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公開番号2024118128
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-30
出願番号2023024387
出願日2023-02-20
発明の名称イソプレンの製造方法
出願人コスモ石油株式会社,国立大学法人静岡大学
代理人弁理士法人あしたば国際特許事務所
主分類C07C 5/333 20060101AFI20240823BHJP(有機化学)
要約【解決課題】メチルブタンを原料に用いて、脱水素を行なうことにより、イソプレンの収率が高く且つ原料メチルブタンの分解率が低いイソプレンの製造方法を提供すること。
【解決手段】メチルブテンを含有する回収処理物と原料メチルブタンを混合し、メチルブテン及びメチルブタンに対するメチルブテンのモル割合が30.0モル%以上100.0モル%未満であるメチルブテン及びメチルブタンを含有する原料を得る原料混合工程と、該メチルブテン及びメチルブタンを含有する原料と、遷移金属から選択される少なくとも1種の金属を含む脱水素触媒と、の接触を、硫化水素の存在下で行うことにより、該メチルブテン及びメチルブタンの脱水素反応を行い、脱水素反応物を得るイソプレン合成工程と、分離工程と、を有し、該分離工程を行い得られる該メチルブテンを含有する回収処理物を、該原料混合工程における該メチルブテンを含有する回収処理物として用いるイソプレンの製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
メチルブテンを含有する回収処理物と原料メチルブタンを混合し、メチルブテン及びメチルブタンに対するメチルブテンのモル割合((メチルブテン/(メチルブテン+メチルブタン))×100)が30.0モル%以上100.0モル%未満であるメチルブテン及びメチルブタンを含有する原料を得る原料混合工程と、
該メチルブテン及びメチルブタンを含有する原料と、遷移金属から選択される少なくとも1種の金属を含む脱水素触媒と、の接触を、硫化水素の存在下で行うことにより、該メチルブテン及びメチルブタンの脱水素反応を行い、脱水素反応物を得るイソプレン合成工程と、
該脱水素反応物から、メチルブテンを含有する回収処理物を分離し、メチルブテンを含有する回収処理物を得る分離工程と、
を有し、
該分離工程を行い得られる該メチルブテンを含有する回収処理物を、該原料混合工程における該メチルブテンを含有する回収処理物として用いること、
を有することを特徴とするイソプレンの製造方法。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記メチルブテン及びメチルブタンを含有する原料に対する前記硫化水素の体積比(硫化水素/メチルブテン及びメチルブタンを含有する原料)が、0.1~3.0であることを特徴とする請求項1記載のイソプレンの製造方法。
【請求項3】
前記脱水素反応の反応温度が500~700℃であることを特徴とする請求項1記載のイソプレンの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素数が5の飽和炭化水素を原料として用い、該原料を脱水素することにより、イソプレンを製造するイソプレンの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
炭素数5の飽和炭化水素は、石油精製プロセスにおいては、燃料油中に含まれる成分であり、ある程度の燃料油の需要が見込めるうちは、炭素数5の飽和炭化水素の余剰の問題は起こらない。
【0003】
しかし、今後、燃料油の需要減少が見込まれるため、それに伴って、将来的に、炭素数5の飽和炭化水素が余剰物となることが推測される。そのため、炭素数5の飽和炭化水素は、燃料油原料から他の原料へとシフトさせることが必要となってくる。
【0004】
その1つの対策としては、炭素数5の飽和炭化水素を脱水素することにより、炭素数5のオレフィンに変換して、石油化学原料に用いることが挙げられる。そして、工業的に用いられている炭素数5の炭化水素としては、イソプレンがある。
【0005】
炭素数5の飽和炭化水素を脱水素することにより、イソプレンを製造する方法としては、例えば、引用文献1には、炭素数が5の飽和炭化水素として2-メチルブタンを用い、2-メチルブタンと、遷移金属から選択される少なくとも1種の金属を含む脱水素触媒と、の接触を、硫化水素の存在下で行うことにより、該2-メチルブタンの脱水素反応を行うことにより、イソプレンを製造することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
国際公開第2022/075304号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、上記特許文献1では、イソプレンが得られているものの、イソプレン収率が15モル%程度と、低収率でしかイソプレンが得られない。
【0008】
また、上記特許文献1では、2-メチルブタンの脱水素反応を行なうと、脱水素反応以外に、分解反応が起こっている。よりイソプレン収率を高めるためには、分解生成物が少ない方が好ましい。
【0009】
従って、本発明の目的は、メチルブタンを原料に用いて、脱水素を行なうことにより、イソプレンの収率が高く且つ原料メチルブタンの分解率が低いイソプレンの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題は、以下の本発明により解決される。
すなわち、本発明(1)は、メチルブテンを含有する回収処理物と原料メチルブタンを混合し、メチルブテン及びメチルブタンに対するメチルブテンのモル割合((メチルブテン/(メチルブテン+メチルブタン))×100)が30.0モル%以上100.0モル%未満であるメチルブテン及びメチルブタンを含有する原料を得る原料混合工程と、
該メチルブテン及びメチルブタンを含有する原料と、遷移金属から選択される少なくとも1種の金属を含む脱水素触媒と、の接触を、硫化水素の存在下で行うことにより、該メチルブテン及びメチルブタンの脱水素反応を行い、脱水素反応物を得るイソプレン合成工程と、
該脱水素反応物から、メチルブテンを含有する回収処理物を分離し、メチルブテンを含有する回収処理物を得る分離工程と、
を有し、
該分離工程を行い得られる該メチルブテンを含有する回収処理物を、該原料混合工程における該メチルブテンを含有する回収処理物として用いること、
を有することを特徴とするイソプレンの製造方法を提供するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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