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公開番号2023142961
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-06
出願番号2022050115
出願日2022-03-25
発明の名称構造物形成方法及び構造物形成システム
出願人株式会社大林組
代理人個人,個人
主分類B28B 1/30 20060101AFI20230928BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約【課題】強度を確保した構造物を形成するための構造物形成方法及び構造物形成システムを提供する。
【解決手段】3Dプリンタは、制御部を備え、ノズルを移動させながらノズルから吐出されるモルタルで形成される層を積み上げることにより積層させた構造体の外形本体部を形成する。外形本体部は、経路C11上を移動するノズルから吐出されたモルタルと、経路C11と並走する経路C12上を移動するノズルから吐出されるモルタルとが一体化されて形成される辺部を有する。制御部は、辺部の設計幅w1に対して、辺部の製造誤差に応じた寄せ幅αで寄せた新たな経路C11,C12に沿ってノズルを移動させる。この場合、ノズルを移動させながら吐出させたモルタルは、各辺部の設計幅w1方向に押し広げられて、先に吐出されたモルタルと一体化する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
制御部を備えた構造物形成システムを用いて、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物を形成する方法であって、
前記構造物は、第1経路上を移動する前記ノズルから吐出された前記造形材と、前記第1経路と並走する第2経路上を移動する前記ノズルから吐出される前記造形材とを一体化させた構成部分を有し、
前記制御部は、
前記構成部分の設計幅に対して、前記構成部分の製造誤差に応じて算出した寄せ幅で寄せた新たな前記第1経路及び前記第2経路に沿って前記ノズルを移動させ、
前記ノズルを移動させながら吐出させた前記造形材を、先に吐出された前記造形材と一体化させて押し広げることを特徴とする構造物形成方法。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記寄せ幅は、前記設計幅の最大の許容誤差の半分以上であることを特徴とする請求項1に記載の構造物形成方法。
【請求項3】
制御部を備え、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物を形成するシステムであって、
前記構造物は、第1経路上を移動する前記ノズルから吐出された前記造形材と、前記第1経路と並走する第2経路上を移動する前記ノズルから吐出される前記造形材とを一体化させた構成部分を有し、
前記制御部は、
前記構成部分の設計幅に対して、前記構成部分の製造誤差に応じて算出した寄せ幅で寄せた新たな前記第1経路及び前記第2経路に沿って前記ノズルを移動させながら、前記造形材を吐出させることを特徴とする構造物形成システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、移動するノズルから吐出される造形材を積層させて構造物を形成する構造物形成方法及び構造物形成システムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
建築物等の立体の構造物を形成する場合、3次元(3D)プリンタを利用することがある。この3Dプリンタにおいては、ノズルから材料を吐出させながらノズルを移動させて層を形成し、形成した層を徐々に積み重ねることにより立体形状を有する構造物を形成する。このような構造物においては、コンクリート等のセメント系材料は、高い圧縮強度を有するが、引張強度は低いため、高い引張強度を有する構造物を形成するための技術が検討されている(例えば、特許文献1参照。)。この文献に記載の構造物は、孔部を有し構造物の外形を構成する外形成体と、外形成体の孔部に第2モルタルを注入して形成される内構造体とを備える。外形成体は、3Dプリンタのノズルから第1モルタルを吐出させながら経路に沿って移動させて、奇数層部及び偶数層部を交互に積層させて形成する。内構造体は、外形成体を構成する第1モルタルよりも高強度の部材を構成する第2モルタルで構成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-26686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、図8に示すように、1本の経路上を移動するノズルから吐出されるモルタルで構成される経路部L81を2つ隣接させて構成される構造部分を有する構造物を形成することがある。ここで、経路C81,C82上においてノズルから吐出されるモルタルの吐出量が変動することにより、吐出量が減少する変動が生じた場合、隣接する経路部L82の端部の間の隙間S8が生じる。このような隙間S8が生じた場合、予め設計幅(吐出幅w8×2)で設計された構造物の強度が低下する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する構造物形成方法は、制御部を備えた構造物形成システムを用いて、ノズルを移動させながら前記ノズルから吐出される造形材で形成される層を積み上げることにより積層させた構造物を形成する方法であって、前記構造物は、第1経路上を移動する前記ノズルから吐出された前記造形材と、前記第1経路と並走する第2経路上を移動する前記ノズルから吐出される前記造形材とを一体化させた構成部分を有し、前記制御部は、前記構成部分の設計幅に対して、前記構成部分の製造誤差に応じて算出した寄せ幅で寄せた新たな前記第1経路及び前記第2経路に沿って前記ノズルを移動させ、前記ノズルを移動させながら吐出させた前記造形材を、先に吐出された前記造形材と一体化させて押し広げる。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、強度を確保した構造物を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
実施形態における構造体の斜視図である。
実施形態における構造物形成システムの構造の説明図である。
実施形態におけるハードウェア構成の説明図である。
実施形態におけるノズルの経路を説明する説明図である。
実施形態におけるモルタルの吐出量が少ない状態を説明する説明図である。
変更例におけるノズルの経路を説明する説明図である。
変更例におけるモルタルの吐出量が少ない状態を説明する説明図である。
従来技術における経路部を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図1~図5を用いて、構造物形成方法及び構造物形成システムを具体化した一実施形態を説明する。本実施形態では、造形材としてのモルタルを3次元(3D)プリンタで積層する構造物として、構造体10の外形本体部10bを形成する。本実施形態に具体化された本願発明は、第2経路上を移動するノズルから吐出されたモルタルは、第2経路と並走する第1経路上を移動するノズルから先に吐出されたモルタルと一体化されて構造物の幅方向に押し広げられるという知見によってなされたものである。この知見は、構造体10の外形本体部10bが成形された状態を観察することにより得られたものである。
【0009】
図1に示すように、本実施形態の構造体10は、外形本体部10bと内部構造体15とを備える。なお、3次元プリンタを用いて積層させて構造物を形成した場合、水平方向に縞状の積層跡が残ることが多いが、図1では、簡略化により、この縞状の積層跡を省略している。
【0010】
外形本体部10bは、中空の略直方体形状の外形形状を有し、長辺部11,13及び短辺部12,14を有した水平断面が略長方形の枠形状で構成されている。各辺部(11~14)は、外側部11a,12a,13a,14aと、内側部11b,12b,13b,14bとで構成される。外側部11a~14aは、内側部11b~14bと同じ幅を有し、内側部11b~14bの外側において内側部11b~14bと当接するように並べられる。外形本体部10bは、3次元(3D)プリンタを用いて、積層可能な硬化性を有するモルタル(セメント系材料)を積層させて形成される。
(【0011】以降は省略されています)

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