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公開番号2024119479
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023026404
出願日2023-02-22
発明の名称コイル装置
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H01F 27/29 20060101AFI20240827BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】引出部と巻回部の外周面との間で、ショート不良の発生を防止することが可能なコイル装置を提供すること。
【解決手段】コイル装置1は、巻回部2と、巻回部2から引き出された引出部3aと、引出部3aが接続された継線部42aを有する端子4aと、巻回部2と引出部3aと継線部42aとが埋設された素体8と、を有する。巻回部2の巻軸は、素体8の実装対向面に対して垂直である。引出部3aは、内側に向けて突出するように屈曲する屈曲部33aを有し、屈曲部33aの内角は鈍角である。
【選択図】図5B
特許請求の範囲【請求項1】
巻回部と、
前記巻回部から引き出された引出部と、
前記引出部が接続された継線部を有する端子と、
前記巻回部と前記引出部と前記継線部とが埋設された素体と、を有し、
前記巻回部の巻軸は、前記素体の実装対向面に対して垂直であり、
前記引出部は、内側に向けて突出するように屈曲する屈曲部を有し、
前記屈曲部の内角は鈍角であるコイル装置。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記屈曲部は、前記巻回部の外周面に隣接している請求項1に記載のコイル装置。
【請求項3】
前記引出部は、前記屈曲部よりも一方側に位置する基端部と、前記屈曲部よりも他方側に位置する先端部とを有し、
前記基端部は、前記先端部よりも、前記巻回部の外周面の近傍に配置されている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項4】
前記巻回部の巻軸は、前記素体の中心に対して、前記引出部が配置される側とは反対側に位置ずれしている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項5】
前記引出部は、第1引出部と、前記第1引出部とは前記巻回部の巻軸に沿って位置ずれした第2引出部とを有し、
前記屈曲部は、前記第1引出部に設けられた第1屈曲部と、前記第2引出部に設けられた第2屈曲部とを有する請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項6】
前記先端部は、前記第1引出部に設けられた第1先端部と、前記第2引出部に設けられた第2先端部とを有し、
前記第1先端部と前記第2先端部との間隔は、前記巻回部の最大径よりも小さい請求項3に記載のコイル装置。
【請求項7】
前記引出部には、複数の前記屈曲部が設けられている請求項1または2に記載のコイル装置。
【請求項8】
前記巻回部は、螺旋状に巻回された平角線ワイヤによって形成されている請求項1または2に記載のコイル装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、コイル装置に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、例えばインダクタとして用いられるコイル装置として、巻回部と、巻回部から引き出された引出部と、巻回部および引出部が埋設された素体とを有するコイル装置が示されている。引出部と巻回部の外周面との間には、隙間が形成されており、その隙間の内部には、素体の一部が充填されている。
【0003】
この種のコイル装置では、素体を構成する磁性材料の内部に、巻回部および引出部を埋設した状態で、圧縮成形を行う場合がある。この場合、圧縮成形時の成形圧によって、引出部は巻回部の外周面に向けて押圧される。これにより、引出部が巻回部の外周面に向けて位置ずれすると、引出部と巻回部の外周面との間の隙間に入り込んだ磁性材料の密度が上昇し、磁性材料を介して、引出部と巻回部の外周面との間でショート不良が発生するおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2017/115604号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、引出部と巻回部の外周面との間で、ショート不良の発生を防止することが可能なコイル装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本開示のコイル装置は、
巻回部と、
前記巻回部から引き出された引出部と、
前記引出部が接続された継線部を有する端子と、
前記巻回部と前記引出部と前記継線部とが埋設された素体と、を有し、
前記巻回部の巻軸は、前記素体の実装対向面に対して垂直であり、
前記引出部は、内側に向けて突出するように屈曲する屈曲部を有し、
前記屈曲部の内角は鈍角である。
【0007】
本開示のコイル装置では、引出部が、内側に向けて突出するように屈曲する屈曲部を有する。そのため、屈曲部の屈曲度合に応じて、引出部の一部が巻回部の外周面の近傍に配置され、引出部と巻回部の外周面との間に隙間が形成されにくくなる。それゆえ、コイル装置の製造時において、素体を構成する磁性材料が、引出部と巻回部の外周面との間に入り込みにくくなる。これにより、磁性材料を介して、引出部と巻回部の外周面との間でショート不良が発生することを防止することができる。また、引出部の一部が巻回部の外周面の近傍に配置されることにより、巻回部のターン数を増大させ、コイル装置の磁気特性を向上させることができる。また、屈曲部の内角は鈍角であるため、屈曲部において引出部が過度に屈曲することがなく、引出部の屈曲に起因するコイル装置の電気的特性の変動を防止することができる。
【0008】
前記屈曲部は、前記巻回部の外周面に隣接していてもよい。
【0009】
前記引出部は、前記屈曲部よりも一方側に位置する基端部と、前記屈曲部よりも他方側に位置する先端部とを有し、前記基端部は、前記先端部よりも、前記巻回部の外周面の近傍に配置されていてもよい。
【0010】
前記巻回部の巻軸は、前記素体の中心に対して、前記引出部が配置される側とは反対側に位置ずれしていてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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