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公開番号2024091551
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-04
出願番号2023214049
出願日2023-12-19
発明の名称封着材料
出願人日本山村硝子株式会社
代理人個人
主分類C03C 8/24 20060101AFI20240627BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】 酸化鉛を実質的に含まず、400℃以下の焼成温度でガラス状態を維持したまま封着材料として使用できるガラス組成物の提供。
【解決手段】 酸化鉛を含まず、酸化物換算のモル%表記で、TeO2:63~82%、ZnO+CuO:5~25%、Bi2O3:0.1~9%、及びRO(RはMg、Ca,Sr、Baのいずれか1種または2種以上):1~15%、を含んでなることを特徴とする、封着用ガラス組成物。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
酸化鉛を実質的に含まず、
酸化物換算のモル%表記で、
TeO

:63~82%
ZnO+CuO :5~25%
Bi



:0.1~9%、及び
RO(RはMg、Ca,Sr、Baのいずれか1種または2種以上):1~15%
を含んでなることを特徴とする、
封着用ガラス組成物。
続きを表示(約 680 文字)【請求項2】
請求項1に記載の封着用ガラス組成物であって、
酸化物換算のモル%表記で、
TeO

:65~80%
ZnO+CuO :8~20%
Bi



:4~7%
RO(RはMg、Ca、Sr、Baのいずれか1種または2種以上):2~12%
を含んでなることを特徴とする、封着用ガラス組成物。
【請求項3】
ZnOの含有量が5~25%、BaOの含有量が1~15%である、請求項1に記載の封着用ガラス組成物。
【請求項4】




の含有量が0~3%である、請求項1に記載の封着用ガラス組成物。
【請求項5】
TeO

とBi



とのモル比(TeO

/Bi



)が8~16である、請求項1に記載の封着用ガラス組成物。
【請求項6】
WO

+MoO

+Nb



の含有量が1~12%であり、且つNb



の含有量が4%以下である、請求項1に記載の封着用ガラス組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかの封着用ガラス組成物からなるガラス粉末とフィラー粉末とを含んでなる封着材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は封着材料に関し,より詳しくは,ICパッケージ等のような電子デバイスの封着やステンレス等の金属同士の接着、或いは電子部品に形成された電極,抵抗体等の保護や絶縁用の被覆等のためにそれら対象物に使用される封着材料であって,実質的に鉛を含有せず、低い温度で好ましく用いることのできる封着材料に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
ICパッケージを封着するために用いられる封着材料は,できるだけ低温で封着できること,封着のための焼成時に十分な流動性があること,パッケージ材等の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有していること,などが求められている。電極,抵抗体の保護や絶縁用の被覆のために使用される封着材料も,同様に低温で焼成できることが求められている。
【0003】
低温で封着や被覆等ができる封着材料としては一般にPbOーB



系やPbOーB



ーBi



系のガラスが使用され、パッケージ材等の対象物の熱膨張係数と合わせるため,これにチタン酸鉛固溶体フィラーのような低膨張性セラミックを添加したものが提案されてきた。
【0004】
しかし鉛を含むガラスは,環境上の観点から,近年使用が避けられてきており,鉛を含有しないガラスの開発が盛んである。
【0005】
鉛を含まない低融点ガラスとしては,リン酸塩ガラス,アルカリケイ酸塩ガラス,ビスマス系ガラスなどが知られている。それらの中でも低温での焼成可能性及び化学的耐久性の観点からビスマス系ガラスが着目され,数多くのビスマス系ガラスが開発されている。
【0006】
しかし,これまで開発されてきたビスマス系ガラスには軟化点が高いものが多く、それらは封着材として使用するには性能が不十分である。他方、ビスマス系ガラスで軟化点が低いものの場合は,焼成時に結晶化が起こりやすいという難点があった。封着工程中に結晶化が起こると流動性が失われてしまい、封着不良をもたらすことになる。また、フィラーも添加量によっては結晶化の誘因となり得るため、フィラーの添加量が制限される。このためビスマスを含有し且つ低軟化点のガラスにおいて、封着材の熱膨張係数を調節するために必要な割合までフィラーを配合することは困難で、例えば、熱膨張係数が小さい対象物に適合するようフィラーを十分に配合して封着材の熱膨張係数を低くするといったことができない、という問題もあった。
【0007】
低融点ガラスとして、特許文献1には,酸化ビスマス及び酸化タングステンを多く含む酸化テルル系ガラス組成物が開示されている。
【0008】
また、特許文献2には,封着材料として使用される、酸化ビスマス及び酸化ホウ素を多く含む酸化テルル系ガラス組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2019-031403号公報
特許6357937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記特許文献1に開示されている酸化テルル系ガラス組成物は、アルカリ金属の含有量が多く、そのためガラスの耐水性が低いという問題がある。
(【0011】以降は省略されています)

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