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公開番号2024097231
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-18
出願番号2023000647
出願日2023-01-05
発明の名称画像形成装置
出願人キヤノン株式会社
代理人個人
主分類G03G 21/00 20060101AFI20240710BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】ユーザが画像形成速度を変更した後に基準となる画像形成速度が変更された場合であっても、適切な画像形成速度を保って十分な画質の成果物を生成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、第1画像形成速度で画像を形成する第1画像形成モードと第2画像形成速度で画像を形成する第2画像形成モードとで動作可能である。画像形成装置は、第2画像形成速度を基準として速度を変更することでユーザ設定速度を設定可能であり、ユーザ設定速度が設定されているときに、当該ユーザ設定速度の基準となる第2画像形成速度が変更されるような情報が入力されると、ユーザ設定速度を無効にする制御部200を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1画像形成速度で画像を形成する第1画像形成モードと第2画像形成速度で画像を形成する第2画像形成モードとで動作可能な画像形成装置であって、
前記第2画像形成速度を基準として速度を変更することでユーザ設定速度を設定可能であり、前記ユーザ設定速度が設定されているときに、当該ユーザ設定速度の基準となる第2画像形成速度が変更されるような情報が入力されると、前記ユーザ設定速度を無効にする制御手段を備えることを特徴とする、
画像形成装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記制御手段は、前記ユーザ設定速度を無効にしたことを報知することを特徴とする、
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
ディスプレイをさらに備えており、
前記制御手段は、前記ディスプレイにメッセージ画面を表示することで、前記ユーザ設定速度を無効にしたことを報知することを特徴とする、
請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記ユーザ設定速度が設定されているときに、前記情報に応じて前記基準となる第2画像形成速度を切り替えるか否かをユーザに確認し、切り替える場合に前記ユーザ設定速度を無効にし、切り替えない場合に前記基準となる第2画像形成速度を変更しないことを特徴とする、
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記基準となる第2画像形成速度を変更しない場合に、その旨を報知することを特徴とする、
請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
用紙の坪量に応じて区分される用紙区分毎に、画像形成モードに応じた画像形成速度を設定するテーブルをさらに備えており、
前記制御手段は、前記情報として用紙の坪量を変更するための変更値が入力されると、前記テーブルを参照して、前記変更値により用紙区分が変更になるか否かを判断し、用紙区分が変更になることで前記基準となる第2画像形成速度が変更になれば、前記ユーザ設定速度を無効にすることを特徴とする、
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記変更値により用紙区分が変更になることで変更された基準となる第2画像形成速度が前記ユーザ設定速度と同等であるか否かを判断し、異なる場合に前記ユーザ設定速度を無効にすることを特徴とする、
請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御手段は、ネットワークを介して通信可能に接続される外部装置に対して前記ユーザ設定速度を無効にしたことを報知することを特徴とする、
請求項1記載の画像形成装置。
【請求項9】
複数の画像形成速度で用紙に画像を形成することができる画像形成装置であって、
前記用紙の種類に応じて、第1画像形成モードで画像形成を行うときの第1画像形成速度と、第2画像形成モードで画像形成を行うときの第2画像形成速度と、の情報を保持する保持手段と、
前記第2画像形成速度を基準として変更したユーザ設定速度を保存することができる保存手段と、
前記第1画像形成モードで動作するときは前記用紙の種類に応じた前記第1画像形成速度を設定し、前記第2画像形成モードで動作するときは前記用紙の種類に応じた前記第2画像形成速度と前記ユーザ設定速度のいずれかを設定する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記ユーザ設定速度が設定されているときに、当該ユーザ設定速度の基準となる第2画像形成速度が変更されるような情報が入力されると、前記ユーザ設定速度を無効にすることを特徴とする、
画像形成装置。
【請求項10】
ディスプレイをさらに備えており、
前記制御手段は、前記ディスプレイにメッセージ画面を表示することで、前記ユーザ設定速度を無効にしたことを報知することを特徴とする、
請求項9記載の画像形成装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機等の画像形成装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
画像形成装置は、薄紙、厚紙、コート紙(グロスコート紙、マットコート紙等)等の様々な種類の用紙に対応できるマルチメディア対応性と高い生産性が要求されている。用紙は、坪量が重いほど転写された画像を定着させるために必要な熱量が多くなる。用紙の単位面積あたりに与える熱量を多くするために、画像形成速度を遅くする方法がある。そのために、用紙の坪量と表面性に合わせて、複数の画像形成速度が設定可能な画像形成装置がある。ここで「画像形成速度」は、後述する感光ドラム、現像器、中間転写ベルトといった画像形成部の動作速度、用紙に画像を転写する際の転写部への用紙の突入速度、用紙にトナーを定着させる際の用紙の搬送速度等である。
【0003】
また、同じ種類の用紙であっても、生成する成果物により重視したいポイントが異なることがある。例えば、文書等のテキスト印刷の場合、画質よりも生産性の最大化を重視するユーザが多い。写真等の画像印刷の場合、生産性よりも画質の最大化を重視するユーザが多い。そのため特許文献1の画像形成装置は、画像形成モードを生産性優先モードと画質優先モードとから選択可能になっている。生産性優先モードは、設定可能な画像形成速度の中から画質レベルを所定範囲に抑えて最も高速な画像形成速度を設定する画像形成モードである。画質優先モードは、画質レベルを最大にする画像形成速度を設定する画像形成モードである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2008-15419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
商業印刷向けの画像形成装置は、印刷に用いることができる用紙の種類が多い。用紙の種類が多い場合、同じ坪量であっても特性が大きく異なる場合がある。例えば用紙の特性の一つに剛度がある。剛度は、用紙のコシとも呼ばれ、用紙を曲げたときの抵抗性を示す指標である。剛度が高い用紙は、転写部に突入する際に、転写部へ与える衝撃が大きくなる。突入時の衝撃により、用紙に転写される画像にムラが生じることがある。この場合、転写部への用紙の突入速度(画像形成速度)を遅くすることで、転写部へ与える衝撃を抑えることができる。
【0006】
画質優先モードは、同じ坪量であれば、用紙の種類によらず、画質レベルが最大になるように画像を印刷する画像形成モードである。そのために同じ坪量の用紙の画像形成速度は、剛度が最も高い用紙の画像形成速度に合わせて決定されることになる。剛度が最も高い用紙の画像形成速度に合わせるために、同じ坪量でより高速の画像形成速度で印刷可能な用紙に対して、遅い画像形成速度が設定されてしまう。
【0007】
しかし、用紙特性や画像濃度等を把握しているユーザは、画質優先モードでより高速の画像形成速度で画像形成を行っても十分な画質の成果物が得れることを知っている場合がある。そのために、ユーザにより画像形成速度を段階的に設定可能とした画像形成装置もある。ユーザにより設定される画質優先モード時の画像形成速度を「ユーザ設定速度」という。このような画像形成装置では、ユーザ設定速度が設定され、さらに坪量が変更されることがある。坪量の変更は、画像形成速度の変更を伴うことがある。このような場合、画像形成装置は、画像形成速度がユーザが意図したユーザ設定速度にならない。
【0008】
例えば、画像形成速度は、予め決められた用紙区分(坪量に応じて設けられる区分)毎に設定される。用紙に設定された坪量が変更されることで、該用紙の用紙区分が変わる。これはユーザ設定速度の基準となる画像形成速度が変更されることを意味する。そのために、ユーザ設定速度がユーザが意図した画像形成速度とは異なる速度になる可能性がある。
【0009】
本発明は、上述の問題に鑑み、ユーザが画像形成速度を変更した後に基準となる画像形成速度が変更された場合であっても、適切な画像形成速度を保って十分な画質の成果物を生成することができる画像形成装置を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の画像形成装置は、第1画像形成速度で画像を形成する第1画像形成モードと第2画像形成速度で画像を形成する第2画像形成モードとで動作可能な画像形成装置であって、前記第2画像形成速度を基準として速度を変更することでユーザ設定速度を設定可能であり、前記ユーザ設定速度が設定されているときに、当該ユーザ設定速度の基準となる第2画像形成速度が変更されるような情報が入力されると、前記ユーザ設定速度を無効にする制御手段を備えることを特徴とする。
別の態様では、本発明の画像形成装置は、複数の画像形成速度で用紙に画像を形成することができる画像形成装置であって、前記用紙の種類に応じて、第1画像形成モードで画像形成を行うときの第1画像形成速度と、第2画像形成モードで画像形成を行うときの第2画像形成速度と、の情報を保持する保持手段と、前記第2画像形成速度を基準として変更したユーザ設定速度を保存することができる保存手段と、前記第1画像形成モードで動作するときは前記用紙の種類に応じた前記第1画像形成速度を設定し、前記第2画像形成モードで動作するときは前記用紙の種類に応じた前記第2画像形成速度と前記ユーザ設定速度のいずれかを設定する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記ユーザ設定速度が設定されているときに、当該ユーザ設定速度の基準となる第2画像形成速度が変更されるような情報が入力されると、前記ユーザ設定速度を無効にすることを特徴とする。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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