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公開番号2024104253
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-02
出願番号2023008403
出願日2023-01-23
発明の名称電動弁
出願人株式会社不二工機
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類F16K 31/04 20060101AFI20240726BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】本開示は、減速機構として複数の遊星歯車機構を有する電動弁において、遊星歯車機構における歯車の破損を抑制した電動弁の技術の提供を目的とする。
【解決手段】電動弁10は弁体22を弁座20に対し軸方向に進退させる送りねじ機構24と、キャン48の内周部に回転自在に支持されキャン24の外周部に配置されるステータ36によって回転駆動されるロータ42と、軸方向に配置された複数の遊星歯車機構52を有し、複数の遊星歯車機構52を送りねじ機構24に遠い側から送りねじ機構24に近い側へ順にトルクを伝達し、ロータ42の回転速度を減速して送りねじ機構24に伝達する減速装置50と、第三遊星歯車機構52Cの歯車に作用する圧力を低減する低減手段と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
弁室と弁座とを有する弁本体と、
軸方向に延びる円筒状とされ、前記弁本体における前記軸方向の一方側に配置されたキャンと、
前記弁室内に配置された弁体と、
前記弁体を前記弁座に対し前記軸方向に進退させる送りねじ機構と、
前記キャンの内周部に回転自在に支持されたロータと、
前記軸方向に並んで配置された複数の遊星歯車機構を有し、前記複数の遊星歯車機構の前記送りねじ機構から遠い側から前記送りねじ機構に近い側へ順にトルクを伝達し、前記ロータの回転速度を減速して前記送りねじ機構にトルクを伝達する減速装置と、
前記送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の歯車に作用する圧力を低減する低減手段と、
を備えた、電動弁。
続きを表示（約 900 文字）【請求項２】
前記低減手段は、前記複数の遊星歯車機構のうち、前記送りねじ機構から最も遠い側に配置された遊星歯車機構と、前記送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の歯車の諸元が異なっていることで構成されている、
請求項１に記載の、電動弁。
【請求項３】
前記複数の遊星歯車機構は、太陽歯車にトルクが入力されると共に、遊星キャリアがトルクを出力し、
前記軸方向に隣り合う遊星歯車機構において、前記送りねじ機構に近い側に配置された一の遊星歯車機構は、前記送りねじ機構に遠い側に配置された他の遊星歯車機構よりも、太陽歯車と遊星歯車の歯幅が大きい、
請求項２に記載の、電動弁。
【請求項４】
前記送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構は、前記送りねじ機構から最も遠い側に配置された遊星歯車機構よりも、太陽歯車と遊星歯車との歯幅が大きい、
請求項２に記載の、電動弁。
【請求項５】
前記複数の遊星歯車機構は、太陽歯車にトルクが入力されると共に、遊星キャリアがトルクを出力し、
前記軸方向に隣り合う遊星歯車機構において、前記送りねじ機構に近い側に配置された一の遊星歯車機構は、前記送りねじ機構から遠い側に配置された他の遊星歯車機構よりも、モジュールが大きい、
請求項２に記載の、電動弁。
【請求項６】
前記送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構は、前記送りねじ機構から最も遠い側に配置された遊星歯車機構よりも、モジュールが大きい、
請求項２に記載の、電動弁。
【請求項７】
前記低減手段は、前記送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構が遊星キャリアがトルクを入力すると共に、太陽歯車がトルクを出力させることで構成されている、
請求項１に記載の、電動弁。
【請求項８】
前記キャンの外周部に配置され、前記ロータを回転駆動するステータを備えた、
請求項１から請求項７のいずれか一項に記載の電動弁。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、電動弁に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１に開示されている減速装置付電動弁は、電動弁本体内には弁体を有する弁棒が挿入される。本体側に固着されるキャン内にはロータが装備され、ロータの内側に減速装置が収容される。ロータの出力はサンギヤに入力し、プラネタリギヤに伝達される。プラネタリギヤは同時に固定ギヤと出力ギヤに噛み合って出力ギヤが大減速比で減速駆動される。出力ギヤの出力はドライバを介してねじ軸に伝達され、直線運動に変換されて弁棒に伝達される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２００６－２２６３６９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
送りねじ機構にトルクを伝達する減速装置として複数の遊星歯車機構を有する電動弁では、送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の歯車が破損して電動弁の開閉操作ができなくなるという懸念がある。
【０００５】
本開示は、上記の懸念を解消するため、減速装置として複数の遊星歯車機構を有する電動弁において、送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構における歯車の破損を抑制した電動弁の技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
第一態様の電動弁は、弁室と弁座とを有する弁本体と、軸方向に延びる円筒状とされ、前記弁本体における前記軸方向の一方側に配置されたキャンと、前記弁室内に配置された弁体と、前記弁体を前記弁座に対し前記軸方向に進退させる送りねじ機構と、前記キャンの内周部に回転自在に支持されたロータと、前記軸方向に配置された複数の遊星歯車機構を有し、前記複数の遊星歯車機構の前記送りねじ機構から遠い側から前記送りねじ機構に近い側へ順にトルクを伝達し、前記ロータの回転速度を減速して前記送りねじ機構にトルクを伝達する減速装置と、前記送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の歯車に作用する圧力を低減する低減手段と、を備える。
【０００７】
複数の遊星歯車機構を複数有する減速装置を備えた電動弁においては、一般的に送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の歯車に最も大きなトルクが加わる。この電動弁は、複数の遊星歯車機構を有する電動弁において、複数の遊星歯車機構のうち、送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の圧力を低減する低減手段を備えている。これにより、この電動弁によれば、複数の遊星歯車機構を有する減速装置における、送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構が、他の遊星歯車機構と同様である場合と比べて、減速機構の破損が抑制された電動弁が提供される。
【０００８】
第二態様の電動弁は、第一態様に記載の電動弁において、前記低減手段は、前記複数の遊星歯車機構のうち、前記送りねじ機構から最も遠い側に配置された遊星歯車機構と、前記送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の歯車の諸元が異なっていることで構成されている。
【０００９】
この電動弁は、低減手段が複数の遊星歯車機構のうち、送りねじ機構から最も遠い側に配置された遊星歯車機構と、送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の歯車諸元が異なっており、送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の圧力が低減される。これにより、この電動弁によれば、複数の遊星歯車機構を有する減速装置における、送りねじ機構に最も近い側に配置された遊星歯車機構の歯車の諸元が、他の遊星歯車機構と同様である場合と比べて、減速機構の破損が抑制された電動弁が提供される。
【００１０】
第三態様の電動弁は、第二態様に記載の電動弁において、前記遊星歯車機構は、太陽歯車にトルクが入力されると共に、遊星キャリアがトルクを出力し、前記軸方向に隣り合う遊星歯車機構において、前記送りねじ機構に近い側に配置された一の遊星歯車機構は、前記送りねじ機構から遠い側に配置された他の遊星歯車機構よりも、太陽歯車と遊星歯車との歯幅が大きい。
（【００１１】以降は省略されています）

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