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公開番号2024058031
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2022165138
出願日2022-10-14
発明の名称貫入抵抗低減装置及びサクション構造体の貫入方法
出願人株式会社大林組
代理人個人,個人
主分類E02D 23/14 20060101AFI20240418BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】サクション基礎構造体に貫入抵抗低減対策用の構成を設けることなく、スカート部の貫入抵抗を低減できる貫入抵抗低減装置及びサクション構造体の貫入方法を提供する。
【解決手段】筒状のスカート部13を備えたサクション構造体10を、排水によるスカート部13の内外圧力差(サクション)を用いて水底地盤に貫入させる際の、スカート部13の貫入抵抗を低減させる貫入抵抗低減装置1であって、スカート部13の外周面に沿って巻き回された状態で水底面Xに沈設された滑剤散布管2と、滑剤散布管2に滑材Lを供給する滑材供給装置3と、を備え、滑剤散布管2には、滑材Lを水底面Xに散布する散布孔21が、滑材Lがスカート部13の外周面に接する水底面Xに満遍なくいきわたる間隔で形成されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
筒状のスカート部を備えたサクション構造体を、排水による前記スカート部の内外圧力差を用いて水底地盤に貫入させる際の、前記スカート部の貫入抵抗を低減させる貫入抵抗低減装置であって、
前記スカート部の外周面に沿って巻き回された状態で水底面に沈設された滑剤散布管と、
前記滑剤散布管に滑材を供給する滑材供給装置と、を備え、
前記滑剤散布管には、前記滑材を前記水底面に散布する散布口が、前記滑材が前記スカート部の外周面に接する前記水底面に満遍なくいきわたるように形成されていることを特徴とする貫入抵抗低減装置。
続きを表示(約 320 文字)【請求項2】
前記滑材は、水よりも比重が大きく、水溶性があり、生分解性がある基剤であることを特徴とする請求項1記載の貫入抵抗低減装置。
【請求項3】
前記滑材は、PAG系基剤であることを特徴とする請求項2記載の貫入抵抗低減装置。
【請求項4】
筒状のスカート部を備えたサクション構造体を、排水による前記スカート部の内外圧力差を用いて水底地盤に貫入させるサクション構造体の貫入方法であって、
前記スカート部の前記内外圧力差に起因する浸透流によって、滑材を前記スカート部の外周面及び内周面と前記水底地盤との間に浸透させて、前記スカート部の貫入抵抗を低減させることを特徴とするサクション構造体の貫入方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、サクション構造体を水底地盤に貫入する際の貫入抵抗を低減させる貫入抵抗低減装置及びサクション構造体の貫入方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
水中に基礎構造物を構築する工法の一種として、サクション基礎工法が知られている(例えば、特許文献1参照)。サクション基礎工法では、洋上風車等の上部構造物と接続される頂版部と、頂版部から下方に向けて一体に延設された筒状のスカート部とを備えたサクション基礎構造体を用いる。スカート部の先端を水底地盤中に貫入させた状態で、頂版部とスカート部と水底地盤とで画成された領域から水を排出し、サクション荷重を作用させ、サクション基礎構造体を所定深度まで沈設する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平11-140879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、サクション基礎構造体の貫入は、途中でスカート部の貫入抵抗が貫入力を上回って貫入不能(高止まり)になることがある。貫入不能になってしまった場合、貫入を諦めてサクション基礎構造体を完全に引抜き、貫入可能な場所を探して再度貫入しなければならなかった。
【0005】
特許文献1は、スカート部が接触している水底地盤に向けて、高圧気体を噴射し、貫入抵抗を低減させる技術が提案されている。しかしながら、高圧気体を水底地盤に向けて噴射させるためには、貫入抵抗低減対策用の構成である送気通路体をサクション基礎構造体に作り込む必要があり、装置が大がかりとなってしまう。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上述の課題を解消し、サクション基礎構造体に貫入抵抗低減対策用の構成を設けることなく、スカート部の貫入抵抗を低減できる貫入抵抗低減装置及びサクション構造体の貫入方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の貫入抵抗低減装置は、筒状のスカート部を備えたサクション構造体を、排水による前記スカート部の内外圧力差を用いて水底地盤に貫入させる際の、前記スカート部の貫入抵抗を低減させる貫入抵抗低減装置であって、前記スカート部の外周面に沿って巻き回された状態で水底面に沈設された滑剤散布管と、前記滑剤散布管に滑材を供給する滑材供給装置と、を備え、前記滑剤散布管には、前記滑材を前記水底面に散布する散布口が、前記滑材が前記スカート部の外周面に接する前記水底面に満遍なくいきわたるように形成されていることを特徴とする。
さらに、本発明の貫入抵抗低減装置において、前記滑材は、水よりも比重が大きく、水溶性があり、生分解性がある基剤であっても良い。
さらに、本発明の貫入抵抗低減装置において、前記滑材は、PAG系基剤であっても良い。
また、本発明のサクション構造体の貫入方法は、筒状のスカート部を備えたサクション構造体を、排水による前記スカート部の内外圧力差を用いて水底地盤に貫入させるサクション構造体の貫入方法であって、前記スカート部の前記内外圧力差に起因する浸透流によって、滑材を前記スカート部の外周面及び内周面と前記水底地盤との間に浸透させて、前記スカート部の貫入抵抗を低減させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、サクション基礎構造体に貫入抵抗低減対策用の構成を設けることなく、沈設された滑剤散布管から滑材Lを水底面に散布するだけでスカート部の貫入抵抗を低減できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る貫入抵抗低減装置の実施形態の構成を示す側断面図である。
図1に示す滑剤散布管の構成を示す下面図である。
図1に示す滑剤散布管の他の構成例を示す下面図である。
図1に示す滑剤散布管に形成された散布口の構成例を示す下面図である。
図1に示す滑材の浸透を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明を実施するための形態(以下、単に「実施形態」という)を、図面を参照して具体的に説明する。
本実施形態の貫入抵抗低減装置1は、図1を参照すると、サクション基礎構造体10の水底地盤内への貫入抵抗を低減させる装置である。図1は、サクション基礎構造体10の水底地盤への貫入途中の状態を示している。水底地盤は、海の地盤であっても良く、湖、河川等の地盤であっても良い。
(【0011】以降は省略されています)

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