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公開番号2024083351
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-21
出願番号2024038234,2022503684
出願日2024-03-12,2021-02-25
発明の名称硬化性樹脂組成物、硬化膜、積層体、硬化膜の製造方法、及び、半導体デバイス
出願人富士フイルム株式会社
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類C08G 73/10 20060101AFI20240614BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】
パターン形成時の解像性に優れる硬化性樹脂組成物、上記硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜、上記硬化膜を含む積層体、上記硬化膜の製造方法、及び、上記硬化膜又は上記積層体を含む半導体デバイスを提供すること。
【解決手段】
環状イミド構造及び環状イソイミド構造の少なくとも一方を含むポリイミド前駆体、ベンゾオキサゾール構造を含むポリベンゾオキサゾール前駆体、及び、環状イミド構造及び環状イソイミド構造の少なくとも一方を含むポリアミドイミド前駆体よりなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂、並びに、有機金属錯体を含み、上記環状イミド構造、上記環状イソイミド構造又は上記ベンゾオキサゾール構造の含有モル量が特定の含有量である硬化性樹脂組成物、上記硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜、上記硬化膜を含む積層体、上記硬化膜の製造方法、並びに、上記硬化膜又は上記積層体を含む半導体デバイス。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
環状イミド構造及び環状イソイミド構造の少なくとも一方を含むポリイミド前駆体、ベンゾオキサゾール構造を含むポリベンゾオキサゾール前駆体、及び、環状イミド構造及び環状イソイミド構造の少なくとも一方を含むポリアミドイミド前駆体よりなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂、並びに、
有機金属錯体を含み、
1gの前記ポリイミド前駆体に含まれる前記環状イミド構造及び前記環状イソイミド構造の合計含有モル量が、0.08~1.68mmol/gであり、
1gの前記ポリベンゾオキサゾール前駆体に含まれる前記ベンゾオキサゾール構造の含有モル量が、0.22~3.97mmol/gであり、
1gの前記ポリアミドイミド前駆体に含まれる前記環状イミド構造及び前記環状イソイミド構造の合計含有モル量が、0.062~1.186mmol/gである、
硬化性樹脂組成物。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
光重合開始剤を更に含む、請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項3】
前記光重合開始剤がオキシム化合物である、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項4】
架橋剤を更に含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項5】
前記有機金属錯体が、メタロセン化合物である、請求項1~4のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項6】
前記有機金属錯体に含まれる金属が、チタン、ジルコニウム及びハフニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属である、請求項1~5のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項7】
前記有機金属錯体が、光ラジカル重合開始能を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項8】
ネガ型現像に供される感光膜の形成に用いられる、請求項1~7のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項9】
再配線層用層間絶縁膜の形成に用いられる、請求項1~8のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか1項に記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性樹脂組成物、硬化膜、積層体、硬化膜の製造方法、及び、半導体デバイスに関する。
続きを表示(約 4,400 文字)【背景技術】
【0002】
ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド等の樹脂は、耐熱性及び絶縁性等に優れるため、様々な用途に適用されている。上記用途としては特に限定されないが、実装用の半導体デバイスを例に挙げると、絶縁膜や封止材の材料、又は、保護膜としての利用が挙げられる。また、フレキシブル基板のベースフィルムやカバーレイなどとしても用いられている。
【0003】
例えば上述した用途において、ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド等の樹脂は、ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体、及び、ポリアミドイミド前駆体よりなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂を含む硬化性樹脂組成物の形態で用いられる。
このような硬化性樹脂組成物を、例えば塗布等により基材に適用して感光膜を形成し、その後、必要に応じて露光、現像、加熱等を行うことにより、硬化物を基材上に形成することができる。
上記ポリイミド前駆体、ポリベンゾオキサゾール前駆体、及び、ポリアミドイミド前駆体は、例えば加熱により環化され、硬化物中でそれぞれポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミドとなる。
硬化性樹脂組成物は、公知の塗布方法等により適用可能であるため、例えば、適用される硬化性樹脂組成物の適用時の形状、大きさ、適用位置等の設計の自由度が高いなど、製造上の適応性に優れるといえる。ポリイミド、ポリベンゾオキサゾール、ポリアミドイミド等が有する高い性能に加え、このような製造上の適応性に優れる観点から、上述の硬化性樹脂組成物の産業上の応用展開がますます期待されている。
【0004】
例えば、特許文献1には、特定構造のポリイミド前駆体:100質量部、光重合開始剤:1~20質量部、並びに、ヒドロキシル基、エーテル基及びエステル基からなる群より選ばれる官能基を1つ以上有する炭素数2~30のモノカルボン酸化合物:0.01~10質量部、を含有する、ネガ型感光性樹脂組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-191749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
硬化性樹脂組成物からなるパターンの形成において、解像性の向上が求められている。
【0007】
本発明は、パターン形成時の解像性に優れる硬化性樹脂組成物、上記硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜、上記硬化膜を含む積層体、上記硬化膜の製造方法、及び、上記硬化膜又は上記積層体を含む半導体デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の代表的な実施態様の例を以下に示す。
<1> 環状イミド構造及び環状イソイミド構造の少なくとも一方を含むポリイミド前駆体、ベンゾオキサゾール構造を含むポリベンゾオキサゾール前駆体、及び、環状イミド構造及び環状イソイミド構造の少なくとも一方を含むポリアミドイミド前駆体よりなる群から選ばれた少なくとも1種の樹脂、並びに、
有機金属錯体を含み、
1gの上記ポリイミド前駆体に含まれる上記環状イミド構造及び上記環状イソイミド構造の合計含有モル量が、0.08~1.68mmol/gであり、
1gの上記ポリベンゾオキサゾール前駆体に含まれる上記ベンゾオキサゾール構造の含有モル量が、0.22~3.97mmol/gであり、
1gの上記ポリアミドイミド前駆体に含まれる上記環状イミド構造及び上記環状イソイミド構造の合計含有モル量が、0.062~1.186mmol/gである、
硬化性樹脂組成物。
<2> 光重合開始剤を更に含む、<1>に記載の硬化性樹脂組成物。
<3> 上記光重合開始剤がオキシム化合物である、<1>又は<2>に記載の硬化性樹脂組成物。
<4> 架橋剤を更に含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
<5> 上記有機金属錯体が、メタロセン化合物である、<1>~<4>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
<6> 上記有機金属錯体に含まれる金属が、チタン、ジルコニウム及びハフニウムよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
<7> 上記有機金属錯体が、光ラジカル重合開始能を有する、<1>~<6>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
<8> ネガ型現像に供される感光膜の形成に用いられる、<1>~<7>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
<9> 再配線層用層間絶縁膜の形成に用いられる、<1>~<8>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物。
<10> <1>~<9>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜。
<11> <10>に記載の硬化膜を2層以上含み、上記硬化膜同士のいずれかの間に金属層を含む積層体。
<12> <1>~<9>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物を基板に適用して膜を形成する膜形成工程を含む、硬化膜の製造方法。
<13> 上記膜を露光する露光工程及び上記膜を現像する現像工程を含む、<12>に記載の硬化膜の製造方法。
<14> 上記露光に用いられる露光光が波長405nmの光を含む、<13>に記載の硬化膜の製造方法。
<15> 上記露光がレーザーダイレクトイメージング法による露光である、<13>又は<14>に記載の硬化膜の製造方法。
<16> 上記膜を50~450℃で加熱する加熱工程を含む、<12>~<15>のいずれか1つに記載の硬化膜の製造方法。
<17> <10>に記載の硬化膜又は<11>に記載の積層体を含む、半導体デバイス。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、パターン形成時の解像性に優れる硬化性樹脂組成物、上記硬化性樹脂組成物を硬化してなる硬化膜、上記硬化膜を含む積層体、上記硬化膜の製造方法、及び、上記硬化膜又は上記積層体を含む半導体デバイスが提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の主要な実施形態について説明する。しかしながら、本発明は、明示した実施形態に限られるものではない。
本明細書において「~」という記号を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、その工程の所期の作用が達成できる限りにおいて、他の工程と明確に区別できない工程も含む意味である。
本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有しない基(原子団)と共に置換基を有する基(原子団)をも包含する。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有しないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含する。
本明細書において「露光」とは、特に断らない限り、光を用いた露光のみならず、電子線、イオンビーム等の粒子線を用いた露光も含む。また、露光に用いられる光としては、水銀灯の輝線スペクトル、エキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV光)、X線、電子線等の活性光線又は放射線が挙げられる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方、又は、いずれかを意味し、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」及び「メタクリル」の両方、又は、いずれかを意味し、「(メタ)アクリロイル」は、「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の両方、又は、いずれかを意味する。
本明細書において、構造式中のMeはメチル基を表し、Etはエチル基を表し、Buはブチル基を表し、Phはフェニル基を表す。
本明細書において、全固形分とは、組成物の全成分から溶剤を除いた成分の総質量をいう。また本明細書において、固形分濃度とは、組成物の総質量に対する、溶剤を除く他の成分の質量百分率である。
本明細書において、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、特に述べない限り、ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC測定)に従い、ポリスチレン換算値として定義される。本明細書において、重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、例えば、HLC-8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてガードカラムHZ-L、TSKgel Super HZM-M、TSKgel Super HZ4000、TSKgel Super HZ3000、TSKgel Super HZ2000(東ソー(株)製)を用いることによって求めることができる。それらの分子量は特に述べない限り、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いて測定したものとする。また、GPC測定における検出は特に述べない限り、UV線(紫外線)の波長254nm検出器を使用したものとする。
本明細書において、積層体を構成する各層の位置関係について、「上」又は「下」と記載したときには、注目している複数の層のうち基準となる層の上側又は下側に他の層があればよい。すなわち、基準となる層と上記他の層の間に、更に第3の層や要素が介在していてもよく、基準となる層と上記他の層は接している必要はない。また、特に断らない限り、基材に対し層が積み重なっていく方向を「上」と称し、又は、感光膜がある場合には、基材から感光膜へ向かう方向を「上」と称し、その反対方向を「下」と称する。なお、このような上下方向の設定は、本明細書中における便宜のためであり、実際の態様においては、本明細書における「上」方向は、鉛直上向きと異なることもありうる。
本明細書において、特段の記載がない限り、組成物は、組成物に含まれる各成分として、その成分に該当する2種以上の化合物を含んでもよい。また、特段の記載がない限り、組成物における各成分の含有量とは、その成分に該当する全ての化合物の合計含有量を意味する。
本明細書において、特に述べない限り、温度は23℃、気圧は101,325Pa(1気圧)、相対湿度は50%RHである。
本明細書において、好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
(【0011】以降は省略されています)

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