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公開番号2024086699
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2023212318
出願日2023-12-15
発明の名称ポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物、硬化膜及び光学用樹脂硬化物
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C08G 18/10 20060101AFI20240620BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】作業性に優れ、追従性、柔軟性、強度、伸び率、透明度及び低タックの全てに優れる硬化膜を製造できる、ポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物の提供。
【解決手段】ポリイソシアネートAとポリイソシアネートBとを含むポリイソシアネート組成物であって、前記ポリイソシアネートAは、脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートと、数平均分子量600以上2800以下であるポリオールと、から誘導され、前記ポリオールの水酸基に対する前記脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートのイソシアネート基のモル比NCO/OHが2以上30以下であり、ウレタン基を有する重量平均分子量Mwが1500以上であるポリイソシアネートであり、前記ポリイソシアネートBは、重量平均分子量Mwが1500未満であるポリイソシアネートであり、前記ポリイソシアネート組成物は重量平均分子量が1500以上である、ポリイソシアネート組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
ポリイソシアネートＡとポリイソシアネートＢとを含むポリイソシアネート組成物であって、
前記ポリイソシアネートＡは、脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートと、数平均分子量６００以上２８００以下であるポリオールと、から誘導され、前記ポリオールの水酸基に対する前記脂肪族又は脂環族ポリイソシアネートのイソシアネート基のモル比ＮＣＯ／ＯＨが２以上３０以下であり、かつ、ウレタン基を有する重量平均分子量Ｍｗが１５００以上であるポリイソシアネートであり、
前記ポリイソシアネートＢは、重量平均分子量Ｍｗが１５００未満であるポリイソシアネートであり、
前記ポリイソシアネート組成物は重量平均分子量が１５００以上である、ポリイソシアネート組成物。
続きを表示（約 830 文字）【請求項２】
前記ポリイソシアネートＡと前記ポリイソシアネートＢの重量比率がポリイソシアネートＡ：ポリイソシアネートＢ＝７８：２２～９９．５：０．５である請求項１に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項３】
前記ポリイソシアネートＡはＮＣＯ％が３．５質量％以上１２．５質量％以下である、請求項１又は２に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項４】
前記ポリイソシアネートＡは平均イソシアネート官能基数が２．５以上５．５以下である、請求項１又は２に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項５】
前記ポリイソシアネートＡが有するポリオールはポリエーテルポリオール又はポリエステルポリオールである、請求項１又は２に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項６】
前記ポリイソシアネートＡが有するポリオールはポリエステルポリオールである、請求項１又は２に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項７】
前記ポリイソシアネートＡが有するポリオールがポリカプロラクトンポリオールである、請求項１又は２に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項８】
前記ポリイソシアネートＢはイソシアヌレート基、ウレタン基、及びビウレット基からなる群より選ばれる少なくとも１種以上を含む、請求項１又は２に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項９】
前記ポリイソシアネートＢはイソシアネート基数が２．０以上６．０以下である、請求項１又は２に記載のポリイソシアネート組成物。
【請求項１０】
前記ポリイソシアネートＢを単独で塗工し、２３℃、相対湿度が５０％である環境下で１６８時間養生し、硬化した硬化膜は、２３℃におけるケーニッヒ硬度が７０回以上である、請求項１又は２に記載のポリイソシアネート組成物。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、ポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物、硬化膜、及び光学用樹脂硬化物に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
近年、プラスチックフィルムや粘接着剤は、幅広い機能を有することから様々な分野で用いられている。そのような状況下、平坦な部位への適用に加え、曲面部を有する非平坦部材や、折り曲げ等の動きがあるフレキシブル部材等にも用途が拡大している。
【０００３】
このような用途として例えば、フレキシブルディスプレイやフォルダブルディスプレイ、その他の変形を伴うディスプレイ、自動車の部材等の貼り合わせや、建造物への貼り付けや表面コーティング等が挙げられ、近年急速に需要が拡大してきている。
【０００４】
用途の拡大に伴って、曲面や段差に対する追従性が良好であり、さらに耐屈曲性が良好で且つ強靭な高柔軟性フィルム、高柔軟性塗膜や粘接着剤が求められている。また、光学用途に関しては、例えばヘイズ値が３．０％以下である高い透明性が求められる。これに加え、長期間の光や熱、湿度などの外的な刺激に晒されても、追従性や屈曲性が劣化しない性質や、ヘイズ値が大きく変化しない、性質も同時に求められる。
【０００５】
更に、部材の表層に使用される高柔軟性フィルムや保護層には、高い柔軟性を有し、埃等の汚れや異物が付着しにくい観点で、タックが少ない又はタックがない材料が求められる。
ここで高い柔軟性とは、５０％以上の高い伸び率を有することを意味する。またタックとは、フィルム、保護層又は塗膜等の硬化膜の表面のべたつきを意味する。
また、近年、環境への配慮から、溶剤やモノマーで希釈しなくても使用可能な粘度領域の（無溶剤で２５℃の粘度が２００００ｍＰａ・ｓ以下）ポリイソシアネートが求められている。
【０００６】
例えば、特許文献１及び２は、ポリエステルポリオール又はポリエーテルポリオールで変性されたポリイソシアネート組成物を開示している。特許文献１又は２に開示された組成物を配合して形成された塗膜では、伸展性や耐屈曲性に優れることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００７】
特開昭６１－２８５１８号公報
特開平２－１７１８号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００８】
しかしながら、特許文献１及び２に記載の従来のポリイソシアネートでは、曲面追従性や凹凸追従性、強度、伸び、透明性を維持しながら、タックが少ない、又はタックが無い硬化膜を達成することは難しかった。
【０００９】
また、特許文献１及び２では、光学用途での具体的な検討がなされていない。
すなわち、曲面追従性や凹凸追従性、柔軟性、強度、伸び率、透明性、及び低タックの全てに優れる硬化膜が得ることができるポリイソシアネート組成物はこれまでに存在しなかった。
【００１０】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、作業性に優れ、追従性、柔軟性、強度、伸び率、透明性、及び低タックの全てに優れる硬化膜を製造できる、ポリイソシアネート組成物、ブロックポリイソシアネート組成物、これを用いた硬化膜及び光学用樹脂硬化物を提供することを目的とする。
（【００１１】以降は省略されています）

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