TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024088966
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022204034
出願日2022-12-21
発明の名称アレイアンテナ装置及びアレイアンテナ校正プログラム
出願人日本無線株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H04B 7/08 20060101AFI20240626BHJP(電気通信技術)
要約【課題】本開示は、アレイアンテナ装置の製造段階(温度変動前又は経年変動前)に、各々のサブアレイの間において、位相・振幅を校正するにあたり、遠方界距離での電波測定を不要とするとともに、各々のサブアレイと基準信号源との間の伝送線路の等長構成を不要とすることを目的とする。
【解決手段】本開示では、各々のサブアレイにおいて、受信系の位相・振幅を校正するにあたり、単一の校正用送信機を備える。そして、サブアレイのペアにおいて、単一の校正用送信機(2通り)の送信信号について、単一又は複数のアンテナ素子の受信機(2通り)の受信信号を測定する。さらに、これらの受信信号(2×2=4通り)に基づいて、サブアレイのペアにおいて、受信系の位相・振幅差を補償する。
【選択図】図1


特許請求の範囲【請求項1】
複数のサブアレイを備えるアレイアンテナ装置であって、
各々のサブアレイは、複数のアンテナ素子と、各々のアンテナ素子の受信機と、各々のアンテナ素子の位相・振幅調整手段(前記各々のサブアレイ内で校正済み)と、を備え、
前記アレイアンテナ装置は、その製造段階に前記各々のサブアレイの間において、各々の受信系の位相・振幅差を補償するサブアレイ間校正部を、前記複数のサブアレイの内部及び外部に渡って備え、又は、前記複数のサブアレイの内部及び外部の一方に備え、
前記各々のサブアレイは、単一の校正用送信機と、単一の校正用送信機の送信信号について、前記各々のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機と他のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機とのいずれかへ分岐するスイッチと、を備え、
前記各々のサブアレイと前記他のサブアレイとは、ケーブルで接続され、
前記サブアレイ間校正部は、前記スイッチの分岐方向を制御するスイッチ制御部と、
前記各々のサブアレイの単一の校正用送信機の送信信号について、前記各々のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機の第1受信信号を測定する第1受信信号測定部と、
前記他のサブアレイの単一の校正用送信機の送信信号について、前記他のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機の第2受信信号を測定する第2受信信号測定部と、
前記各々のサブアレイの単一の校正用送信機の送信信号について、前記他のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機の第3受信信号を測定する第3受信信号測定部と、
前記他のサブアレイの単一の校正用送信機の送信信号について、前記各々のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機の第4受信信号を測定する第4受信信号測定部と、
前記第1受信信号、前記第2受信信号、前記第3受信信号及び前記第4受信信号に基づいて、前記各々のサブアレイと前記他のサブアレイとの間において、各々の受信系の位相・振幅差を補償する位相・振幅差補償部と、
を備えることを特徴とするアレイアンテナ装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
複数のサブアレイを備えるアレイアンテナ装置であって、
各々のサブアレイは、複数のアンテナ素子と、各々のアンテナ素子の送信機と、各々のアンテナ素子の位相・振幅調整手段(前記各々のサブアレイ内で校正済み)と、を備え、
前記アレイアンテナ装置は、その製造段階に前記各々のサブアレイの間において、各々の送信系の位相・振幅差を補償するサブアレイ間校正部を、前記複数のサブアレイの内部及び外部に渡って備え、又は、前記複数のサブアレイの内部及び外部の一方に備え、
前記各々のサブアレイは、単一の校正用受信機と、単一又は複数のアンテナ素子の送信機の送信信号について、前記各々のサブアレイの単一の校正用受信機と他のサブアレイの単一の校正用受信機とのいずれかへ分岐するスイッチと、を備え、
前記各々のサブアレイと前記他のサブアレイとは、ケーブルで接続され、
前記サブアレイ間校正部は、前記スイッチの分岐方向を制御するスイッチ制御部と、
前記各々のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の送信機の送信信号について、前記各々のサブアレイの単一の校正用受信機の第1受信信号を測定する第1受信信号測定部と、
前記他のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の送信機の送信信号について、前記他のサブアレイの単一の校正用受信機の第2受信信号を測定する第2受信信号測定部と、
前記各々のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の送信機の送信信号について、前記他のサブアレイの単一の校正用受信機の第3受信信号を測定する第3受信信号測定部と、
前記他のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の送信機の送信信号について、前記各々のサブアレイの単一の校正用受信機の第4受信信号を測定する第4受信信号測定部と、
前記第1受信信号、前記第2受信信号、前記第3受信信号及び前記第4受信信号に基づいて、前記各々のサブアレイと前記他のサブアレイとの間において、各々の送信系の位相・振幅差を補償する位相・振幅差補償部と、
を備えることを特徴とするアレイアンテナ装置。
【請求項3】
前記複数のサブアレイは、1次元方向に配列され、
前記各々のサブアレイと隣接サブアレイとは、前記ケーブルで接続され、
前記サブアレイ間校正部は、前記アレイアンテナ装置の製造段階において、前記各々のサブアレイと前記隣接サブアレイとの間において、各々の受信系又は送信系の位相・振幅差を補償することにより、1次元方向に配列される前記複数のサブアレイの間において、各々の受信系又は送信系の位相・振幅差を補償する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のアレイアンテナ装置。
【請求項4】
前記複数のサブアレイは、1次元方向に配列され、
特定サブアレイと前記他のサブアレイとは、前記ケーブルで接続され、
前記サブアレイ間校正部は、前記アレイアンテナ装置の製造段階において、前記特定サブアレイと前記他のサブアレイとの間において、各々の受信系又は送信系の位相・振幅差を補償することにより、1次元方向に配列される前記複数のサブアレイの間において、各々の受信系又は送信系の位相・振幅差を補償する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のアレイアンテナ装置。
【請求項5】
前記複数のサブアレイは、2次元面内(x軸及びy軸を含む)に配列され、
前記サブアレイ間校正部は、前記アレイアンテナ装置の製造段階において、各々のx軸座標においてy軸方向に配列される前記複数のサブアレイの間において、各々の受信系又は送信系の位相・振幅差を補償したうえで、単一の又は各々のy軸座標においてx軸方向に配列される前記複数のサブアレイの間において、各々の受信系又は送信系の位相・振幅差を補償することにより、2次元面内に配列される前記複数のサブアレイの間において、各々の受信系又は送信系の位相・振幅差を補償する
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のアレイアンテナ装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載のアレイアンテナ装置が備える前記サブアレイ間校正部が行なう各処理ステップを、コンピュータ又はハードウェアロジック(Field Programmable Gate Array(FPGA)を含む。)に実行させるためのアレイアンテナ校正プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、アレイアンテナ装置の位相・振幅を校正する技術に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
アレイアンテナ装置は、アンテナ素子数の増加により、全体のサイズが大型化するため、1つのユニットの構成が困難になる。そこで、アレイアンテナ装置は、複数のサブアレイの配列により、各々のサブアレイが小型であっても、全体のサイズの大型化が実現される。また、アレイアンテナ装置は、サブアレイの個数を柔軟に変更し、全体のサイズを変更することで、所望の性能を有するアンテナを構成しやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特公平03-038548号公報
特公平04-010994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、アレイアンテナ装置は、その製造段階(温度変動前又は経年変動前)に、各々のサブアレイ内において、そして、各々のサブアレイの間において、受信系又は送信系の回路全体(増幅器、周波数変換器及びプリント基板等)にばらつきが元々存在するため、受信系又は送信系の回路全体の位相・振幅を校正する必要がある。アレイアンテナ装置の位相・振幅を校正する技術が、特許文献1、2等に開示されている。
【0005】
特許文献1では、アレイアンテナ装置は、空間に電波を放射したうえで、REV法(Rotating element Electric field Vector method)を適用する。そして、アレイアンテナ装置は、各々のサブアレイ内と同様に、各々のサブアレイの間においても、同様の方法を適用することができる。しかし、アレイアンテナ装置の全体のサイズが大型化したときに、遠方界距離での電波測定が必要となるため、電波測定に必要な施設が大型化し、既存の施設で電波測定が困難になる。
【0006】
特許文献2では、アレイアンテナ装置は、その製造段階に、送受信信号の一部をループバックさせ、送受信信号の一部と基準信号との間の相関結果に基づいて、位相・振幅を校正する。そして、アレイアンテナ装置は、各々のサブアレイ内と同様に、各々のサブアレイの間においても、同様の方法を適用することができる。しかし、各々のサブアレイと単一の基準信号源との間の伝送線路が等長に構成される必要があるため、アレイアンテナ装置の全体のサイズが大型化したときに、上記の方法の適用が困難になる。
【0007】
そこで、前記課題を解決するために、本開示は、アレイアンテナ装置の製造段階(温度変動前又は経年変動前)に、各々のサブアレイの間において、位相・振幅を校正するにあたり、遠方界距離での電波測定を不要とするとともに、各々のサブアレイと基準信号源との間の伝送線路の等長構成を不要とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、各々のサブアレイにおいて、受信系の位相・振幅を校正するにあたり、単一の校正用送信機を備える。そして、サブアレイのペアにおいて、単一の校正用送信機(2通り)の送信信号について、単一又は複数のアンテナ素子の受信機(2通り)の受信信号を測定する。さらに、これらの受信信号(2×2=4通り)に基づいて、サブアレイのペアにおいて、受信系の位相・振幅差を補償する。ここで、サブアレイのペアの間のケーブルの伝達係数と、各々のサブアレイの単一の校正用送信機の送信信号の位相・振幅とは、受信系の位相・振幅差の補償に影響しない。
【0009】
具体的には、本開示は、複数のサブアレイを備えるアレイアンテナ装置であって、
各々のサブアレイは、複数のアンテナ素子と、各々のアンテナ素子の受信機と、各々のアンテナ素子の位相・振幅調整手段(前記各々のサブアレイ内で校正済み)と、を備え、
前記アレイアンテナ装置は、その製造段階に前記各々のサブアレイの間において、各々の受信系の位相・振幅差を補償するサブアレイ間校正部を、前記複数のサブアレイの内部及び外部に渡って備え、又は、前記複数のサブアレイの内部及び外部の一方に備え、
前記各々のサブアレイは、単一の校正用送信機と、単一の校正用送信機の送信信号について、前記各々のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機と他のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機とのいずれかへ分岐するスイッチと、を備え、
前記各々のサブアレイと前記他のサブアレイとは、ケーブルで接続され、
前記サブアレイ間校正部は、前記スイッチの分岐方向を制御するスイッチ制御部と、
前記各々のサブアレイの単一の校正用送信機の送信信号について、前記各々のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機の第1受信信号を測定する第1受信信号測定部と、
前記他のサブアレイの単一の校正用送信機の送信信号について、前記他のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機の第2受信信号を測定する第2受信信号測定部と、
前記各々のサブアレイの単一の校正用送信機の送信信号について、前記他のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機の第3受信信号を測定する第3受信信号測定部と、
前記他のサブアレイの単一の校正用送信機の送信信号について、前記各々のサブアレイの単一又は複数のアンテナ素子の受信機の第4受信信号を測定する第4受信信号測定部と、
前記第1受信信号、前記第2受信信号、前記第3受信信号及び前記第4受信信号に基づいて、前記各々のサブアレイと前記他のサブアレイとの間において、各々の受信系の位相・振幅差を補償する位相・振幅差補償部と、
を備えることを特徴とするアレイアンテナ装置である。
【0010】
この構成によれば、アレイアンテナ装置の製造段階(温度変動前又は経年変動前)に、各々のサブアレイの間において、受信系の位相・振幅を校正するにあたり、遠方界距離での電波測定を不要とするとともに、各々のサブアレイと他のサブアレイとの間の伝送線路の等長構成を不要とする(伝達係数の影響除去)ことができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

日本無線株式会社
レーダ装置及びレーダ映像表示方法
2日前
個人
メガホン
2か月前
個人
多重無線通信方法
23日前
オンキヨー株式会社
電子機器
1か月前
シャープ株式会社
調理器
2か月前
日本精機株式会社
プロジェクタ
29日前
株式会社三井光機製作所
暗視装置
5日前
キヤノン株式会社
操作機器
2日前
キヤノン株式会社
撮像装置
10日前
キヤノン株式会社
通信装置
1か月前
キヤノン株式会社
撮像装置
9日前
船井電機株式会社
表示装置
2か月前
日本精機株式会社
赤外線撮影装置
1か月前
キヤノン電子株式会社
画像読取装置
1か月前
キヤノン電子株式会社
画像読取装置
1か月前
キヤノン電子株式会社
画像読取装置
16日前
キヤノン電子株式会社
画像読取装置
16日前
キヤノン電子株式会社
画像読取装置
1か月前
個人
ヘッドホンの簡単な側圧調整器
1か月前
キヤノン電子株式会社
画像読取装置
1か月前
個人
携帯端末用カバー
1か月前
キヤノン株式会社
撮像装置
1か月前
キヤノン電子株式会社
画像読取システム
3日前
池上通信機株式会社
撮像処理装置
1か月前
キヤノン電子株式会社
画像読取システム
25日前
シャープ株式会社
撮像装置
1か月前
日本放送協会
LDM送信システム
16日前
シャープ株式会社
表示装置
9日前
キヤノン株式会社
撮像装置
18日前
個人
電子透かしの埋め込み及び抽出方法
4日前
八重洲無線株式会社
無線受信装置
1か月前
株式会社JVCケンウッド
撮像装置
3日前
株式会社CT
顧客開発推進システム
2日前
沖電気工業株式会社
受光回路
2か月前
アイホン株式会社
インターホン機器
29日前
アイホン株式会社
インターホン機器
18日前
続きを見る