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公開番号2024103589
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024086613,2021532685
出願日2024-05-28,2020-04-30
発明の名称オーキシンデグロンシステムのキット、及びその使用
出願人大学共同利用機関法人情報・システム研究機構,学校法人加計学園
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類C12N 15/09 20060101AFI20240725BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】厳密かつ自在にタンパク質の分解制御が可能なオーキシンデグロンシステムのキット、標的タンパク質の分解方法、標的タンパク質分解誘導剤、細胞、及び化合物を提供する
【解決手段】非植物由来の真核細胞中の標的タンパク質の分解を制御するオーキシンデグロンシステムのキットであって、オーキシン結合部位に変異を有する変異型TIR1ファミリータンパク質をコードする第一の核酸と、前記変異型TIR1ファミリータンパク質に親和性を有するオーキシンアナログと、少なくとも一部のAux/IAAファミリータンパク質を含み、前記変異型TIR1ファミリータンパク質-前記オーキシンアナログ複合体に親和性を有する分解タグをコードする第二の核酸と、を備える、キット。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
非植物由来の真核細胞中の標的タンパク質の分解を制御するオーキシンデグロンシステムのキットであって、
オーキシン結合部位に変異を有する変異型TIR1ファミリータンパク質をコードする第一の核酸と、
前記変異型TIR1ファミリータンパク質に親和性を有するオーキシンアナログと、
少なくとも一部のAux/IAAファミリータンパク質を含み、前記変異型TIR1ファミリータンパク質-前記オーキシンアナログ複合体に親和性を有する分解タグをコードする第二の核酸と、
を備える、キット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オーキシンデグロンシステムのキット、及びその使用に関する。具体的には、本発明は、オーキシンデグロンシステムのキット、標的タンパク質の分解方法、標的タンパク質分解誘導剤、及び細胞に関する。
本願は、2019年7月16日に、日本に出願された特願2019-131464号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
本発明者らはこれまでに、オーキシンデグロンシステムと呼ばれるタンパク質の分解制御技術の開発を行ってきた(例えば、特許文献1~3参照)。このシステムでは、オーキシン応答性ユビキチンリガーゼを構成するTIR1を、酵母や動物細胞等の真核生物由来の細胞に導入し、オーキシンの添加の有無やタイミングを調整することで、分解タグ(植物由来Aux/IAAファミリータンパク質又はその部分タンパク質;デグロンともいう。)を付加した標的タンパク質の分解を制御する。
【0003】
本発明者らが開発した標的タンパク質の分解を制御方法(オーキシンデグロン法ともいう。)は、すでに細胞生物学研究で広く使用されており、酵母、線虫、ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュなどのモデル生物への利用も進んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-187958号公報
国際公開第2010/125620号
国際公開第2013/073653号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来のオーキシンデグロン法を利用すると、オーキシンの添加により、分解タグ(デグロン)を付加した標的タンパク質を迅速に分解することが可能になる。しかしながら、従来のオーキシンデグロン法では、オーキシン非添加時にも標的タンパク質の弱い分解が起きるため、厳密な発現制御に困難があった。また、分解誘導に100μM以上の比較的高濃度のオーキシンが使用されており、特に多細胞動物においてオーキシン自体の毒性影響が懸念されていた。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、厳密かつ自在にタンパク質の分解制御が可能なオーキシンデグロンシステムのキット、標的タンパク質の分解方法、標的タンパク質分解誘導剤、細胞、及び化合物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以下の態様を含む。
【0008】
本発明は以下の態様を含む。
[1]非植物由来の真核細胞中の目的タンパク質の分解を制御するオーキシンデグロンシステムのキットであって、オーキシン結合部位に変異を有する変異型TIR1ファミリータンパク質をコードする第一の核酸と、前記変異型TIR1ファミリータンパク質に親和性を有するオーキシンアナログと、少なくとも一部のAux/IAAファミリータンパク質を含み、前記変異型TIR1ファミリータンパク質-前記オーキシンアナログ複合体に親和性を有する分解タグをコードする第二の核酸と、を備える、キット。
[2]更に、前記第二の核酸の上流又は下流に連結された標的タンパク質をコードする第三の核酸を備える、[1]に記載のキット。
[3]前記変異型TIR1ファミリータンパク質は、イネ由来タンパク質である、[1]又は[2]に記載のキット。
[4]前記変異型TIR1ファミリータンパク質は、OsTIR1の74番目のFが、A、G、又はSに変異しているタンパク質である、[1]~[3]のいずれか一つに記載のキット。
[5]前記オーキシンアナログは、下記一般式(I)で表される化合物、又はそのエステル体である、[1]~[4]のいずれか一つに記載のキット。
【0009】
TIFF
2024103589000001.tif
36
170
【0010】
(一般式(I)中、R
10
は、置換基を有していてもよく、環を構成する炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよい環状の脂肪族炭化水素基、又は、置換基を有していてもよく、環を構成する炭素原子の一部がヘテロ原子で置換されていてもよい芳香族炭化水素基である。)
[6]更に、前記第一の核酸と、前記第二の核酸及び前記第三の核酸との間に、連結された、複数の遺伝子を1つのプロモーターで制御するためのリンカーをコードする第四の核酸を備える、[2]~[5]のいずれか一つに記載のキット。
[7]更に、前記第一の核酸、並びに/又は、前記第二の核酸及び前記第三の核酸を含むトランスポゾンベクターを備える、[2]~[6]のいずれか一つに記載のキット。
[8]更に、内在性の目的タンパク質をコードする標的ゲノムDNA切断酵素又は前記酵素をコードする第五の核酸を含有する、[1]~[7]のいずれか一つに記載のキット。
[9]更に、前記第一の核酸を染色体上に有する非植物由来の真核細胞を備える、請求項[1]~[8]のいずれか一つに記載のキット。
[10][1]~[9]のいずれか一つに記載のキットを用いる、標的タンパク質の分解方法。
[11]非植物由来の真核細胞中の標的タンパク質の分解を制御するオーキシンデグロンシステムに用いられる標的タンパク質分解誘導剤であって、下記一般式(I)で表される化合物、又はそのエステル体を含有する、標的タンパク質分解誘導剤。
(【0011】以降は省略されています)

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