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公開番号2024116859
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-28
出願番号2023022685
出願日2023-02-16
発明の名称殺菌処理方法、醸造酒の製造方法、醸造酒製造システム
出願人株式会社スギノマシン
代理人個人,個人
主分類C12H 1/16 20060101AFI20240821BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】日本酒のような醸造酒を製造する工程において、十分な殺菌処理を施すことが可能な殺菌方法を提供する。
【解決手段】醸造酒を含む被処理液状体に圧力を付与して加圧流体とし、該加圧流体に衝突力を与えて前記被処理液状体に殺菌処理を施す殺菌処理方法である。
【選択図】なし



特許請求の範囲【請求項1】
醸造酒を含む被処理液状体に圧力を付与して加圧流体とし、該加圧流体に衝突力を与えて前記被処理液状体に殺菌処理を施す殺菌処理方法。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記衝突力が、前記加圧流体を硬質材に衝突させることにより、あるいは、少なくとも一対のノズルから噴射されるそれぞれの前記加圧流体が互いに衝突することにより生じる請求項1に記載の殺菌処理方法。
【請求項3】
前記衝突力を、スリットチャンバー内で付与する請求項1に記載の殺菌処理方法。
【請求項4】
閉回路内で循環可能に行う請求項1~3のいずれかに記載の殺菌処理方法。
【請求項5】
前記圧力を100~300MPaとする請求項1~3のいずれかに記載の殺菌処理方法。
【請求項6】
前記循環する回数を2以上とする請求項4又は5に記載の殺菌処理方法。
【請求項7】
60℃未満で行う請求項4又は5に記載の殺菌処理方法。
【請求項8】
醸造酒原料を発酵させて醸造酒とする醸造工程と、
前記醸造酒を含む被処理液状体に圧力を付与して加圧流体とし、該加圧流体に衝突力を与えて前記被処理液状体に殺菌処理を施す殺菌工程と、を含む醸造酒の製造方法。
【請求項9】
60℃未満で行う請求項8に記載の醸造酒の製造方法。
【請求項10】
醸造酒原料を発酵させて醸造酒とする醸造手段と、
前記醸造酒を含む被処理液状体に圧力を付与して加圧流体とし、該加圧流体に衝突力を与えて前記被処理液状体に殺菌処理を施す殺菌手段と、を含む醸造酒製造システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、殺菌処理方法、醸造酒の製造方法、及び醸造酒製造システムに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
醸造酒の1つである日本酒は、原料処理工程、製麹、酒母、醪、製成工程、貯蔵工程、及び瓶詰め工程といった各工程を経て製造される。
例えば、原料処理工程では、玄米を精米し、さらに洗米、浸漬をしたのち蒸米機で蒸米を作る。次に製麹で、蒸米と種麹とにより麹室にて、麹を作る。この麹に蒸米と水、さらに純粋培養された酵母を酒母タンクに加えて酒のもとになる酒母を作る。この酒母を醗酵タンクに移し、麹、蒸米、水を加えて発酵させてもろみを作り熟成させる。十分熟成したもろみを上槽機で圧搾させ、粕と新酒とに分離し、製成する。上記工程を経た新酒を、滓引きをした後、濾過機で不純物等を除き、火入機で火入れを行い、酵母や火落ち菌の殺菌と残存酵素を失活させ、酒質を安定させたのち貯蔵工程、瓶詰め工程へ移行させ清酒を作る。
【0003】
上記の各工程の中でも、火入れは、上槽濾過した新酒の酒質が落ち着いてきた頃を見計らって行われる。この火入れにより、新酒中の微生物を殺菌するとともに、新酒中に残存する酵素を失活させて酒を安定させている。このときに新酒特有の香気や口当たりが火入れにより失われることになる。また、火入れの時期は、設定した酒質や清酒の熟成具合を考慮して適宜設定する必要がある。さらに、火入れ温度は、火落ち菌を完全に殺菌するために60℃以上に設定し、少なくとも数分の処理が必要である。また、火入れ方法についても、酸素による清酒の酸化を防ぐためになるべく清酒を空気に触れさせないこと等の煩雑な作業が必要で、かかる作業に手違いを生ずると酒質に大きな影響を与えることになる。
【0004】
そこで、火入れのような煩雑な加熱殺菌処理に代わる殺菌方法として、特許文献1では、醸造酒を、60℃以下の温度でかつ300MPa以上で超高圧処理することによって、醸造酒に含まれる微生物を殺菌するとともに酵素を失活させる超高圧処理法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開平6-217758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の超高圧処理方法でも、殺菌能力には限界があり、未だ実用化には至っていない。
【0007】
以上から、本発明は上記に鑑みなされたものであり、日本酒のような醸造酒を製造する工程において、十分な殺菌処理を施すことが可能な殺菌方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討したところ、殺菌の際に加圧下の流体にさらにせん断力を加えることで、十分な殺菌処理を施すことができることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は下記のとおりである。
【0009】
[1] 醸造酒を含む被処理液状体に圧力を付与して加圧流体とし、該加圧流体に衝突力を与えて前記被処理液状体に殺菌処理を施す殺菌処理方法。
[2] 前記衝突力が、前記加圧流体を硬質材に衝突させることにより、あるいは、少なくとも一対のノズルから噴射されるそれぞれの前記加圧流体が互いに衝突することにより生じる[1]に記載の殺菌処理方法。
[3] 前記衝突力を、スリットチャンバー内で付与する[1]に記載の殺菌処理方法。
[4] 閉回路内で循環可能に行う[1]~[3]のいずれか1つに記載の殺菌処理方法。
[5] 前記圧力を100~300MPaとする[1]~[4]のいずれか1つに記載の殺菌処理方法。
[6] 前記循環する回数を2以上とする[4]又は[5]に記載の殺菌処理方法。
[7] 60℃未満で行う[1]~[6]のいずれか1つに記載の殺菌処理方法。
[8] 醸造酒原料を発酵させて醸造酒とする醸造工程と、前記醸造酒を含む被処理液状体に圧力を付与して加圧流体とし、該加圧流体に衝突力を与えて前記被処理液状体に殺菌処理を施す殺菌工程と、を含む醸造酒の製造方法。
[9] 60℃未満で行う[8]に記載の醸造酒の製造方法。
[10] 醸造酒原料を発酵させて醸造酒とする醸造手段と、
前記醸造酒を含む被処理液状体に圧力を付与して加圧流体とし、該加圧流体に衝突力を与えて前記被処理液状体に殺菌処理を施す殺菌手段と、を含む醸造酒製造システム。
[11] 前記殺菌手段が前記加圧流体に衝突力を与えるためのチャンバーを備え、前記加圧流体を前記チャンバー内に噴射する噴射ノズルを備える[10]に記載の醸造酒製造システム。
[12] 前記噴射ノズルの少なくとも前記加圧流体の接触面がダイアモンド系材料で構成されている[11]に記載の醸造酒製造システム。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、日本酒のような醸造酒を製造する工程において、十分な殺菌処理を施すことが可能な殺菌方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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