011】以降は省略されています)
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