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公開番号2024068969
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-21
出願番号2022179686
出願日2022-11-09
発明の名称繊維強化セメント板の製造方法
出願人株式会社ノザワ
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類B28B 1/52 20060101AFI20240514BHJP(セメント,粘土,または石材の加工)
要約【課題】 繊維強化セメント板の表面に良好な意匠性および良好な質感の模様が得られる製造方法を提供する。
【解決手段】 セメントと骨材と補強繊維とを原料の主材とするセメントスラリーを抄き上げたセメントスラリー層をメーキングロールに積層して製造する繊維強化セメント板の製造方法であって、メーキングロールに抄き上げたセメントスラリー層を積層するにあたり、メーキングロールから展開した際に生板の表層となるセメントスラリー層の内面に着色部を設け、着色部を設けた表層とセメントスラリー層の基材層とを積層して生板を製造し、生板に所定の強度が付与された繊維強化セメント板の表層を所定の深さで研削して着色部の模様が表面に現れるように仕上げる。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
セメントと骨材と補強繊維とを原料の主材とするセメントスラリーを抄き上げたセメントスラリー層をメーキングロールに積層して製造する繊維強化セメント板の製造方法であって、
前記メーキングロールに前記セメントスラリー層を積層するにあたり、該メーキングロールから展開した際に生板の表層となる前記セメントスラリー層の内面に着色部を設け、
前記着色部を設けた前記表層と前記セメントスラリー層の基材層とを積層して前記生板を製造し、
前記生板に所定の強度が付与された繊維強化セメント板の前記表層を所定の深さで研削して前記着色部の模様が表面に現れるように仕上げる、
繊維強化セメント板の製造方法。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記セメントスラリーを抄造用フェルトで抄造し、
前記着色部は、前記抄造用フェルト上で前記セメントスラリー層に着色して設ける、
請求項1に記載の繊維強化セメント板の製造方法。
【請求項3】
前記セメントスラリーを抄造する複数のシリンダを有し、
前記着色部は、前記シリンダの間において前記抄造用フェルト上に設ける、
請求項2に記載の繊維強化セメント板の製造方法。
【請求項4】
前記表層の前記セメントスラリー層は、100乃至300ミクロンの厚みである、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の繊維強化セメント板の製造方法。
【請求項5】
前記着色部は、顔料と染料と塗料とのいずれかを単独で使用したもの、または顔料と染料と塗料とセメントとを混合したものである、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の繊維強化セメント板の製造方法。
【請求項6】
前記着色部は、スプレーガンまたはローラーもしくはフローコーターのいずれかで設ける、
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の繊維強化セメント板の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、セメント系ボードなどの繊維強化セメント板の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、スレート板などの繊維強化セメント板の付加価値を高めるために、表面に塗装をしたり化粧シートを貼り付けて表面化粧をする場合がある。繊維強化セメント板の表面化粧においては、表面にポリエステル樹脂やジアリルフタレート(DAP)樹脂を加工したり、アクリルウレタン塗料等の塗料を塗装したりする場合がある。また、繊維強化セメント板の表面に、突き板シート、オレフィンシート、ウレタンコート紙等の化粧シートをエチレン酢酸ビニル系等の接着剤で貼り付けたりする場合もある。しかし、繊維強化セメント板は、単体では不燃性能を保有しているものの、表面に塗装を行ったり化粧シートを貼り付けたりした場合には、不燃性能を損なうおそれがある。
【0003】
また、建築材料に用いられる繊維強化セメント板は、セメントの素材感を生かした仕上げも好まれる傾向にあり、表面に塗装を行わない仕上げも行われている。しかし、繊維強化セメント板は素材がセメント色のグレーであることから、グレーの素材感しか得ることができず良好な意匠性を得るのは難しい。
【0004】
なお、この種の先行文献として、複数個のシリンダにて無機質スラリーを順次抄き上げて多層抄造するにあたり、最終段のシープシリンダにより着色した無機質スラリーを最表層に抄き上げるものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、他の先行文献として、繊維(石綿)・セメント等の無機質材料を主体とする混合スラリーを抄造して無機質板を製造する工程において、フェルト上に形成された基板が未だ流動性を有する時点で、基板上に、基板と同質系材料を主体とし、これに所望の着色剤、添加剤を加えて調整した着色スラリーを吹き付けた後、過剰水を吸引脱水することによって基板表面に形成された着色模様を固定するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開昭53-121855号公報
特開昭57-196761号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記特許文献1の場合、着色した無機質スラリーを最表層に抄き上げることから、表面が均一な着色層となってしまい、セメント系の素材感が低下して良好な意匠性および良好な質感を得ることは難しい。
【0008】
また、上記特許文献2の場合、抄造によって積層する表層に着色スラリーを吹き付けて基板表面に自然石模様を得るための着色模様を固定しているので、セメント系の素材感で良好な意匠性および良好な質感を得ることは難しい。
【0009】
そこで、本出願は、繊維強化セメント板の表面に良好な意匠性および良好な質感の模様が得られる製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本出願の一態様に係る繊維強化セメント板の製造方法は、セメントと骨材と補強繊維とを原料の主材とするセメントスラリーを抄き上げたセメントスラリー層をメーキングロールに積層して製造する繊維強化セメント板の製造方法であって、前記メーキングロールに抄き上げたセメントスラリー層を積層するにあたり、該メーキングロールから展開した際に生板の表層となる前記セメントスラリー層の内面に着色部を設け、前記着色部を設けた前記表層と前記セメントスラリー層の基材層とを積層して前記生板を製造し、前記生板に所定の強度が付与された繊維強化セメント板の前記表層を所定の深さで研削して前記着色部の模様が表面に現れるように仕上げる。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「生板」は、メーキングロールに巻き取られて所定の厚みに積層後に切断され、ボード状に展開された未硬化の状態の板材をいう。
(【0011】以降は省略されています)

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