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公開番号2024089623
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2023183184
出願日2023-10-25
発明の名称予備学習済みモデル用の学習用データ生成方法、学習済みモデル生成方法、物性推定方法、予備学習済みモデル用の学習用データ生成プログラム、学習済みモデル生成プログラムおよび物性推定プログラム
出願人東レ株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G16C 60/00 20190101AFI20240626BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約【課題】転移学習によって目的物性を高精度に推定する学習済みモデルを得ることができる予備学習済みモデル用の学習用データ生成方法、学習済みモデル生成方法、物性推定方法、予備学習済みモデル用の学習用データ生成プログラム、学習済みモデル生成プログラムおよび物性推定プログラムを提供すること。
【解決手段】本発明に係る予備学習済みモデル用の学習用データの生成方法は、分子動力学法によって高分子物性群を算出する高分子物性群算出ステップと、分子の情報を数値化した記述子を作成する記述子作成ステップと、マルチスケールシミュレーションまたは分子動力学法によって中間物性を算出する中間物性算出ステップと、記述子および高分子物性群を説明変数、中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する予備学習用データ生成ステップと、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
コンピュータが、目的物性を推定する学習済みモデルのための予備学習済みモデルの生成に用いる予備学習用データを生成する予備学習済みモデル用の学習用データ生成方法であって、
分子動力学法によって高分子物性群を算出する高分子物性群算出ステップと、
分子の情報を数値化した記述子を作成する記述子作成ステップと、
マルチスケールシミュレーションまたは分子動力学法によって中間物性を算出する中間物性算出ステップと、
前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する予備学習用データ生成ステップと、
を含む予備学習済みモデル用の学習用データ生成方法。
続きを表示(約 2,400 文字)【請求項2】
前記中間物性は、前記目的物性と相関を有する物性である、
請求項1に記載の学習用データ生成方法。
【請求項3】
前記高分子物性群算出ステップは、高分子凝集構造、結晶構造または高分子溶液構造、および力場パラメータをインプットし、水素原子を含むすべての原子を相互作用点とする全原子モデルまたは炭化水素における水素を暗黙的に扱うユナイテッドアトムモデルを用いた前記分子動力学法によって計算して得られる高分子物性を含む高分子物性群を算出する、
請求項1に記載の学習用データ生成方法。
【請求項4】
前記中間物性算出ステップは、前記マルチスケールシミュレーションによって前記中間物性を算出し、
前記予備学習用データ生成ステップは、前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する、
請求項1に記載の学習用データ生成方法。
【請求項5】
前記中間物性算出ステップは、前記分子動力学法によって前記中間物性を算出し、
前記予備学習用データ生成ステップは、前記記述子、および、前記分子動力学法によって算出された物性のうち、前記中間物性以外の物性からなる前記高分子物性群を説明変数、前記中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する、
請求項1に記載の学習用データ生成方法。
【請求項6】
コンピュータが、目的物性を推定するため学習済みモデルを生成する学習済みモデル生成方法であって、
分子動力学法によって高分子物性群を算出する高分子物性群算出ステップと、
分子の情報を数値化した記述子を作成する記述子作成ステップと、
マルチスケールシミュレーションまたは分子動力学法によって中間物性を算出する中間物性算出ステップと、
前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する予備学習用データ生成ステップと、
前記予備学習済みモデル用の学習用データを学習して予備学習済みモデルを生成する予備学習ステップと、
前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記目的物性を目的変数とする学習用データと前記予備学習済みモデルを用いて転移学習して学習済みモデルを生成する転移学習ステップと、
を含む学習済みモデル生成方法。
【請求項7】
前記中間物性算出ステップは、前記分子動力学法によって中間物性を算出し、
前記転移学習ステップは、
前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記目的物性を目的変数とする学習用データと前記予備学習済みモデルを用いて転移学習して学習済みモデルを仮生成した後、
転移学習によって生成されたニューラルネットワークにおけるベクトル列に、前記マルチスケールシミュレーションによって算出されたドメイン物性を追加して学習済みモデルを生成する、
請求項6に記載の学習済みモデル生成方法。
【請求項8】
コンピュータが、学習済みモデルを用いて高分子の目的物性を推定する物性推定方法であって、
分子動力学法によって高分子物性群を算出する高分子物性群算出ステップと、
分子の情報を数値化した記述子を作成する記述子作成ステップと、
マルチスケールシミュレーションまたは分子動力学法によって中間物性を算出する中間物性算出ステップと、
前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する予備学習用データ生成ステップと、
前記予備学習済みモデル用の学習用データを学習して予備学習済みモデルを生成する予備学習ステップと、
前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記目的物性を目的変数とする学習用データと前記予備学習済みモデルを用いて転移学習して学習済みモデルを生成する転移学習ステップと、
前記高分子の構造および組成を前記学習済みモデルに入力することによって、前記目的物性を取得する物性取得ステップと、
を含む物性推定方法。
【請求項9】
前記中間物性算出ステップは、前記分子動力学法によって中間物性を算出し、
前記転移学習ステップは、
前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記目的物性を目的変数とする学習用データと前記予備学習済みモデルを用いて転移学習して学習済みモデルを仮生成した後、
転移学習によって生成されたニューラルネットワークにおけるベクトル列に、前記マルチスケールシミュレーションによって算出されたドメイン物性を追加して学習済みモデルを生成する、
請求項8に記載の物性推定方法。
【請求項10】
コンピュータに、目的物性を推定する学習済みモデルのための予備学習済みモデルの生成に用いる予備学習用データを生成する予備学習済みモデル用の学習用データ生成プログラムであって、
分子動力学法によって高分子物性群を算出する高分子物性群算出ステップと、
化学構造等に基づく記述子を作成する記述子作成ステップと、
マルチスケールシミュレーションまたは分子動力学法によって中間物性を算出する中間物性算出ステップと、
前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する予備学習用データ生成ステップと、
を前記コンピュータに実行させる予備学習済みモデル用の学習用データ生成プログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、予備学習済みモデル用の学習用データ生成方法、学習済みモデル生成方法、物性推定方法、予備学習済みモデル用の学習用データ生成プログラム、学習済みモデル生成プログラムおよび物性推定プログラムに関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、高分子の製造における、多岐にわたる原料あるいは製造条件の組み合わせから、所望の物性を有する組み合わせを推定する技術として、既知の組成や物性から組成物の物性情報を推定する技術が知られている。この際、推定には、既知の組成や物性を用いて学習することによって生成される学習済みモデルが用いられる。一方、既知の測定値等を有しない物性については、代理のターゲット物性(中間物性)を用いて予備学習済みモデルを生成した後、この予備学習済みモデルを転移学習させて物性を推定する学習済みモデルを用いることが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-95310号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、転移学習には目的の物性と相関がある大量の中間物性データが必要であるが、特に高分子は物性によっては中間物性データが少なく、そのデータを用意するのが困難な場合があった。また、学習する際の入力データ(説明変数)として化学構造や材料設計パラメータだけでは予測精度が低くなる場合があった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、転移学習によって目的物性を高精度に推定する学習済みモデルを得ることができる予備学習済みモデル用の学習用データ生成方法、学習済みモデル生成方法、物性推定方法、予備学習済みモデル用の学習用データ生成プログラム、学習済みモデル生成プログラムおよび物性推定プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る予備学習済みモデル用の学習用データ生成方法は、コンピュータが、目的物性を推定する学習済みモデルのための予備学習済みモデルの生成に用いる予備学習用データを生成する予備学習済みモデル用の学習用データ生成方法であって、分子動力学法によって高分子物性群を算出する高分子物性群算出ステップと、分子の情報を数値化した記述子を作成する記述子作成ステップと、マルチスケールシミュレーションまたは分子動力学法によって中間物性を算出する中間物性算出ステップと、前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する予備学習用データ生成ステップと、を含む。
【0007】
また、本発明に係る学習用データ生成方法は、上記発明において、前記中間物性は、前記目的物性と相関を有する物性である。
【0008】
また、本発明に係る学習用データ生成方法は、上記発明において、前記高分子物性群算出ステップは、高分子凝集構造、結晶構造または高分子溶液構造、および力場パラメータをインプットし、水素原子を含むすべての原子を相互作用点とする全原子モデルまたは炭化水素における水素を暗黙的に扱うユナイテッドアトムモデルを用いた前記分子動力学法によって計算して得られる高分子物性を含む高分子物性群を算出する。
【0009】
また、本発明に係る学習用データ生成方法は、上記発明において、前記中間物性算出ステップは、前記マルチスケールシミュレーションによって前記中間物性を算出し、前記予備学習用データ生成ステップは、前記記述子および前記高分子物性群を説明変数、前記中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する。
【0010】
また、本発明に係る学習用データ生成方法は、上記発明において、前記中間物性算出ステップは、前記分子動力学法によって前記中間物性を算出し、前記予備学習用データ生成ステップは、前記記述子、および、前記分子動力学法によって算出された物性のうち、前記中間物性以外の物性からなる前記高分子物性群を説明変数、前記中間物性を目的変数とする予備学習済みモデル用の学習用データを生成する。
(【0011】以降は省略されています)

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