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公開番号2024089209
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204427
出願日2022-12-21
発明の名称フライドベーカリー製品およびその製造方法
出願人昭和産業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A21D 13/60 20170101AFI20240626BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約【課題】20℃におけるSFC(固体脂含量)が2.0以上である油脂でフライしたフライドベーカリー製品の食感を、ソフトにしっとりさせる製造方法と、それにより得られるフライドベーカリー製品の提供。
【解決手段】20℃におけるSFC(固体脂含量)が2.0以上である油脂を揚げ油としてフライした、ドーナツや揚げパン等のベーカリー製品の表面に、20℃で液体である液状油を付着させる工程を含む製造方法により製造されるフライドベーカリー製品は、油っぽさがなくソフトでしっとりした食感のフライドベーカリー製品となる。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
20℃におけるSFC(固体脂含量)が2.0以上である油脂を揚げ油としてフライするフライドベーカリー製品の製造方法であって、20℃におけるSFCが2.0以上である油脂を揚げ油としてフライしたベーカリー製品の表面に、20℃で液体である液状油を付着させる工程を含むことを特徴とする製造方法。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記液状油が100℃以下である、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記液状油が、ハイオレイックキャノーラ油、コーン油、こめ油、ごま油、オリーブ油、アボカド油、ハイオレイックヒマワリ油、およびアマニ油から選択される少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記フライドベーカリー製品の生地および/または前記液状油は乳化剤を含まない、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記揚げ油はパーム油を含まない、請求項1に記載の製造方法。
【請求項6】
前記液状油が付着されている表面に、さらにトッピング材、コーティング材を付着させる工程を含む、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
表面に20℃で液体である液状油が付着している、20℃におけるSFC(固体脂含量)が2.0以上である油脂でフライされたフライドベーカリー製品。
【請求項8】
前記液状油が付着している表面の一部または全部に、さらにトッピング材、コーティング材が付着している、請求項7に記載のフライドベーカリー製品。
【請求項9】
20℃におけるSFC(固体脂含量)が2.0以上である油脂を揚げ油としてフライしたベーカリー製品の表面に、20℃で液体である液状油を付着させることを特徴とする、フライドベーカリー製品の食感改良方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、20℃におけるSFC(固体脂含量)が2.0以上である油脂でフライされるフライドベーカリー製品およびその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
イーストドーナツ、揚げパン、ケーキドーナツなどのフライドベーカリー製品は、油っぽさを軽減するために、20℃(常温帯)におけるSFC(固体脂含量)の高い油脂を使用して油ちょうすることが一般的である。ただ、20℃(常温帯)におけるSFC(固体脂含量)の高い油脂を使用するとフライドベーカリー製品全体の油っぽさは軽減できるものの、表面が乾燥し、硬くて皮張った食感になりやすいという課題がある。
【0003】
一方、揚げ菓子の製造においては、パーム系油脂によって油ちょうした生地の表面に、液状油脂であるコーティング用油脂組成物を塗布することで、酸化安定性を向上させるとともに風味、食感を改良することが提案されている(特許文献1)。対象とする揚げ菓子は、揚げせんべいなどの米菓やスナック菓子であり、特許文献1には、揚げ菓子の表面にコーティング油脂の油膜が形成されることにより、風味・食感が大幅に向上すること、および油脂に乳化剤を配合すると相乗効果を発揮することが記載されている。また、揚げ米菓やポテトチップス、スナック菓子等において、酸化安定性の向上、サクミ感の付与やサクミ感の劣化防止のために、乳化剤を配合した油脂を仕上げに塗布することは広く行われている(特許文献2、3)。
【0004】
このように、揚げ菓子の表面に油脂をコーティングして、酸化安定性の向上やサクミ感を付与することは従来行われていたが、しっとりしたソフトな食感や表面のソフト感を求めるものではなかった。
このためドーナツの場合には、シロップをドーナツにしみこませて、しっとり感やソフト感を向上させることが行われているが、味が甘くなりすぎてしまうという課題がある。また、油ちょうベーカリー製品用生地に対して、セルロース誘導体を乳化物の状態で含ませることにより、しっとりとした食感を付与することが提案されている(特許文献4)が、製品全体をしっとりとさせるものであり、表面にソフト感を付与するものではない。また、セルロース誘導体は食品添加物であるため、使用することが忌避される場合もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-102389号公報
特開昭56-29967号公報
特開2000-253818号公報
特開2020-96572号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、20℃におけるSFCが2.0以上である油脂でフライしたドーナツや揚げパンなどのフライドベーカリー製品の食感を、乳化剤や増粘剤等の食品添加物に頼ることなく、ソフトにしっとりさせる製造方法と、その方法で得られるフライドベーカリー製品を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
食品の食感改良において、近年は乳化剤や増粘剤等の食品添加物に頼らない方法が求められている。
本発明者らは、20℃におけるSFCが2.0以上である油脂でフライしたフライドベーカリー製品の食感をしっとり・ソフトにすること、その際に、乳化剤や増粘剤等の食品添加物に頼らないやり方について鋭意研究した結果、20℃におけるSFCが2.0以上である油脂でフライしたベーカリー製品の表面に、20℃で液体である液状油を付着させることで、課題を解決できることを見出して本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は、以下(1)~(6)のフライドベーカリー製品の製造方法に関する。
(1)20℃におけるSFC(固体脂含量)が2.0以上である油脂を揚げ油としてフライするフライドベーカリー製品の製造方法であって、20℃におけるSFCが2.0以上である油脂を揚げ油としてフライしたベーカリー製品の表面に、20℃で液体である液状油を付着させる工程を含むことを特徴とする製造方法。
(2)前記液状油が100℃以下である、上記(1)に記載の製造方法。
(3)前記液状油が、ハイオレイックキャノーラ油、コーン油、こめ油、ごま油、オリーブ油、アボカド油、ハイオレイックヒマワリ油、およびアマニ油から選択される少なくとも1種を含む、上記(1)または(2)に記載の製造方法。
(4)前記ベーカリー製品の生地および/または液状油は乳化剤を含まない、上記(1)に記載の製造方法。
(5)前記揚げ油はパーム油を含まない、上記(1)に記載の製造方法。
(6)前記液状油が付着されている表面に、さらにトッピング材、コーティング材を付着させる工程を含む、上記(1)に記載の製造方法。
【0009】
また、本発明は、以下(7)、(8)のフライドベーカリー製品、および(9)の食感改良方法に関する。
(7)表面に20℃で液体である液状油が付着している、20℃におけるSFC(固体脂含量)が2.0以上である油脂でフライされたフライドベーカリー製品。
(8)前記液状油が付着している表面の一部または全部に、さらにトッピング材、コーティング材が付着している、上記(7)に記載のフライドベーカリー製品。
(9)20℃におけるSFC(固体脂含量)が2.0以上である油脂を揚げ油としてフライしたベーカリー製品の表面に、20℃で液体である液状油を付着させることを特徴とする、フライドベーカリー製品の食感改良方法。
【発明の効果】
【0010】
油っぽさを軽減するために固形油脂でフライするフライドベーカリー製品は、表面が乾燥して硬く皮張った食感となるという問題に、乳化剤や増粘剤等の食品添加物に頼ることなく対応でき、しっとり・ソフトな食感を持ったフライドベーカリー製品を製造することができる。また、卸売ドーナツ(袋入りドーナツ)等の工場でフライしてから市場に流通するフライドベーカリー製品は、消費者の元へ届くのは翌日以降であり、食するのはさらに1~3日後頃まで想定されるが、このしっとり・ソフト感は、食する時期まで持続するばかりでなく、むしろその時期において顕著である。
(【0011】以降は省略されています)

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