TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024119187
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023025912
出願日2023-02-22
発明の名称バルブメンテナンス支援装置および支援方法
出願人アズビル株式会社
代理人個人
主分類F16K 51/00 20060101AFI20240827BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ON-OFFバルブのメンテナンスの作業効率を向上させる。
【解決手段】バルブメンテナンス支援装置は、ON-OFFバルブに操作器空気を供給する電磁弁を開状態にする開信号を取得する電磁弁開信号取得部2と、電磁弁開信号取得部2が開信号を受信したときに、開信号の出力対象の電磁弁に対応するON-OFFバルブに設けられた操作器圧力計測部3から、操作器空気の圧力計測値を取得する操作器圧力取得部4と、圧力計測値を記憶する操作器圧力記憶部5と、圧力計測値が規定値に到達していない場合に、ON-OFFバルブの操作器に空気の内通漏れの可能性があると判定する内通漏れ判定部6と、内通漏れ判定部6の判定結果を提示する判定結果提示部7とを備える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
ON-OFFバルブに操作器空気を供給する電磁弁を開状態にする開信号を取得するように構成された電磁弁開信号取得部と、
前記電磁弁開信号取得部が前記開信号を受信したときに、前記開信号の出力対象の電磁弁に対応するON-OFFバルブに設けられた操作器圧力計測部から、操作器空気の圧力計測値を取得するように構成された操作器圧力取得部と、
前記圧力計測値を記憶するように構成された第1の記憶部と、
前記圧力計測値が規定値に到達していない場合に、前記ON-OFFバルブの操作器に空気の内通漏れの可能性があると判定するように構成された内通漏れ判定部と、
前記内通漏れ判定部の判定結果を提示するように構成された判定結果提示部とを備えることを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
続きを表示(約 3,200 文字)【請求項2】
請求項1記載のバルブメンテナンス支援装置において、
メンテナンスの候補となり得るON-OFFバルブのIDを予め記憶するように構成された第2の記憶部をさらに備え、
前記第1の記憶部は、前記圧力計測値を送信元のON-OFFバルブのIDと共に記憶し、
前記内通漏れ判定部は、前記第2の記憶部にIDが記憶されているON-OFFバルブについて前記内通漏れの可能性があるかどうかを判定し、
前記判定結果提示部は、前記内通漏れの可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、このバルブのIDと前記圧力計測値と前記内通漏れ判定部の判定結果とを提示することを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
【請求項3】
請求項1記載のバルブメンテナンス支援装置において、
前記ON-OFFバルブに設けられた開度計測部から開度計測値を取得するように構成された開度取得部と、
前記開度計測値を記憶するように構成された第2の記憶部と、
前記内通漏れの可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、前記開度計測値を参照し、開閉動作が正常と判明したON-OFFバルブの前記操作器圧力計測部に不具合が発生している可能性があると判定するように構成された計測不具合判定部とをさらに備え、
前記判定結果提示部は、前記内通漏れ判定部の判定結果に加えて、前記計測不具合判定部の判定結果を提示することを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
【請求項4】
請求項3記載のバルブメンテナンス支援装置において、
メンテナンスの候補となり得るON-OFFバルブのIDを予め記憶するように構成された第3の記憶部をさらに備え、
前記第1の記憶部は、前記圧力計測値を送信元のON-OFFバルブのIDと共に記憶し、
前記第2の記憶部は、前記開度計測値を送信元のON-OFFバルブのIDと共に記憶し、
前記内通漏れ判定部は、前記第3の記憶部にIDが記憶されているON-OFFバルブについて前記内通漏れの可能性があるかどうかを判定し、
前記判定結果提示部は、前記内通漏れの可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、このバルブのIDと前記圧力計測値と前記内通漏れ判定部の判定結果とを提示し、前記操作器圧力計測部に不具合が発生している可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、このバルブのIDと前記計測不具合判定部の判定結果とを提示することを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
【請求項5】
請求項1記載のバルブメンテナンス支援装置において、
前記ON-OFFバルブに設けられた開度計測部から開度計測値を取得するように構成された開度取得部と、
前記開度計測値を記憶するように構成された第2の記憶部と、
前記圧力計測値が規定値に到達していないON-OFFバルブについて、前記開度計測値を参照し、開閉動作が異常と判明したON-OFFバルブの前記操作器圧力計測部に不具合が発生していないと判定するように構成された計測正常判定部とをさらに備え、
前記内通漏れ判定部は、前記圧力計測値が規定値に到達しておらず、かつ前記操作器圧力計測部に不具合が発生していないと判定されたON-OFFバルブの操作器に空気の内通漏れの可能性があると判定することを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
【請求項6】
請求項5記載のバルブメンテナンス支援装置において、
メンテナンスの候補となり得るON-OFFバルブのIDを予め記憶するように構成された第3の記憶部をさらに備え、
前記第1の記憶部は、前記圧力計測値を送信元のON-OFFバルブのIDと共に記憶し、
前記第2の記憶部は、前記開度計測値を送信元のON-OFFバルブのIDと共に記憶し、
前記計測正常判定部は、前記第3の記憶部にIDが記憶されているON-OFFバルブについて前記圧力計測値が規定値に到達しているかどうかを判定し、
前記判定結果提示部は、前記内通漏れの可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、このバルブのIDと前記圧力計測値と前記内通漏れ判定部の判定結果とを提示することを特徴とするバルブメンテナンス支援装置。
【請求項7】
ON-OFFバルブに操作器空気を供給する電磁弁を開状態にする開信号を取得する第1のステップと、
前記第1のステップで前記開信号を受信したときに、前記開信号の出力対象の電磁弁に対応するON-OFFバルブに設けられた操作器圧力計測部から、操作器空気の圧力計測値を取得する第2のステップと、
前記圧力計測値を記憶する第3のステップと、
前記圧力計測値が規定値に到達していない場合に、前記ON-OFFバルブの操作器に空気の内通漏れの可能性があると判定する第4のステップと、
前記第4のステップの判定結果を提示する第5のステップとを含むことを特徴とするバルブメンテナンス支援方法。
【請求項8】
請求項7記載のバルブメンテナンス支援方法において、
前記第3のステップは、前記圧力計測値を送信元のON-OFFバルブのIDと共に記憶するステップを含み、
前記第4のステップは、メンテナンスの候補となり得るON-OFFバルブのIDを予め記憶している記憶部を参照し、この記憶部にIDが記憶されているON-OFFバルブについて前記内通漏れの可能性があるかどうかを判定するステップを含み、
前記第5のステップは、前記内通漏れの可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、このバルブのIDと前記圧力計測値と前記第4のステップの判定結果とを提示するステップを含むことを特徴とするバルブメンテナンス支援方法。
【請求項9】
請求項7記載のバルブメンテナンス支援方法において、
前記ON-OFFバルブに設けられた開度計測部から開度計測値を取得する第6のステップと、
前記開度計測値を記憶する第7のステップと、
前記内通漏れの可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、前記開度計測値を参照し、開閉動作が正常と判明したON-OFFバルブの前記操作器圧力計測部に不具合が発生している可能性があると判定する第8のステップとをさらに含み、
前記第5のステップは、前記第4のステップの判定結果に加えて、前記第8のステップの判定結果を提示するステップを含むことを特徴とするバルブメンテナンス支援方法。
【請求項10】
請求項9記載のバルブメンテナンス支援方法において、
前記第3のステップは、前記圧力計測値を送信元のON-OFFバルブのIDと共に記憶するステップを含み、
前記第7のステップは、前記開度計測値を送信元のON-OFFバルブのIDと共に記憶するステップを含み、
前記第4のステップは、メンテナンスの候補となり得るON-OFFバルブのIDを予め記憶している記憶部を参照し、この記憶部にIDが記憶されているON-OFFバルブについて前記内通漏れの可能性があるかどうかを判定するステップを含み、
前記第5のステップは、前記内通漏れの可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、このバルブのIDと前記圧力計測値と前記第4のステップの判定結果とを提示し、前記操作器圧力計測部に不具合が発生している可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、このバルブのIDと前記第8のステップの判定結果とを提示するステップを含むことを特徴とするバルブメンテナンス支援方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メンテナンス作業を支援する技術に係り、特にON-OFFバルブのメンテナンスの効率的な作業のための支援を実現するバルブメンテナンス支援装置および支援方法に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
石油化学プラントなどで使用されるバルブ(例えば図17のコントロールバルブ)は、特に安全性に留意する必要があり、ゆえに定期的なメンテナンスが行なわれる。図17に示すコントロールバルブは、流体の流れる通路を開閉するバルブ本体100と、入力電気信号を空気圧に変換するポジショナ101と、ポジショナ101から供給される空気圧に応じてバルブ本体100を操作する操作器102とから構成される。
【0003】
図17に示したようなバルブが設置されているプラントにおいてバルブのメンテナンス作業効率を改善するために、バルブの摺動部におけるスティックスリップの発生を検出する技術(特許文献1参照)、バルブのハンチング状態を判定する技術(特許文献2参照)、バルブへのスケールの付着を検出する技術(特許文献3参照)などが提案されている。
【0004】
一方、開度を連続的に変化させることが可能なコントロールバルブとは別の種類のバルブとして、開度を全開/全閉の二位置しか取ることができないON-OFFバルブがあり、例えばボールバルブやバタフライバルブやゲートバルブがある。図18に示すON-OFFバルブ200は、ボールバルブを用いたものであり、弁体であるボール201をボールシートと呼ばれるシートリング202で挟み込む構造であり、ステム(弁棒)203を操作器204によって90度回転させることで、バルブを開いたり閉めたりすることができる。また、種類によっては、90度以外のものもある。
【0005】
ON-OFFバルブ200の大半は、図19に示すように計装されており、電磁弁205を介してON-OFFバルブ200の操作器204に操作器空気が供給されるようになっている。ON-OFFバルブ200の開状態はリミットスイッチ206によって検出され、閉状態はリミットスイッチ207によって検出される。このように、リミットスイッチ206,207を用いたアンサーバックは、閉状態または開状態の2状態のみを表しており、ON-OFFバルブ200の開閉の動作過程はアンサーバックに反映されない。すなわち、ON-OFFバルブ200のアンサーバック機能は、異常時に警報を発報するだけであり、警報が発生した時に既に緊急の異常状態であれば、処置が手遅れになる。
【0006】
そこで発明者は、ON-OFFバルブの動き出しの不感帯(圧力の動き出しから開度の動き出しまでの時間差)の大きさの変化が、ON-OFFバルブの不具合(基準トルク以上または基準トルク以下の力で作動させている)と相関することを利用した診断技術を提案した(特許文献4参照)。
【0007】
しかしながら、特許文献4に開示された技術では、ON-OFFバルブ本体の不具合の予兆を検出できるものの、操作器の不具合の予兆を検出できない可能性があった。
安全性や作業効率については、完全とか十分とか言える上限は無く、安全性、作業効率の更なる向上が求められている。特に、石油化学プラントなどでは、例えば図20に示すように複数のバルブ200-A,200-C,200-Mが使用される。したがって、バルブメンテナンスの作業効率については、更なる改善が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特許第3254624号広報
特開2015-114942号公報
特開2015-114943号公報
特開2021-026268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、ON-OFFバルブのメンテナンスの作業効率を向上させることができるバルブメンテナンス支援装置および支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のバルブメンテナンス支援装置は、ON-OFFバルブに操作器空気を供給する電磁弁を開状態にする開信号を取得するように構成された電磁弁開信号取得部と、前記電磁弁開信号取得部が前記開信号を受信したときに、前記開信号の出力対象の電磁弁に対応するON-OFFバルブに設けられた操作器圧力計測部から、操作器空気の圧力計測値を取得するように構成された操作器圧力取得部と、前記圧力計測値を記憶するように構成された第1の記憶部と、前記圧力計測値が規定値に到達していない場合に、前記ON-OFFバルブの操作器に空気の内通漏れの可能性があると判定するように構成された内通漏れ判定部と、前記内通漏れ判定部の判定結果を提示するように構成された判定結果提示部とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明のバルブメンテナンス支援装置の1構成例は、メンテナンスの候補となり得るON-OFFバルブのIDを予め記憶するように構成された第2の記憶部をさらに備え、前記第1の記憶部は、前記圧力計測値を送信元のON-OFFバルブのIDと共に記憶し、前記内通漏れ判定部は、前記第2の記憶部にIDが記憶されているON-OFFバルブについて前記内通漏れの可能性があるかどうかを判定し、前記判定結果提示部は、前記内通漏れの可能性があると判定されたON-OFFバルブについて、このバルブのIDと前記圧力計測値と前記内通漏れ判定部の判定結果とを提示することを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

アズビル株式会社
防爆装置
23日前
アズビル株式会社
圧力センサ
23日前
アズビル株式会社
半導体装置
7日前
アズビル株式会社
圧力センサ
23日前
アズビル株式会社
制御装置および制御方法
20日前
アズビル株式会社
空調表示装置および方法
23日前
アズビル株式会社
速度測定装置及び速度測定方法
7日前
アズビル株式会社
監視装置、監視方法、及び監視プログラム
7日前
アズビル株式会社
電力消費抑制装置および電力消費抑制方法
14日前
アズビル株式会社
デマンドレスポンス制御システムおよび方法
20日前
アズビル株式会社
デマンドレスポンス制御システムおよび方法
20日前
アズビル株式会社
バルブメンテナンス支援装置および支援方法
27日前
アズビル株式会社
パイロットリレー、ポジショナ、及び、パイロットリレーの製造方法
23日前
個人
回転機構
5か月前
個人
回転伝達機構
3か月前
個人
保持機
7日前
株式会社フジキン
配管
2か月前
丸一株式会社
配管構造
5か月前
個人
振り子式免震装置
20日前
個人
弁装置
4か月前
個人
ネジの緩み防止装置
20日前
個人
ネジの緩み止め装置
5か月前
藤井電工株式会社
フック
7日前
個人
ロックナット
2か月前
個人
リンクプレート
3か月前
個人
緩み防止ナット
1か月前
株式会社テイエルブイ
排気弁
1か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
4か月前
株式会社フジキン
バルブ装置
5か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
4か月前
株式会社キッツ
管継手
4か月前
株式会社テイエルブイ
自動弁
13日前
株式会社ニフコ
留め具
4か月前
マフレン株式会社
自動給脂器
3か月前
日動電工株式会社
保持具
7日前
株式会社不二工機
電磁弁
5か月前
続きを見る