TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025049868
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-04
出願番号2023158337
出願日2023-09-22
発明の名称アルコール剥離性光学粘着シート
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人いくみ特許事務所
主分類C09J 7/38 20180101AFI20250327BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】被着体に対する接着信頼性とリワーク性とを両立するのに適したアルコール剥離性光学粘着シートを提供する。
【解決手段】本発明のアルコール剥離性光学粘着シートとしての粘着シート10は、ベースポリマーとして光重合ポリマーを含有する。粘着シート10は、所定の初期常温剥離試験での粘着力Fn1が9.0N/25mm以上であり、所定の第1エタノール剥離試験での粘着力Fa1が3.0N/25mm以下であり、所定の高温高湿剥離試験での粘着力Fhが2.0N/25mm以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ベースポリマーとして光重合ポリマーを含有し、
下記の初期常温剥離試験での粘着力Fn

が9.0N/25mm以上であり、
下記の第1エタノール剥離試験での粘着力Fa

が3.0N/25mm以下であり、
下記の高温高湿剥離試験での粘着力Fhが2.0N/25mm以上である、アルコール剥離性光学粘着シート。
初期常温剥離試験:
まず、フロート法で作製されたアルカリガラス板に対し、前記アルコール剥離性光学粘着シートの幅25mm×長さ100mmの粘着シート片を貼り合わせて、積層体を得る(用意ステップ)。次に、前記積層体を、50℃、0.5MPaおよび15分の条件で加熱加圧処理する(加熱加圧ステップ)。次に、前記積層体を、室温で72時間、静置する(静置ステップ)。次に、25℃、相対湿度50%、剥離角度180°および引張速度300mm/分の第1条件で前記粘着シート片の長さ方向一端側を引っ張ることにより、前記アルカリガラス板から前記粘着シート片を剥離して粘着力を測定する(測定ステップ)。
第1エタノール剥離試験:
次のこと以外は初期常温剥離試験と同じである。前記静置ステップにおいて前記積層体を50℃で168時間静置する。前記静置ステップの後であって前記測定ステップの前にエタノール供給ステップを実施する。前記エタノール供給ステップでは、10μLのエタノールを、前記アルカリガラス板と前記粘着シート片との界面における前記粘着シート片の長さ方向一端に前記エタノールが接するように、前記積層体の前記アルカリガラス板上に供給する。
高温高湿剥離試験:
次のこと以外は初期常温剥離試験と同じである。前記静置ステップにおいて前記積層体を室温で24時間静置する。前記静置ステップの後であって前記測定ステップの前に、高温高湿処理ステップを実施する。高温高湿処理ステップでは、前記静置ステップ後の前記積層体を、60℃、相対湿度93%および15分の条件で高温高湿処理する。前記測定ステップにおいて、前記第1条件に代えて、60℃、相対湿度93%、剥離角度180°および引張速度300mm/分の第2条件で、180°剥離試験を実施する。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
下記の第2エタノール剥離試験において粘着力Fa

を有し、前記粘着力Fa

に対する前記粘着力Fa

の変動率が-50%~100%である、請求項1に記載のアルコール剥離性光学粘着シート。
第2エタノール剥離試験:
前記静置ステップにおいて前記積層体を室温で72時間静置すること以外は、前記第1エタノール剥離試験と同じである。
【請求項3】
前記第2エタノール剥離試験でのエタノール剥離継続長さが20mm以上である、請求項1に記載のアルコール剥離性光学粘着シート。
【請求項4】
界面活性剤を含有しない、請求項1から3のいずれか一つに記載のアルコール剥離性光学粘着シート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光学粘着シートに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
ディスプレイパネルは、例えば、画素パネル、偏光フィルムおよびカバーフィルムなどの要素を含む積層構造を有する。ディスプレイパネルの製造過程では、積層構造に含まれる要素どうしの接合のために、例えば、光学的に透明な粘着シート(光学粘着シート)が用いられる。
【0003】
一方、水剥離性を有する光学粘着シートが知られている。水剥離性の光学粘着シートは、被着体に貼り合わされた後に当該被着体と粘着シートとの界面に水滴を浸入させることにより、粘着力を低下させることができる光学粘着シートである。このような光学粘着シートは、被着体に貼り合わせた後、必要に応じて、水を用いて被着体から容易に剥離できる。例えば、ディスプレイパネルの製造過程では、被着体への光学粘着シートの貼り合わせに不良(位置ずれ等)が生じた場合、水を用いて当該粘着シートを被着体から剥離して(水剥離性)、代わりの光学粘着シートでの貼合せ作業を実施できる。このような水剥離性を有する光学粘着シートについては、例えば下記の特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-23679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の光学粘着シートは、アクリルベースポリマーと、界面活性剤とを含有する。この粘着シートにおいては、アクリルベースポリマーにより、被着体に対する接着性が確保される。また、この粘着シートにおいては、粘着面に界面活性剤が存在することにより、水剥離性が発現する。しかし、特許文献1の光学粘着シートは、界面活性剤が粘着面に存在することにより、耐湿性が低い。例えば、特許文献1の光学粘着シートは、高湿環境下での粘着力が低い。このような光学粘着シートでは、被着体に対する良好な接着信頼性が得られない。
【0006】
本発明は、被着体に対する接着信頼性とリワーク性とを両立するのに適したアルコール剥離性光学粘着シートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明[1]は、ベースポリマーとして光重合ポリマーを含有し、下記の初期常温剥離試験での粘着力Fn

が9.0N/25mm以上であり、下記の第1エタノール剥離試験での粘着力Fa

が3.0N/25mm以下であり、下記の高温高湿剥離試験での粘着力Fhが2.0N/25mm以上である、アルコール剥離性光学粘着シートを含む。
【0008】
初期常温剥離試験:
まず、フロート法で作製されたアルカリガラス板に対し、前記アルコール剥離性光学粘着シートの幅25mm×長さ100mmの粘着シート片を貼り合わせて、積層体を得る(用意ステップ)。次に、前記積層体を、50℃、0.5MPaおよび15分の条件で加熱加圧処理する(加熱加圧ステップ)。次に、前記積層体を、室温で72時間、静置する(静置ステップ)。次に、25℃、相対湿度50%、剥離角度180°および引張速度300mm/分の第1条件で前記粘着シート片の長さ方向一端側を引っ張ることにより、前記アルカリガラス板から前記粘着シート片を剥離して粘着力を測定する(測定ステップ)。
【0009】
第1エタノール剥離試験:
次のこと以外は初期常温剥離試験と同じである。前記静置ステップにおいて前記積層体を50℃で168時間静置する。前記静置ステップの後であって前記測定ステップの前にエタノール供給ステップを実施する。前記エタノール供給ステップでは、10μLのエタノールを、前記アルカリガラス板と前記粘着シート片との界面における前記粘着シート片の長さ方向一端に前記エタノールが接するように、前記積層体の前記アルカリガラス板上に供給する。
【0010】
高温高湿剥離試験:
次のこと以外は初期常温剥離試験と同じである。前記静置ステップにおいて前記積層体を室温で24時間静置する。前記静置ステップの後であって前記測定ステップの前に、高温高湿処理ステップを実施する。高温高湿処理ステップでは、前記静置ステップ後の前記積層体を、60℃、相対湿度93%および15分の条件で高温高湿処理する。前記測定ステップにおいて、前記第1条件に代えて、60℃、相対湿度93%、剥離角度180°および引張速度300mm/分の第2条件で、180°剥離試験を実施する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

日東電工株式会社
通気構造
14日前
日東電工株式会社
粘着シート
19日前
日東電工株式会社
複層構造体
今日
日東電工株式会社
スイッチ装置
今日
日東電工株式会社
スイッチ装置
今日
日東電工株式会社
光学粘着シート
12日前
日東電工株式会社
光学粘着シート
5日前
日東電工株式会社
光学粘着シート
5日前
日東電工株式会社
ガラス樹脂複合体
今日
日東電工株式会社
透明導電性フィルム
2日前
日東電工株式会社
分析システム、分析方法
12日前
日東電工株式会社
光学積層体および表示システム
13日前
日東電工株式会社
光学積層体および表示システム
13日前
日東電工株式会社
光学積層体および表示システム
7日前
日東電工株式会社
光学積層体および表示システム
7日前
日東電工株式会社
アルコール剥離性光学粘着シート
5日前
日東電工株式会社
積層体、光学部材、及び光学装置
1日前
日東電工株式会社
積層体、光学部材、及び光学装置
1日前
日東電工株式会社
積層光学フィルムおよび画像表示装置
21日前
日東電工株式会社
積層光学フィルムおよび画像表示装置
21日前
日東電工株式会社
反射防止フィルムおよび画像表示装置
8日前
日東電工株式会社
多孔質液晶ポリマーシートの製造方法
19日前
日東電工株式会社
封止用樹脂シートおよび電子素子パッケージ
8日前
日東電工株式会社
配線回路基板および配線回路基板集合体シート
19日前
日東電工株式会社
熱電変換材料、熱電変換素子、体温計、及びセンサ
1日前
日東電工株式会社
センサ及び電気インピーダンストモグラフィシステム
21日前
日東電工株式会社
プリントコイル基板およびプリントコイル基板の製造方法
19日前
日東電工株式会社
積層体、光学部品、インプリント方法、及び光学部品の製造方法
今日
日東電工株式会社
表面保護フィルム付光学フィルムおよび光学フィルムの検査方法
7日前
日東電工株式会社
粘着部材、粘着部材付光学フィルム、表示システム、表示体または表示体の製造方法
7日前
日東電工株式会社
光学フィルタ及び光学フィルタの製造方法、光学モジュール、並びに転写用光学フィルタ
今日
日東電工株式会社
位相差フィルム、位相差フィルムのセット、またはレンズ部もしくは表示システムの製造方法
7日前
日東電工株式会社
位相差フィルム、位相差フィルムのセット、またはレンズ部もしくは表示システムの製造方法
7日前
日東電工株式会社
偏光板、位相差層付偏光板および画像表示装置
22日前
日東電工株式会社
位相差層付偏光板、および、それを用いた画像表示装置
22日前
日東電工株式会社
位相差フィルム、位相差フィルム片、位相差フィルムのセット、またはレンズ部もしくは表示システムの製造方法
7日前
続きを見る