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公開番号2024106326
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-07
出願番号2024007714
出願日2024-01-23
発明の名称ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、および成形品
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08L 81/02 20060101AFI20240731BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】リサイクル材含有率と優れた特性を両立するポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を得る。
【解決手段】
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を100重量%として、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂を99~30重量%、および(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂を1~70重量%配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を100重量%として、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂を99~30重量%、および(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂を1~70重量%配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を100重量%として、(C)無機フィラーを1~70重量%配合してなる、請求項1に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を100重量%として、(D)熱可塑性エラストマーを1~50重量%配合してなる請求項1または2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物100重量部に対して、(E)エポキシ基、アミノ基、およびイソシアネート基から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する化合物0.1~10重量部を配合してなる請求項1または2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項5】
前記(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂が、オレフィン系共重合体、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、およびポリエーテルイミド樹脂から選択される少なくともいずれかである請求項1または2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項6】
前記(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂が、繊維由来のリサイクル熱可塑性樹脂である請求項5に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項7】
前記(D)熱可塑性エラストマーが、オレフィン系共重合体である請求項3に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項8】
前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の相構造が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂が連続相を形成し、(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂が分散相を形成することを特徴とする請求項1または2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項9】
前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の相構造が、(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂の分散相の数平均分散粒子径が1000nm以下であることを特徴とする請求項8に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
【請求項10】
請求項1または2に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、サーキュラーエコノミーに貢献するポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、および成形品に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
近年、サーキュラーエコノミーの実現に向けて、熱可塑性樹脂のリサイクルが加速しており、リサイクルされた原料を含む熱可塑性樹脂組成物が注目されている。
【0003】
ポリフェニレンスルフィド(以下PPSと略すことがある)樹脂は優れた耐熱性、耐薬品性、難燃性、電気特性を有するエンジニアリングプラスチックであり、多くがガラス繊維等の無機フィラーと混合された繊維強化PPS樹脂組成物として、自動車部品、水廻り部品、電気電子部品を中心に使用されている。
【0004】
リサイクルされた原料を含むPPS樹脂組成物(以下、リサイクルPPS樹脂組成物と略すことがある)としては、PPS樹脂組成物の成形品の粉砕品をリサイクル原資として、原料PPS樹脂と樹脂用添加剤および粉砕品を含む混合物を溶融混練したリサイクルPPS樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、繊維強化PPS樹脂組成物をリサイクル原資として、溶媒で処理して、溶解および沈殿操作によってリサイクルPPS樹脂を得ることが提案されている(例えば、特許文献2参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2001-26719号公報
特開平10-507223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1および2に記載されたリサイクルPPS樹脂組成物は、PPS樹脂を含むリサイクル原資の回収が難しく原料としての絶対量が少ないため、リサイクルPPS樹脂組成物の市場流通量の拡大が難しい課題があった。
【0008】
PPS樹脂を含むリサイクル原資の回収が難しい理由は、PPS樹脂は主に繊維強化PPS樹脂組成物として射出成形、押出成形等により得られる成形品として使用されるため、繊維製造時の工程端材やフィルム製造時の工程端材といった回収が容易なリサイクル原資の絶対量が少ないためである。さらに、繊維強化PPS樹脂組成物は金属とのインサート成形によって複合成形品として使用されることが多く、製品として市場で使用後に回収された複合成形品をリサイクルする場合には、金属とPPS樹脂組成物の分別・選別にかかるコストが高いことも課題である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、PPSを除くリサイクル熱可塑性樹脂とPPS樹脂を高度に混合することにより、PPS本来の特性を損なうことなく上記課題が解消されることを見出した。
【0010】
すなわち、本発明は以下の構成を有するものである。
1.ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を100重量%として、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂を99~30重量%、および(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂を1~70重量%配合してなるポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
2.前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を100重量%として、(C)無機フィラーを1~70重量%配合してなる1項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
3.前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を100重量%として、(D)熱可塑性エラストマーを1~50重量%配合してなる1または2項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
4.前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物100重量部に対して、(E)エポキシ基、アミノ基、およびイソシアネート基から選ばれる少なくとも一種の官能基を有する化合物0.1~10重量部を配合してなる1~3項のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
5.前記(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂が、オレフィン系共重合体、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、およびポリエーテルイミド樹脂から選択される少なくともいずれかである1~4項のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
6.前記(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂が、繊維由来のリサイクル熱可塑性樹脂である1~5項のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
7.前記(D)熱可塑性エラストマーが、オレフィン系共重合体である3項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
8.前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の相構造が、(A)ポリフェニレンスルフィド樹脂が連続相を形成し、(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂が分散相を形成することを特徴とする1~7項のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物、
9.前記ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物の相構造が、(B)ポリフェニレンスルフィドを除くリサイクル熱可塑性樹脂の分散相の数平均分散粒子径が1000nm以下であることを特徴とする8項に記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物。
10.1~9項のいずれかに記載のポリフェニレンスルフィド樹脂組成物からなる成形品。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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