TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025104272
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-09
出願番号
2024205302
出願日
2024-11-26
発明の名称
画像表示装置の製造方法及び前面透明部材付き画像表示装置の製造方法
出願人
住友化学株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20250702BHJP(光学)
要約
【課題】画像表示装置の製造方法に関して、画像表示装置が有するポリビニルアルコールのポリエン化を抑制できる時間を長く確保する。
【解決手段】画像表示装置の製造方法は、第1粘着剤層付き樹脂フィルム40、偏光板30、第2粘着剤層50及び画像表示セル60が順に積層された積層体を加熱する工程を含む。第1粘着剤層付き樹脂フィルム40は、樹脂フィルム42と第1粘着剤層41とが直接接して積層されている。第1粘着剤層付き樹脂フィルム40は、水分透過速度(1)が5g/(m
2
・24時間)以上20g/(m
2
・24時間)以下であり、水分透過速度(2)が10g/(m
2
・24時間)以上である。積層体は、第1粘着剤層付き樹脂フィルム40における第1粘着剤層41側が偏光板30側に積層されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第1粘着剤層付き樹脂フィルム、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子を有する偏光板、第2粘着剤層、画像表示セルをこの順に積層した画像表示装置の製造方法であって、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルム、前記偏光板、前記第2粘着剤層及び前記画像表示セルが順に積層された積層体を加熱する工程を含み、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムは、樹脂フィルムと第1粘着剤層とが直接接して積層されており、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの、以下の式(A)で求められる水分透過速度(1)が5g/(m
2
・24時間)以上20g/(m
2
・24時間)以下であり、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの、以下の式(B)で求められる水分透過速度(2)が10g/(m
2
・24時間)以上であり、
前記積層体は、前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムにおける前記第1粘着剤層側が前記偏光板側に積層されている、画像表示装置の製造方法。
(48時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量-24時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量)/(m
2
・24時間) 式(A)
(72時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量-48時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量)/(m
2
・24時間) 式(B)
(なお、式(A)及び式(B)中の、24時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量とは、JIS Z0208の透湿度試験に準じて透湿面積28.26cm
2
に加工した第1粘着剤層付き樹脂フィルムを約45gの塩化カルシウムを入れた透湿カップにセットし、温度40℃相対湿度90%の恒温機に入れて24時間静置した時点の単位面積当たりの質量を表し、
48時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量とは、JIS Z0208の透湿度試験に準じて透湿面積28.26cm
2
に加工した第1粘着剤層付き樹脂フィルムを約45gの塩化カルシウムを入れた透湿カップにセットし、温度40℃相対湿度90%の恒温機に入れて48時間静置した時点の単位面積当たりの質量を表し、
72時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量とは、JIS Z0208の透湿度試験に準じて透湿面積28.26cm
2
に加工した第1粘着剤層付き樹脂フィルムを約45gの塩化カルシウムを入れた透湿カップにセットし、温度40℃相対湿度90%の恒温機に入れて72時間静置した時点の単位面積当たりの質量を表す。)
続きを表示(約 710 文字)
【請求項2】
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(2)が40g/(m
2
・24時間)以下である、請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(1)が5g/(m
2
・24時間)以上15g/(m
2
・24時間)以下であり、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(2)が10g/(m
2
・24時間)以上25g/(m
2
・24時間)以下である、請求項1に記載の画像表示装置の製造方法。
【請求項4】
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(2)が、前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(1)よりも値が大きいことを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の画像表示装置の製造方法。
【請求項5】
前記偏光板は、前記偏光子と保護フィルムとを有し、前記偏光子における前記第1粘着剤層側の面に接着剤層を介して前記保護フィルムが積層されているものであり、
前記保護フィルムの温度40℃相対湿度90%環境下での透湿度が、1000(g/m
2
・24時間)以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の画像表示装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載の画像表示装置の製造方法で得られた画像表示装置から、樹脂フィルムを剥離し、前記第1粘着剤層上に前面透明部材を貼合する工程を含む、前面透明部材付き画像表示装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子を有する偏光板を備える画像表示装置の製造方法及び前面透明部材付き画像表示装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置及び有機EL表示装置の画像表示装置は、カーナビゲーション装置やバックモニターなどの車載用の画像表示装置としても使用されるなど、その用途は広がっている。画像表示装置の用途拡大に伴い、画像表示装置および画像表示装置を構成する一部である、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子を含む偏光板には、従来要求されてきたよりも、より過酷な環境下(例えば、高温環境下)における高い耐久性が求められている。
【0003】
車載用の画像表示装置として、偏光板の一方の面には粘着剤層や接着剤層を介して画像表示セルが貼合され、偏光板のもう一方の面に粘着剤層や接着剤層を介して、視認側における前面透明部材(透明樹脂板、ガラス、タッチパネル等)が貼合された積層構造を有する画像表示装置(前面透明部材付き画像表示装置)が用いられる。このような前面透明部材付き画像表示装置の耐久性を向上させるために、例えば、特許文献1には、前面透明部材を貼合する前の、粘着剤層、偏光板、粘着剤層画像表示セルの構成を有する積層体を加熱(エージング)処理することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-179604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の発明では、加熱(エージング)処理後の積層体に前面透明部材を貼合して得られた前面透明部材付き画像表示装置を高温環境下で曝した場合であっても、前面透明部材付き画像表示装置の構成部材である偏光子を形成するポリビニルアルコール系樹脂のポリエン化が抑制され、その透過率の低下が抑制されている。しかしながら、加熱処理から前面透明部材を貼合するまでの時間が長いと、前面透明部材付き画像表示装置を高温環境下で曝した場合、偏光子を形成するポリビニルアルコール系樹脂のポリエン化抑制の効果が発揮されず、その透過率の低下抑制効果も発揮されないことを本発明者らは見出した。また前面透明部材を貼合するまでの時間が短いと、何度も加熱処理を実施しなければならない等前面透明部材付き画像表示装置の生産性を著しく低下させることとなる。
【0006】
以上のような事情を鑑み、本発明は、加熱処理から前面透明部材を貼合するまでの時間を長くすることができる画像表示装置の製造方法を提供することを目的とする。言い換えれば、生産性の高い前面透明部材付き画像表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[発明1]
第1粘着剤層付き樹脂フィルム、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムからなる偏光子を有する偏光板、第2粘着剤層、画像表示セルをこの順に積層した画像表示装置の製造方法であって、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルム、前記偏光板、前記第2粘着剤層及び前記画像表示セルが順に積層された積層体を加熱する工程を含み、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムは、樹脂フィルムと第1粘着剤層とが直接接して積層されており、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの、以下の式(A)で求められる水分透過速度(1)が5g/(m
2
・24時間)以上20g/(m
2
・24時間)以下であり、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの、以下の式(B)で求められる水分透過速度(2)が10g/(m
2
・24時間)以上であり、
前記積層体は、前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムにおける前記第1粘着剤層側が前記偏光板側に積層されている、画像表示装置の製造方法。
【0008】
(48時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量-24時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量)/(m
2
・24時間) 式(A)
(72時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量-48時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量)/(m
2
・24時間) 式(B)
(なお、式(A)及び式(B)中の、24時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量とは、JIS Z0208の透湿度試験に準じて透湿面積28.26cm
2
に加工した第1粘着剤層付き樹脂フィルムを約45gの塩化カルシウムを入れた透湿カップにセットし、温度40℃相対湿度90%の恒温機に入れて24時間静置した時点の単位面積当たりの質量を表し、
48時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量とは、JIS Z0208の透湿度試験に準じて透湿面積28.26cm
2
に加工した第1粘着剤層付き樹脂フィルムを約45gの塩化カルシウムを入れた透湿カップにセットし、温度40℃相対湿度90%の恒温機に入れて48時間静置した時点の単位面積当たりの質量を表し、
72時間時点での第1粘着剤層付き樹脂フィルム質量とは、JIS Z0208の透湿度試験に準じて透湿面積28.26cm
2
に加工した第1粘着剤層付き樹脂フィルムを約45gの塩化カルシウムを入れた透湿カップにセットし、温度40℃相対湿度90%の恒温機に入れて72時間静置した時点の単位面積当たりの質量を表す。)
[発明2]
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(2)が40g/(m
2
・24時間)以下である、[発明1]に記載の画像表示装置の製造方法。
【0009】
[発明3]
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(1)が5g/(m
2
・24時間)以上15g/(m
2
・24時間)以下であり、
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(2)が10g/(m
2
・24時間)以上25g/(m
2
・24時間)以下である、[発明1]に記載の画像表示装置の製造方法。
【0010】
[発明4]
前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(2)が、前記第1粘着剤層付き樹脂フィルムの前記水分透過速度(1)よりも値が大きいことを特徴とする、[発明1]~[発明3]のいずれか1つに記載の画像表示装置の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
住友化学株式会社
光学積層体
15日前
住友化学株式会社
硬化性組成物
6日前
住友化学株式会社
硬化性組成物
6日前
住友化学株式会社
偏光子の製造方法
14日前
住友化学株式会社
硬化膜及び表示装置
6日前
住友化学株式会社
硬化膜及び表示装置
6日前
住友化学株式会社
樹脂組成物及びその製造方法
15日前
住友化学株式会社
メタクリル酸製造用触媒の製造方法
13日前
住友化学株式会社
グルコースの製造方法およびその触媒
6日前
住友化学株式会社
レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
13日前
住友化学株式会社
再生基板の製造方法および積層構造体の製造方法
13日前
住友化学株式会社
レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
12日前
住友化学株式会社
有機化合物の製造方法および微生物培養用組成物
6日前
住友化学株式会社
液晶ポリエステル、液晶ポリエステル組成物及び成形品
14日前
住友化学株式会社
再生SiC基板の製造方法および積層構造体の製造方法
13日前
住友化学株式会社
圧電素子を備える装置、積層基板、及びその装置の製造方法
13日前
住友化学株式会社
光学積層体、液晶硬化膜の製造方法及び光学積層体の製造方法
15日前
住友化学株式会社
圧電膜を有する積層基板、積層基板の製造方法、及び圧電素子
13日前
住友化学株式会社
III族窒化物積層体およびIII族窒化物積層体の製造方法
13日前
住友化学株式会社
III族窒化物積層体およびIII族窒化物積層体の製造方法
13日前
住友化学株式会社
III族窒化物積層体およびIII族窒化物積層体の製造方法
14日前
住友化学株式会社
組成物及びその硬化物、成形物、表示装置、並びに固体撮像素子
13日前
住友化学株式会社
組成物及びその硬化物、成形物、表示装置、並びに固体撮像素子
13日前
住友化学株式会社
酸発生剤、塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
12日前
住友化学株式会社
酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法並びに塩
13日前
住友化学株式会社
酸発生剤、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法並びに塩
19日前
住友化学株式会社
画像表示装置の製造方法及び前面透明部材付き画像表示装置の製造方法
13日前
住友化学株式会社
予測方法、コンピュータプログラム、予測装置及び多孔質材の製造方法
12日前
住友化学株式会社
予測方法、コンピュータプログラム、予測装置及び金属有機構造体の製造方法
12日前
住友化学株式会社
フェノール発生剤、フェノール塩、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
12日前
住友化学株式会社
レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法
14日前
住友化学株式会社
レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法並びに化合物及び該化合物に由来する構造単位を含む樹脂
13日前
株式会社シグマ
結像光学系
14日前
日亜化学工業株式会社
発光装置
5日前
日本精機株式会社
車両用表示装置
19日前
日本精機株式会社
車両用表示装置
19日前
続きを見る
他の特許を見る