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公開番号2024114906
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2024104754,2021525904
出願日2024-06-28,2020-01-20
発明の名称光学フィルムの製造方法及び製造装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人まこと国際特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240816BHJP(光学)
要約【課題】光学フィルムの幅方向端部に生じたカールを矯正することで、光学フィルムの端部の位置を精度良く検出し、光学フィルムの蛇行を効果的に防止可能な光学フィルムの製造方法等を提供する。
【解決手段】本発明は、長手方向に搬送される光学フィルムF1の幅方向端部に生じたカールCをカール矯正装置20で矯正するカール矯正工程S1と、カール矯正工程を経た光学フィルムの幅方向端部の位置を位置検出装置30で検出する幅方向端部位置検出工程S2と、幅方向端部位置検出工程によって検出した光学フィルムの幅方向端部の位置に基づき、光学フィルムの幅方向の搬送位置を位置調整装置40で調整する幅方向搬送位置調整工程S3と、を含む。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
長手方向に搬送される光学フィルムの幅方向端部に生じたカールをカール矯正装置で矯正するカール矯正工程と、
前記カール矯正工程を経た前記光学フィルムの幅方向端部の位置を位置検出装置で検出する幅方向端部位置検出工程と、
前記幅方向端部位置検出工程によって検出した前記光学フィルムの幅方向端部の位置に基づき、前記光学フィルムの幅方向の搬送位置を調整する幅方向搬送位置調整工程と、
を含む光学フィルムの製造方法。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記カール矯正装置は、前記光学フィルムの幅方向端部に接触して回転可能な回転ローラを備える、
請求項1に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項3】
前記カール矯正装置は、前記位置検出装置に対して前記光学フィルムの搬送方向上流側に1m以内に位置する、
請求項1又は2に記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項4】
前記カール矯正装置は、前記位置検出装置に取り付けられている。
請求項1から3の何れかに記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項5】
前記位置検出装置に対して前記光学フィルムの搬送方向上流側に位置する前記光学フィルムを搬送するための搬送ローラが、前記位置検出装置に対して前記光学フィルムの搬送方向上流側に1m以上離れている、
請求項1から4の何れかに記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項6】
前記光学フィルムは、偏光子であり、
前記カール矯正装置及び前記位置検出装置は、前記偏光子を乾燥させる乾燥装置の出側に位置する、
請求項1から5の何れかに記載の光学フィルムの製造方法。
【請求項7】
長手方向に搬送される光学フィルムの幅方向端部に生じたカールを矯正するカール矯正装置と、
前記カール矯正装置によってカールが矯正された前記光学フィルムの幅方向端部の位置を検出する位置検出装置と、
前記位置検出装置によって検出した前記光学フィルムの幅方向端部の位置に基づき、前記光学フィルムの幅方向の搬送位置を調整する位置調整装置と、
を備える光学フィルムの製造装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルムを製造する方法及びその製造装置に関する。特に、本発明は、光学フィルムの幅方向端部に生じたカールを矯正することで、光学フィルムの端部の位置を精度良く検出し、光学フィルムの蛇行を効果的に防止可能な光学フィルムの製造方法及び製造装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、光学フィルムは、液晶表示装置や有機EL表示装置等の画像表示装置等に用いられている。光学フィルムとしては、例えば、偏光子、偏光子を含む偏光フィルム、位相差フィルム、アンチグレアフィルム等が挙げられる。
光学フィルムは、通常、長尺帯状の原反フィルムを用いて製造される。通常、搬送ローラを有する搬送設備で原反フィルムを長手方向に搬送しながら、順次各種の処理を施すことで、製品としての長尺帯状の光学フィルムが製造される(例えば、特許文献1参照)。長尺帯状の光学フィルムは、用途に応じたサイズや形状に切断され、画像表示装置等に用いられる。
以下、本明細書では、製品としての光学フィルムのみならず、原反フィルム及び中間製品のフィルムも含めて光学フィルムと称する。
【0003】
上記のような光学フィルムの製造過程では、光学フィルムの厚みのムラや張力の不均一性に起因して、光学フィルムの幅方向の搬送位置が変動する蛇行が生じる場合がある。蛇行が生じると、光学フィルムの切断位置や切断角度にズレが生じることになる。したがい光学フィルムの幅方向端部の位置を位置検出装置で検出し、その位置が常に一定となるように、光学フィルムを搬送する搬送ローラの姿勢(位置や角度等)を調整(制御)する、いわゆるエッジポジションコントローラが適用されている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
一方、光学フィルムの製造過程では、光学フィルムが熱収縮や吸湿することで、幅方向端部にカールが生じる場合がある。例えば、偏光子は、ポリビニルアルコール系フィルム等の原反フィルムに、膨潤処理、染色処理、架橋処理、延伸処理、洗浄処理等の一連の処理を施した後、乾燥装置(オーブン)で乾燥させることで製造される。この乾燥装置で乾燥させる際、偏光子の幅方向端部が熱収縮することで、カールが生じる場合がある。
【0005】
上記のカールが生じた状態の光学フィルムが位置検出装置に到達すると、光学フィルムの幅方向端部の位置を精度良く検出できないことに起因して、光学フィルムの蛇行を効果的に防止できないおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-092186号公報
特開2014-164002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、光学フィルムの幅方向端部に生じたカールを矯正することで、光学フィルムの端部の位置を精度良く検出し、光学フィルムの蛇行を効果的に防止可能な光学フィルムの製造方法及び製造装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するため、本発明は、長手方向に搬送される光学フィルムの幅方向端部に生じたカールをカール矯正装置で矯正するカール矯正工程と、前記カール矯正工程を経た前記光学フィルムの幅方向端部の位置を位置検出装置で検出する幅方向端部位置検出工程と、前記幅方向端部位置検出工程によって検出した前記光学フィルムの幅方向端部の位置に基づき、前記光学フィルムの幅方向の搬送位置を調整する幅方向搬送位置調整工程と、を含む光学フィルムの製造方法を提供する。
【0009】
本発明によれば、幅方向端部位置検出工程を実行する前に、光学フィルムの幅方向端部に生じたカールをカール矯正装置で矯正するカール矯正工程を実行するため、光学フィルムの幅方向端部の位置を精度良く検出できる。このため、幅方向搬送位置調整工程において、光学フィルムの幅方向の搬送位置を適切に調整可能であり、光学フィルムの蛇行を効果的に防止可能である。
【0010】
好ましくは、前記カール矯正装置は、前記光学フィルムの幅方向端部に接触して回転可能な回転ローラを備える。
(【0011】以降は省略されています)

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