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公開番号2024115511
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-26
出願番号2023202373
出願日2023-11-30
発明の名称短繊維補強コンクリート部材の製造方法および短繊維補強コンクリート部材
出願人大成建設株式会社
代理人弁理士法人磯野国際特許商標事務所
主分類B28B 13/02 20060101AFI20240819BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約【課題】
短繊維補強コンクリート部材の繊維の配向矯正を行った短繊維補強コンクリート部材の製造方法および短繊維補強コンクリート部材を提案する。
【解決手段】
短繊維を混入したコンクリートを型枠に打設する打設工程と、打設直後のコンクリートの隅角部に治具を挿入することで短繊維の配向を矯正する配向矯正工程と、備えた短繊維補強コンクリート部材の製造方法であって、治具は、リング形状の底部と、前記底部中心から上方に延びる棒状の把持部と、を備えており、配向矯正工程では、治具の底部をコンクリート上面から挿入し、把持部を周方向に回転させる、ことを特徴とする短繊維補強コンクリート部材の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
短繊維を混入したコンクリートを型枠内に打設する打設工程と、
打設直後のコンクリート中の短繊維の配向を矯正する配向矯正工程と、備えた短繊維補強コンクリート部材の製造方法であって、
前記配向矯正工程では、前記コンクリート中に治具を挿入して移動または回転させることを特徴とする、短繊維補強コンクリート部材の製造方法。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記治具は、リング形状の底部と、前記底部の中心から上方に延びる棒状の把持部と、を備えており、
前記配向矯正工程では、打設直後のコンクリートの隅角部に前記治具の底部をコンクリート上面から挿入し、前記把持部を周方向に回転させる、ことを特徴とする請求項1に記載の短繊維補強コンクリート部材の製造方法。
【請求項3】
前記治具の前記底部は、2つの半円状の開口部を有し、当該半円状の半径が短繊維の長さよりも大きいことを特徴とする、請求項2に記載の短繊維補強コンクリート部材の製造方法。
【請求項4】
前記治具は、螺旋状の旋回部を備えていることを特徴とする、請求項2に記載の短繊維補強コンクリート部材の製造方法。
【請求項5】
前記治具は、複数の爪を有する挿入部を備えており、
前記打設工程では、複数個所からコンクリートを打ち込み、
前記配向矯正工程では、複数個所から打込まれたコンクリート同士の合流部に前記挿入部を挿入するとともに前記合流部を横切るように前記挿入部を移動させることを特徴とする、請求項1に記載の短繊維補強コンクリート部材の製造方法。
【請求項6】
前記治具は、バイブレータに固定されており、
前記配向矯正工程では、前記挿入部に振動を与えながら移動させることを特徴とする、請求項5に記載の短繊維補強コンクリート部材の製造方法。
【請求項7】
隣り合う前記爪同士の間隔が前記短繊維の長さよりも大きいことを特徴とする、請求項5に記載の短繊維補強コンクリート部材の製造方法。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の短繊維補強コンクリート部材の製造方法により製造されて硬化した、短繊維補強コンクリート部材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、短繊維補強コンクリート部材の製造方法および短繊維補強コンクリート部材に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、繊維補強コンクリートあるいは繊維補強モルタル内で様々な方向に向いていた繊維の配向を一方向に矯正することでコンクリート部材の引張抵抗性を増加させる技術として、力伝達力部材と枠部材を備えた配向装置を力伝達力部材の軸方向に移動させる技術が開示されている。
【0003】
なお、短繊維補強コンクリートによるコンクリート部材の施工では、せき板効果により、型枠近傍において繊維が型枠面に平行に配向しやすいということが知られている(非特許文献1)。また、打込み位置を変えて複数位置から短繊維補強コンクリートを打ち込んで一つのコンクリート部材を形成する場合には、コンクリート同士の合流部が生じるが、合流部では繊維が不連続になり易い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-150721号公報
【非特許文献】
【0005】
小倉大季他2名、「短繊維の配向に伴う繊維補強セメント系材料の曲げ特性のばらつき」、2014年、コンクリート工学年次論文集、Vol.36、No.1、p.280-285
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の方法は、一方向にしか繊維の配向を矯正できないため、床板などのコンクリート部材の隅角部において、せき板効果により型枠近傍に配向した繊維を矯正することはできない。また、繊維が一方向に偏ってしまうと、コンクリート部材が決まった方向にしか抵抗できないおそれがある。
【0007】
また、コンクリート部材に短繊維の不連続な部分が生じると、この部分が弱部になるおそれがあるため、補強材を配置する必要があるが、補強部材の配置には手間と費用が掛かる。また、コンクリート同士の合流部における繊維の配向の矯正方法は確立されていない。
【0008】
本発明は、上記のような問題に鑑みて、短繊維補強コンクリート部材の繊維の配向矯正を行った短繊維補強コンクリート部材の製造方法および短繊維補強コンクリート部材を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上の課題を解決するため、本発明の短繊維補強コンクリート部材の製造方法は、短繊維を混入したコンクリートを型枠内に打設する打設工程と、打設直後のコンクリート中の短繊維の配向を矯正する配向矯正工程とを備えている。前記配向矯正工程では、前記コンクリート中に治具を挿入して移動または回転させることで短繊維の配向を矯正する。また、本発明の短繊維補強コンクリート部材は、前記短繊維補強コンクリート部材の製造方法により得られるものである。
【0010】
前記治具が、リング形状の底部と、前記底部の中心から上方に延びる棒状の把持部と、を備えている場合は、前記配向矯正工程において打設直後のコンクリートの隅角部に前記治具の底部をコンクリート上面から挿入し、前記把持部を周方向に回転させることで、せき板効果により型枠の四隅で短繊維が一方向を向いてしまうことを矯正することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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