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公開番号2024093063
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-09
出願番号2022209196
出願日2022-12-27
発明の名称機能性不織布およびその製造方法
出願人タイガースポリマー株式会社
代理人
主分類D04H 3/016 20120101AFI20240702BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】 機能性粒子の脱落を抑制しながら、不織布の通気性の低下を抑制する。
【解決手段】 所定の機能を有する機能性粒子4,4が一体化された合成樹脂製の長繊維を含んで機能性不織布が構成される。長繊維は、複数の大径部2,2と小径部3,3とが交互に並ぶよう、繊維の長手方向に径が変化している。小径部3,3は、前記合成樹脂により形成されたモノフィラメントである。大径部2,2の少なくとも一部は、機能性粒子4,4の複数が、合成樹脂により、ひも状もしくは団子状に固められて形成されている。小径部の繊維径3,3は、大径部に含まれる前記機能性粒子4,4の直径以下である。
【選択図】 図2
特許請求の範囲【請求項1】
所定の機能を有する機能性粒子が一体化された合成樹脂製の長繊維を含む機能性不織布であって、
前記長繊維は、複数の大径部と小径部とが交互に並ぶよう、繊維の長手方向に径が変化しており、
前記小径部は、前記合成樹脂により形成されたモノフィラメントであり、
前記大径部の少なくとも一部は、前記機能性粒子の複数が、前記合成樹脂により、ひも状もしくは団子状に固められて形成されており、
前記小径部の繊維径は、前記大径部に含まれる前記機能性粒子の直径以下である、
機能性不織布。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記小径部の繊維径が、前記機能性粒子の直径の1/100以上である
請求項1に記載の機能性不織布。
【請求項3】
前記小径部の繊維径が、100ナノメートル以上10マイクロメートル以下であり、前記機能性粒子の直径が300ナノメートル以上200マイクロメートル以下である、
請求項2に記載の機能性不織布。
【請求項4】
前記機能性粒子が、熱膨張性を有する粒子である
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の機能性不織布。
【請求項5】
前記機能性粒子が亜リン酸アルミニウムの粒子である
請求項4に記載の機能性不織布。
【請求項6】
請求項1に記載の機能性不織布を製造する方法であって、
前記合成樹脂を加熱して溶融もしくは溶剤により溶解して液状化して、液状化した合成樹脂中に前記機能性粒子を分散させる第1の工程、
第1の工程に引き続き、前記機能性粒子が分散した液状の合成樹脂を、メルトブロー法もしくはエレクトロスピニング法により紡糸して長繊維としながら、不織布とする第2の工程、
を含む機能性不織布の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の機能を有する機能性粒子を含む機能性不織布、およびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
合成樹脂繊維の不織布に、所定の機能を有する粒子を担持させて、不織布を機能性不織布とすることが行われている。例えば、不織布に活性炭粒子を担持させて、消臭機能やガス吸着機能を与えることが行われる。保水性や蛍光性、光吸収性など、不織布に付加したい機能に応じて、適した機能性粒子が不織布に担持される。
【0003】
機能性粒子を不織布に担持させる方法としては、例えば、スラリー化した機能性粒子に不織布をディッピングして、不織布を構成する合成繊維の表面に機能性粒子を付着させる方法が例示される。この際、機能性粒子が脱落しにくいよう、バインダが併用されることもある。
例えば、特許文献1には、積層構造の脱臭フィルターにおいて、空気流れの上流側に位置する除塵用不織布に固体超強酸粒子を含ませる除塵脱臭フィルター技術が開示されており、当該固体超強酸粒子をシランカップリング剤とともに水に分散させてスラリー状態とし、このスラリーに上流側に位置させる除塵用不織布を浸漬し、当該固体超強酸粒子を担持させることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-331212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されるような従来の機能性不織布においては、以下のような問題を生じやすかった。
機能性粒子が脱落しにくいようにしたい場合は、バインダ等を併用することとなるが、バインダを用いて機能性粒子を担持させると、不織布が目詰まりして不織布の通気性が損なわれやすくなってしまう。特に、機能性粒子の径が、不織布の繊維径やポアサイズに比べて大きくなると、目詰まり傾向が顕著になりやすい。
【0006】
また、従来技術では、不織布に大量の機能性粒子を担持させると、機能性粒子が不織布繊維の間に堆積しやすく、不織布の通気性を保つことが難しくなりやすかった。また、従来技術では、大量の機能性粒子を担持させようとすると、スラリーを供給する側の不織布表面に機能性粒子が堆積しがちであり、不織布内に機能性粒子を均一に分散させることは難しかった。
【0007】
本発明の目的は、機能性粒子の脱落を抑制しながら、不織布の通気性の低下を抑制できるような機能性不織布を提供することにある。また、本発明の他の目的は、機能性粒子の配合量を増加させても、不織布の通気性低下が抑制可能な機能性不織布を提供することにある。また、本発明のさらに他の目的は、機能性粒子の配合量を増加させても、不織布内に均一に機能性粒子が分散されるような機能性不織布を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
発明者は、鋭意検討の結果、長繊維を含むように不織布を構成し、長繊維において、複数の機能性粒子を固めてひも状もしくは団子状にして大径部としつつ、大径部の機能性粒子の径以下の繊維径を有する小径部とし、大径部と小径部を交互に設けると、上記課題の少なくとも一つが解決することを知見し、本発明を完成させた。
【0009】
本発明は、所定の機能を有する機能性粒子が一体化された合成樹脂製の長繊維を含む機能性不織布であって、前記長繊維は、複数の大径部と小径部とが交互に並ぶよう、繊維の長手方向に径が変化しており、前記小径部は、前記合成樹脂により形成されたモノフィラメントであり、前記大径部の少なくとも一部は、前記機能性粒子の複数が、前記合成樹脂により、ひも状もしくは団子状に固められて形成されており、前記小径部の繊維径は、前記大径部に含まれる前記機能性粒子の直径以下である、機能性不織布である(第1発明)。
【0010】
第1発明において、好ましくは、前記小径部の繊維径が、前記機能性粒子の直径の1/100以上である。(第2発明)。さらに、第2発明において、好ましくは、前記小径部の繊維径が、100ナノメートル以上10マイクロメートル以下であり、前記機能性粒子の直径が300ナノメートル以上200マイクロメートル以下である(第3発明)。また、第1発明ないし第3発明のいずれかにおいて、好ましくは、前記機能性粒子が、熱膨張性を有する粒子である(第4発明)。さらに、第4発明において、好ましくは、前記機能性粒子が亜リン酸アルミニウムの粒子である(第5発明)。
(【0011】以降は省略されています)

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