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公開番号2024053729
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-16
出願番号2022160109
出願日2022-10-04
発明の名称集塵口
出願人第一カッター興業株式会社
代理人フェリシテ弁理士法人
主分類B28D 7/02 20060101AFI20240409BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約【課題】ワイヤーソーマシンを用いた切断作業において、集塵作業を自動化する。
【解決手段】集塵口7は、プーリーユニットPに連結される取付ユニット8により支持され、プーリー3の外周の一部を集塵口7のスリット710を通じ集塵口7内に挿入されてプーリーユニットPに近接配置されるとともに、集塵口7の吸引口70が切断対象物の粉塵の切削引き出し端に近接しかつこの切削引き出し端からのワイヤーソーWの引き出し方向に対向して配置され、ワイヤーソーWが集塵口7の吸引口70を通して集塵口7内に挿通され、スリット710から集塵口7外に延ばされるようにした。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
先端に吸引口を有する筒部からなり、集塵装置から延ばされる集塵ホースの先端に設けられ、切断対象物の近傍に設置されるレールに移動可能に配置されるとともに、ワイヤーソーマシン本体の駆動部から延ばされるワイヤーソーを巻き掛けられて、前記駆動部による前記ワイヤーソーの牽引とともに移動される支軸及びプーリーを有してなるプーリーユニットに近接して配置し、切断対象物の前記ワイヤーソーにより切削され、前記ワイヤーソーとともに引き出される粉塵の切削引き出し端で当該粉塵を集塵する集塵口であって、
前記筒部の周面に先端から軸方向に向けて前記プーリーの外周の一部を挿入可能にスリットを有し、
前記筒部は、前記支軸に連結して前記支軸から前記プーリーと平行に延ばされる取付ユニットに支持されて、前記プーリーの外周の一部を前記筒部の前記スリットを通じ前記筒部内に挿入されて、前記筒部が前記プーリーユニットに近接して配置されるとともに、前記筒部の前記吸引口を、切断対象物の前記粉塵の切削引き出し端に近接し、かつ前記粉塵の切削引き出し端からの前記ワイヤーソーの引き出し方向に対向して配置され、
切断対象物の前記粉塵の切削引き出し端から引き出される前記ワイヤーソーが前記筒部の前記吸引口を通して前記筒部内に挿通され、前記スリットから前記筒部外に延ばされる、
ことを特徴とする集塵口。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
筒部は、集塵ホースと別体で、一端に吸引口を有し、他端に前記集塵ホースの先端に着脱可能な連結口を有し、前記筒部の周面に一端から軸方向に向けてスリットを切り欠き形成され、前記集塵ホースの先端に着脱可能に設けられる請求項1に記載の集塵口。
【請求項3】
筒部の吸引口はスリットとは反対側が拡張されて、前記筒部の周面の前記スリットとは反対側の面が三角錐状に張り出される請求項1又は2に記載の集塵口。
【請求項4】
取付ユニットは、プーリーユニットの支軸の先端にプーリーと平行に延び、前記支軸の全周方向任意の方向に向けて取り付けられるロッドガイドと、前記ロッドガイドにその延びる方向にスライド可能に係合して任意のスライド位置で固定可能に取り付けられ、前記プーリーと平行に前記ロッドガイドから前記プーリーの外周の外側へ延ばされる支持ロッドと、を有し、筒部は前記支持ロッドに取り付けられる請求項1又は2に記載の集塵口。
【請求項5】
取付ユニットは、プーリーユニットの支軸の先端にプーリーと平行に延び、前記支軸の全周方向任意の方向に向けて取り付けられるロッドガイドと、前記ロッドガイドにその延びる方向にスライド可能に係合して任意のスライド位置で固定可能に取り付けられ、前記ロッドガイドから前記プーリーと平行に前記プーリーの外周の外側へ延ばされる支持ロッドと、前記プーリーの外周の外側で前記支持ロッドから前記支軸と平行に延ばされる取付ロッドと、筒部の他端側に設けられて、前記取付ロッドにスライド可能に係合され、前記筒部を前記スリットが前記プーリーの外周面に対向し、当該スリットを通じて前記プーリーの外周の一部が前記筒部内に挿入可能なスライド位置で固定される取付部と、を有し、筒部は前記取付ロッドに前記取付部を介して取り付けられる請求項1又は2に記載の集塵口。
【請求項6】
プーリーユニットは、レールに移動可能に配置されるプーリーベースと、前記プーリーベースに回動軸を介して回動可能に軸支されるプーリーアームと、前記プーリーアームの一端に支軸を介して前記プーリーアームと平行に回転可能に軸支されるプーリーと、前記プーリーアームの他端に前記プーリーアームの回動により前記レールに対して当接、離間可能に設けられるストッパーと、前記プーリーアームの他端を前記レールに向けて回動付勢し、前記ストッパーを常態として前記レールに圧接するばね部材と、を備え、ワイヤーソーが切断対象物に掛け回されて、駆動部の駆動により、前記ワイヤーソーで切断対象物が切断される間、前記ワイヤーソーは前記駆動部により牽引され、前記プーリーに作用する前記ワイヤーソーの張力が前記プーリーアームに作用する前記ばね部材による回動付勢力よりも大きくなったときに、前記プーリーアームは前記ストッパーが前記レールに対して離脱する方向に回動し、前記プーリーに作用する前記ワイヤーソーの張力が前記プーリーアームに作用する前記ばね部材による回動付勢力よりも小さくなったときに、前記プーリーアームは前記ばね部材により弾性復帰されて前記ストッパーが前記レールに対して圧接され、前記プーリーは前記駆動部による前記ワイヤーソーの牽引に自動的に追従される追従式で、当該追従式のプーリーユニットに採用される請求項1に記載の集塵口。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤーソーマシンに用いる集塵装置に関し、特に、ワイヤーソーで切断対象物の切断中に生じる粉塵(切断粉)を吸引するのに使用する集塵口に関する。
続きを表示(約 4,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、鉄筋コンクリート造の構造物など切断対象物をワイヤーソーマシンを使って切断する工法が知られている。この種の工法は、特許文献1により開示されているように、切断対象物の周囲(切断位置)に沿ってワイヤーソーを一対のガイドプーリー、駆動装置の駆動プーリーを介して無端状に巻き掛けて線状に接触させ、ワイヤーソーを駆動装置により高速回転し、駆動装置の移動によりワイヤーソーの切断対象物に対する切断進行とともに切断に必要な適度の張力を維持して、ワイヤーソーで切断対象物のコンクリート、鉄筋などを引き切り(又は押し切り)、切断する。
【0003】
この工法では、ワイヤーソーで切断対象物の切断中に、切断対象物の、ワイヤーソーにより切削されてワイヤーソーとともに引き出される粉塵の切削引き出し端から粉塵が飛散するため、切断対象物の切断作業とともに、粉塵の集塵作業を併せて行う必要がある。この集塵作業は集塵装置を使用して行われる。この種の集塵装置は、一般に、集塵装置本体と、集塵装置本体から延びる集塵ホースとからなり、集塵ホースの先端に集塵口が設けられる。この集塵口は先端に吸引口を有する筒部からなる。この集塵装置を用いた集塵作業では、一般に、切削対象物に近接してワイヤーソーマシンを設置するために、切削対象物の周囲に配置される架台をなす各部材や付属的に配置される各部材を用いて、集塵口を支持固定し、集塵口の吸引口を切断対象物の粉塵の切削引き出し端に近接して対向配置する。この集塵口で、切断対象物の粉塵の切削引き出し端からワイヤーソーの引き出しとともに飛散される粉塵を吸引する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-101542公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような集塵装置、特に集塵口を用いた集塵作業では、既述のとおり、ワイヤーソーで切断対象物の切断中に、切断対象物の近傍に支持固定された集塵口により切断対象物の粉塵の切削引き出し端からワイヤーソーの引き出しとともに飛散される粉塵を吸引するため、ワイヤーソーの切断対象物に対する切断進行とともに変位する切断対象物の粉塵の切削引き出し端の位置に合わせて、集塵口の支持固定位置を変更しなければならない。すなわち、ワイヤーソーで切断対象物の切断中、切断対象物の粉塵の切削引き出し端の位置と集塵口の吸引口の位置が合っていること、つまり、相互に対向することが必要で、ワイヤーソーで切断対象物の切断中は、この集塵口の位置を確認する作業が必要となる。そして、この集塵口の位置が合わなくなる前に、切断対象物の粉塵の切削引き出し端の位置に合わせて集塵口の支持固定位置を変更する。この変更は、ワイヤーソーで切断対象物の切断中、切断対象物の粉塵の切削引き出し端の位置と集塵口の位置が合わなくなる都度、その位置が合わなくなる前に行わなければならず、極めて煩雑な作業とならざるを得ない。また、切断対象物の粉塵の切削引き出し端の位置と集塵口の吸引口の位置が合わなくなれば、集塵口による集塵ロスが生じ、粉塵は作業現場に飛散される。この場合、集塵ロスが過度に大きいと、作業員の粉塵暴露リスクが増大し、他面でワイヤーソーによる切断対象物の切断中又は切断後における粉塵の清掃作業の負担も増大する。
【0006】
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、この種の集塵口において、プーリーに近接して配置し、このプーリーに連動させることにより、集塵作業を自動化し併せて作業員の安全を確保すること、しかも、集塵ロスを大幅に低減すること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、
先端に吸引口を有する筒部からなり、集塵装置から延ばされる集塵ホースの先端に設けられ、切断対象物の近傍に設置されるレールに移動可能に配置されるとともに、ワイヤーソーマシン本体の駆動部から延ばされるワイヤーソーを巻き掛けられて、前記駆動部による前記ワイヤーソーの牽引とともに移動される支軸及びプーリーを有してなるプーリーユニットに近接して配置し、切断対象物の前記ワイヤーソーにより切削され、前記ワイヤーソーとともに引き出される粉塵の切削引き出し端で当該粉塵を集塵する集塵口であって、
前記筒部の周面に先端から軸方向に向けて前記プーリーの外周の一部を挿入可能にスリットを有し、
前記筒部は、前記支軸に連結して前記支軸から前記プーリーと平行に延ばされる取付ユニットに支持されて、前記プーリーの外周の一部を前記筒部の前記スリットを通じ前記筒部内に挿入されて、前記筒部が前記プーリーユニットに近接して配置されるとともに、前記筒部の前記吸引口を、切断対象物の前記粉塵の切削引き出し端に近接し、かつ前記粉塵の切削引き出し端からの前記ワイヤーソーの引き出し方向に対向して配置され、
切断対象物の前記粉塵の切削引き出し端から引き出される前記ワイヤーソーが前記筒部の前記吸引口を通して前記筒部内に挿通され、前記スリットから前記筒部外に延ばされる、
ことを要旨とする。
【0008】
また、この集塵口は各部が次のように具体化されることが好ましい。
(1)筒部は、集塵ホースと別体で、一端に吸引口を有し、他端に前記集塵ホースの先端に着脱可能な連結口を有し、前記筒部の周面に一端から軸方向に向けてスリットを切り欠き形成され、前記集塵ホースの先端に着脱可能に設けられる。
(2)筒部の吸引口はスリットとは反対側が拡張されて、前記筒部の周面の前記スリットとは反対側の面が三角錐状に張り出される。
(3)取付ユニットは、プーリーユニットの支軸の先端にプーリーと平行に延び、前記支軸の全周方向任意の方向に向けて取り付けられるロッドガイドと、前記ロッドガイドにその延びる方向にスライド可能に係合して任意のスライド位置で固定可能に取り付けられ、前記プーリーと平行に前記ロッドガイドから前記プーリーの外周の外側へ延ばされる支持ロッドと、を有し、筒部は前記支持ロッドに取り付けられる。
(4)上記(3)に代えて、取付ユニットは、プーリーユニットの支軸の先端にプーリーと平行に延び、前記支軸の全周方向任意の方向に向けて取り付けられるロッドガイドと、前記ロッドガイドにその延びる方向にスライド可能に係合して任意のスライド位置で固定可能に取り付けられ、前記ロッドガイドから前記プーリーと平行に前記プーリーの外周の外側へ延ばされる支持ロッドと、前記プーリーの外周の外側で前記支持ロッドから前記支軸と平行に延ばされる取付ロッドと、筒部の他端側に設けられて、前記取付ロッドにスライド可能に係合され、前記筒部を前記スリットが前記プーリーの外周面に対向し、当該スリットを通じて前記プーリーの外周の一部が前記筒部内に挿入可能なスライド位置で固定される取付部と、を有し、筒部は前記取付ロッドに前記取付部を介して取り付けられるようにしてもよい。
【0009】
さらに、この集塵口は、追従式のプーリーユニットに採用されることが好ましい。この場合、追従式のプーリーユニットは、レールに移動可能に配置されるプーリーベースと、前記プーリーベースに回動軸を介して回動可能に軸支されるプーリーアームと、前記プーリーアームの一端に支軸を介して前記プーリーアームと平行に回転可能に軸支されるプーリーと、前記プーリーアームの他端に前記プーリーアームの回動により前記レールに対して当接、離間可能に設けられるストッパーと、前記プーリーアームの他端を前記レールに向けて回動付勢し、前記ストッパーを常態として前記レールに圧接するばね部材と、を備え、ワイヤーソーが切断対象物に掛け回されて、駆動部の駆動により、前記ワイヤーソーで切断対象物が切断される間、前記ワイヤーソーは前記駆動部により牽引され、前記プーリーに作用する前記ワイヤーソーの張力が前記プーリーアームに作用する前記ばね部材による回動付勢力よりも大きくなったときに、前記プーリーアームは前記ストッパーが前記レールに対して離脱する方向に回動し、前記プーリーに作用する前記ワイヤーソーの張力が前記プーリーアームに作用する前記ばね部材による回動付勢力よりも小さくなったときに、前記プーリーアームは前記ばね部材により弾性復帰されて前記ストッパーが前記レールに対して圧接され、前記プーリーは前記駆動部による前記ワイヤーソーの牽引に自動的に追従されることが望ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の集塵口では、上記の構成により、筒部が、支軸に連結して支軸からプーリーと平行に延ばされる取付ユニットに支持されて、プーリーの外周の一部を筒部のスリットを通じ筒部内に挿入されて、筒部がプーリーユニットに近接して配置されるとともに、筒部の吸引口を、切断対象物の粉塵の切削引き出し端に近接し、かつ粉塵の切削引き出し端からのワイヤーソーの引き出し方向に対向して配置され、切断対象物の粉塵の切削引き出し端から引き出されるワイヤーソーが筒部の吸引口を通して筒部内に挿通され、スリットから筒部外に延ばされるものとした。このようにして集塵口をプーリーユニットに近接して配置し、このプーリーユニットと連動させるようにしたので、この集塵口で、切断対象物から発生する粉塵を自動的に確実に集塵することができ、この自動化により併せて作業員の安全を確保することができ、しかも、この集塵口の構造により集塵効率が顕著に向上し、集塵ロスを従来に比べて大幅に低減することができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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