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公開番号
2024084677
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-06-25
出願番号
2023122898
出願日
2023-07-27
発明の名称
室内空間環境制御方法
出願人
個人
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B05D
1/36 20060101AFI20240618BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約
【課題】容易に太陽光の透過量を制御することのできる室内空間環境制御方法を提供する。
【解決手段】透光性透明部材10の所定部位に遮熱性塗料20を繰り返し塗布し、遮熱性塗料20が厚く塗られた厚層部50と厚層部50よりも薄く塗布された薄層部70又は当該透光性透明部材10に当該遮熱性塗料20が塗布されない非遮熱部60と、を形成することで、室内空間βの温度環境を制御したり、例えば外から見た室内空間β内の視認性を制御したりする。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
太陽光が外部空間から所定の室内空間に到達する際に透過することとなる、当該室内空間に臨む透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所望位置に、着色された透光性を有する遮熱性材料を薄膜状に配して、前記透光性透明部材を透過する太陽光の透過量を制御して前記室内空間の室内環境を制御する室内空間環境制御方法であって、
前記透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所定部位に前記遮熱性材料を薄膜状に配する薄膜形成工程を含み、
前記薄膜形成工程を繰り返し実行することにより、前記透光性透明部材に前記遮熱性材料が積層状に配された厚層部と、当該透光性透明部材に当該遮熱性材料が前記厚層部よりも薄く配されてなる積層状の薄層部と、が形成されてなる
ことを特徴とする室内空間環境制御方法。
続きを表示(約 1,800 文字)
【請求項2】
太陽光が外部空間から所定の室内空間に到達する際に透過することとなる、当該室内空間に臨む透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所望位置に、着色された透光性を有する遮熱性材料を薄膜状に配して、前記透光性透明部材を透過する太陽光の透過量を制御して前記室内空間の室内環境を制御する室内空間環境制御方法であって、
前記透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所定部位に前記遮熱性材料を薄膜状に配する薄膜形成工程を含み、
前記薄膜形成工程を繰り返し実行することにより、前記透光性透明部材に前記遮熱性材料が積層状に配された厚層部と、当該透光性透明部材に当該遮熱性材料が配されない非遮熱部と、が形成されてなる
ことを特徴とする室内空間環境制御方法。
【請求項3】
前記遮熱性材料で構成される厚層部は断熱性能を有する
請求項1又は請求項2に記載の室内空間環境制御方法。
【請求項4】
前記遮熱性材料が、遮熱性塗料であり、
前記薄膜形成工程を繰り返し実行することにより、前記透光性透明部材に前記遮熱性塗料が厚く積層状に塗布された厚層部と、当該透光性透明部材に当該遮熱性塗料が前記厚層部よりも薄く塗布されてなる積層状の薄層部と、が形成されてなり、
さらに、一の薄膜形成工程とその次の薄膜形成工程との間に、薄層部用シール部材によって前記薄層部となる部位を被覆する薄層部用シール部材形成工程と、
前記薄層部用シール部材形成工程の後に、前記薄層部用シール部材を除去して、除去した部分を、当該透光性透明部材に当該遮熱性塗料が前記厚層部よりも薄く塗布されてなる積層状の薄層部とする薄層部用シール部材除去工程と、
を含む
請求項1に記載の室内空間環境制御方法。
【請求項5】
前記遮熱性材料が、遮熱性塗料であり、
前記薄膜形成工程を繰り返し実行することにより、前記透光性透明部材に前記遮熱性塗料が厚く積層状に塗布された厚層部と非遮熱部と、が形成されてなり、
さらに、前記薄膜形成工程の前に、非遮熱部用シール部材によって前記非遮熱部となる部位を被覆する非遮熱部用シール部材形成工程と、
前記非遮熱部用シール部材形成工程の後に、前記非遮熱部用シール部材を除去して、除去した部分を非遮熱部とする非遮熱部用シール部材除去工程と、
を含む
請求項2に記載の室内空間環境制御方法。
【請求項6】
太陽光が外部空間から所定の室内空間に到達する際に透過することとなる、当該室内空間に臨む透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所望位置に、着色された透光性を有する遮熱性材料を薄膜状に配して、前記透光性透明部材を透過する太陽光の透過量を制御して前記室内空間の室内環境を制御する室内空間環境制御方法であって、
前記透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所定部位に前記遮熱性材料を薄膜状に配する薄膜形成工程と、
前記薄膜形成工程の次に、前記遮熱性材料を薄膜状に配した部位に透光性を有する意匠性材料を配置する意匠性材料配置工程と、
を含む
ことを特徴とする室内空間環境制御方法。
【請求項7】
前記意匠性材料配置工程の次に、前記意匠性材料の上に再度前記遮熱性材料を薄膜状に配する薄膜再形成工程を含む
ことを特徴とする請求項6に記載の室内空間環境制御方法。
【請求項8】
太陽光が外部空間から所定の室内空間に到達する際に透過することとなる、当該室内空間に臨む透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所望位置に、着色された透光性を有する遮熱性材料を薄膜状に配して、前記透光性透明部材を透過する太陽光の透過量を制御して前記室内空間の室内環境を制御する室内空間環境制御方法であって、
前記透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所定部位に前記遮熱性材料を薄膜状に配する薄膜形成工程を含み、
前記遮熱性材料には、予め透光性を有する意匠性材料が含有されている
ことを特徴とする室内空間環境制御方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽光が透過する透光性透明部材に、着色された透光性を有する遮熱性材料を配して透光性透明部材における太陽光の透過量を制御する室内空間環境制御方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、既設の窓ガラス等に塗布することによって当該窓ガラス等に紫外線・近赤外線の遮断機能を付与する塗料(遮熱性塗料)が知られている(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-87228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の遮熱性塗料にあっては、無色透明であるために可視光線の遮断性能は皆無である。窓ガラスを透過する太陽光線の45%~49%が可視光線であると言われており、可視光線を所定の量だけ不透過とすることができれば相当な遮熱性が得られると考えられる。また、従来の遮熱性塗料にあっては、無色透明であるために施工済の部位と未施工の部位との判別がつきにくく、ムラなく塗装を行なおうとすると大変な手間のかかるものであった。
【0005】
本発明は、太陽光の透過量を制御することのできる室内空間環境制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、太陽光が外部空間から所定の室内空間に到達する際に透過することとなる、当該室内空間に臨む透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所望位置に、着色された透光性を有する遮熱性材料を薄膜状に配して、前記透光性透明部材を透過する太陽光の透過量を制御して前記室内空間の室内環境を制御する室内空間環境制御方法であって、前記透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所定部位に前記遮熱性材料を薄膜状に配する薄膜形成工程を含み、前記薄膜形成工程を繰り返し実行することにより、前記透光性透明部材に前記遮熱性材料が積層状に配された厚層部と、当該透光性透明部材に当該遮熱性材料が前記厚層部よりも薄く配されてなる積層状の薄層部と、が形成されてなることを特徴とする室内空間環境制御方法である。
【0007】
また、本発明は、太陽光が外部空間から所定の室内空間に到達する際に透過することとなる、当該室内空間に臨む透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所望位置に、着色された透光性を有する遮熱性材料を薄膜状に配して、前記透光性透明部材を透過する太陽光の透過量を制御して前記室内空間の室内環境を制御する室内空間環境制御方法であって、前記透光性透明部材における外部空間側又は室内空間側の表面の所定部位に前記遮熱性材料を薄膜状に配する薄膜形成工程を含み、前記薄膜形成工程を繰り返し実行することにより、前記透光性透明部材に前記遮熱性材料が積層状に配された厚層部と、当該透光性透明部材に当該遮熱性材料が配されない非遮熱部と、が形成されてなることを特徴とする室内空間環境制御方法である。
【0008】
ここで、本発明における着色された透光性を有する遮熱性材料とは、着色された材料で構成されるものであり、あるいは、透明な材料を指すのではなくいわゆる濁った色の材料で構成されるものも含まれる。すなわち、本発明における着色された透光性を有する遮熱性材料は、透光性透明部材にごく薄く配されただけではその透明性はほぼ失われないが、当該遮熱性材料全体の膜厚が増すことによって透光性が減少して一定の限度を超えると可視光線の一部又は全部が不透過となる性質を有する。
【0009】
かかる構成にあっては、前記遮熱性材料が厚く配された積層状の厚層部によって前記透光性透明部材の遮熱性能が向上する。一方、透光性透明部材を介して外部空間側から室内空間内を視認しようとした場合あるいは室内空間側から外部空間を視認しようとした場合にも、厚層部が配された部位は視認性が劣ることになるが、前記薄層部又は前記非遮熱部は相対的に視認性に優れるため、遮熱効果を確保しつつ視認性も確保できることとなる。すなわち、厚層部と、薄層部又は非遮熱部との面積比率や柄(デザイン)を適宜定めることにより、所望の遮熱性能を確保しつつ視認性も確保できることとなる。例えば厚層部の面積比率を大きくしたり小さくしたりすることで、透光性透明部材を透過する太陽光の透過量を適切に制御することができる。また、当然ながら、厚層部と、薄層部又は非遮熱部とから構成されるデザインが特異なものとなれば、有意な意匠性を付与することができる。さらに、本発明の遮熱性材料は上記のように着色されているため、透光性透明部材に対して施工した際に、施工済の部位と未施工の部位との判別が容易であり、遮熱性材料を配する作業が容易となるし、施工依頼者も施工済みであることを容易に把握することができる。
【0010】
また、前記遮熱性材料で構成される厚層部は断熱性能を有する構成であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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