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公開番号2023147991
公報種別公開特許公報(A)
公開日2023-10-13
出願番号2022055807
出願日2022-03-30
発明の名称付加製造装置用水硬性組成物
出願人太平洋セメント株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B28B 1/30 20060101AFI20231005BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約【課題】付加製造装置用水硬性組成物が硬化するまでの自立性を確保することができ、かつ、収縮の小さい造形物を製造することができる付加製造装置用水硬性組成物を提供する。
【解決手段】セメント及び軽量骨材を含む付加製造装置用水硬性組成物であって、セメント100質量部に対する軽量骨材の量が、80~1,100質量部である付加製造装置用水硬性組成物。軽量骨材は、好ましくは絶乾密度が2.0g/cm3以下でかつ吸水率が10~20%の人工軽量細骨材である。付加製造装置用水硬性組成物は、好ましくは軽量骨材以外の骨材を含まない、または、軽量骨材100質量部に対して50質量部以下の量で、軽量骨材以外の骨材を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
セメント及び軽量骨材を含む付加製造装置用水硬性組成物であって、
上記セメント100質量部に対する上記軽量骨材の量が、80~1,100質量部であることを特徴とする付加製造装置用水硬性組成物。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
上記軽量骨材は、絶乾密度が2.0g/cm

以下でかつ吸水率が10~20%の人工軽量細骨材である請求項1に記載の付加製造装置用水硬性組成物。
【請求項3】
上記付加製造装置用水硬性組成物は、上記軽量骨材以外の骨材を含まない、または、上記軽量骨材100質量部に対して50質量部以下の量で、上記軽量骨材以外の骨材を含む請求項1又は2に記載の付加製造装置用水硬性組成物。
【請求項4】
上記付加製造装置用水硬性組成物は、「JIS A 1129-3:2010」(モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法-第3部:ダイヤルゲージ方法)に準拠して、温度が20℃でかつ相対湿度が60%の雰囲気下で、材齢28日まで気中養生した場合の長さ変化率が、500×10
-6
以下のものである請求項1~3のいずれか1項に記載の付加製造装置用水硬性組成物。
【請求項5】
上記付加製造装置用水硬性組成物は、水を含む請求項1~4のいずれか1項に記載の付加製造装置用水硬性組成物。
【請求項6】
上記付加製造装置用水硬性組成物は、上記セメント100質量部に対して25質量部以下の量で、起泡剤を含む請求項5に記載の付加製造装置用水硬性組成物。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の付加製造装置用水硬性組成物を付加製造装置に供給する供給工程と、
上記付加製造装置において、上記付加製造装置用水硬性組成物を用いて、上記付加製造装置用水硬性組成物からなる造形物を形成させる積層工程、
を含むことを特徴とする造形物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、付加製造装置用水硬性組成物に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、付加製造装置(3Dプリンタ)の積層用の台の上面に、ノズルから光硬化性樹脂を押し出して、二次元形状として予め設計された未硬化の層状体を形成させ、次いで、この未硬化の層状体に対して光照射を行って硬化させて、硬化した層状体を得て、その後、この硬化した層状体の上に、以上の操作と同様の操作を繰り返して、一層ずつ造形及び硬化を行い、最終的に、三次元形状として予め設計された所望の立体形状を有する積層体である造形物(例えば、精巧な三次元形状を有するもの)を得る技術が、普及している。この技術は、付加製造技術と称されている。
光硬化性樹脂以外の種々の材料(例えば、セメント)を用いた付加製造技術も、開発されている。
自立性及び強度発現性に優れた建設向け立体造形用セメント質材料として、特許文献1には、セメント、(A)骨材、(B)リグニンスルホン酸系分散剤(R)とメラミンスルホン酸系分散剤(M)との質量割合が、R:M=100:80~400である分散剤、(C)増粘剤、(D)凝結遅延剤、(E)酸化物換算でSiO

を10~25質量%含有する非晶質カルシウムアルミノシリケート、(F)セッコウ、及び(G)短繊維、を含有する建設向け立体造形用セメント質材料が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-140906号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
押出し方式の付加製造装置を用いて水硬性組成物からなる造形物を製造する場合、通常、型枠等が設置されないため、水硬性組成物には、付加製造装置のノズルから押し出された後、硬化するまでの自立性(押し出された水硬性組成物の上部に、新たに水硬性組成物が積層された場合でも、形状を維持する性能)が求められる。
本発明の目的は、付加製造装置用水硬性組成物が硬化するまでの自立性を確保することができ、かつ、収縮の小さい造形物を製造することができる付加製造装置用水硬性組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、セメント及び軽量骨材を含み、セメント100質量部に対する軽量骨材の量が、80~1,100質量部である付加製造装置用水硬性組成物によれば、上記目的を達成できること見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[7]を提供するものである。
[1] セメント及び軽量骨材を含む付加製造装置用水硬性組成物であって、上記セメント100質量部に対する上記軽量骨材の量が、80~1,100質量部であることを特徴とする付加製造装置用水硬性組成物。
[2] 上記軽量骨材は、絶乾密度が2.0g/cm

以下でかつ吸水率が10~20%の人工軽量細骨材である前記[1]に記載の付加製造装置用水硬性組成物。
[3] 上記付加製造装置用水硬性組成物は、上記軽量骨材以外の骨材を含まない、または、上記軽量骨材100質量部に対して50質量部以下の量で、上記軽量骨材以外の骨材を含む前記[1]又は[2]に記載の付加製造装置用水硬性組成物。
【0006】
[4] 上記付加製造装置用水硬性組成物は、「JIS A 1129-3:2010」(モルタル及びコンクリートの長さ変化測定方法-第3部:ダイヤルゲージ方法)に準拠して、温度が20℃でかつ相対湿度が60%の雰囲気下で、材齢28日まで気中養生した場合の長さ変化率が、500×10
-6
以下のものである前記[1]~[3]のいずれかに記載の付加製造装置用水硬性組成物。
[5] 上記付加製造装置用水硬性組成物は、水を含む前記[1]~[4]のいずれかに記載の付加製造装置用水硬性組成物。
[6] 上記付加製造装置用水硬性組成物は、上記セメント100質量部に対して25質量部以下の量で、起泡剤を含む前記[5]に記載の付加製造装置用水硬性組成物。
[7] 前記[5]又は[6]に記載の付加製造装置用水硬性組成物を付加製造装置に供給する供給工程と、上記付加製造装置において、上記付加製造装置用水硬性組成物を用いて、上記付加製造装置用水硬性組成物からなる造形物を形成させる積層工程、を含むことを特徴とする造形物の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の付加製造装置用水硬性組成物によれば、付加製造装置用水硬性組成物が硬化するまでの自立性を確保することができ、かつ、収縮の小さい造形物を製造することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の付加製造装置用水硬性組成物(以下、単に「水硬性組成物」ともいう。)は、セメント及び軽量骨材を含む付加製造装置用水硬性組成物であって、セメント100質量部に対する軽量骨材の量が、80~1,100質量部であるものである。
なお、本明細書中、「付加製造装置用水硬性組成物」の語は、水を含まない組成物(例えば、プレミックス材)、水を含む硬化前の組成物、および、水を含む組成物が硬化してなる硬化体を包含するものである。
セメントとしては、付加製造装置を用いて造形物を造形する際に、該造形物の材料として使用可能な物性を有するセメントを用いることができる。このようなセメントの例としては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメント、超速硬セメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、アルミナセメント、エコセメント等が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0009】
軽量骨材の絶乾密度は、水硬性組成物の自立性をより向上させる観点からは、好ましくは2.0g/cm

以下、より好ましくは1.9g/cm

以下、さらに好ましくは1.8g/cm

以下、特に好ましくは1.7g/cm

以下である。
また、入手の容易性や、水硬性組成物の強度発現性の向上等の観点からは、上記絶乾密度は、好ましくは0.8g/cm

以上、より好ましくは1.0g/cm

以上、さらに好ましくは1.2g/cm

以上、特に好ましくは1.4g/cm

以上である。
【0010】
軽量骨材の吸水率は、好ましくは10~20%、より好ましくは11~19%、特に好ましくは12~18%である。上記吸水率が10%以上であれば、水硬性組成物の自立性をより向上させることができる。上記吸水率が20%以下であれば、水硬性組成物の流動性をより向上させることができ、造形物を製造する際の作業性がより向上する。
(【0011】以降は省略されています)

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