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公開番号2024031304
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022134785
出願日2022-08-26
発明の名称樹脂組成物およびフィルム
出願人株式会社カネカ
代理人
主分類C08L 79/08 20060101AFI20240229BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】透明性が高く、かつ十分な機械強度を同時に満足るポリイミドを含む透明フィルム、およびその作製に用いられる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリイミドとモノマー成分全量に対する(メタ)アクリル酸メチルの量が、60モル%以上であるアクリル系樹脂を含む樹脂組成物であって、
前記ポリイミドは、テトラカルボン酸二無水物由来の構造とジアミン由来の構造を有し、前記ポリイミドはテトラカルボン酸二無水物由来の構造に2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン二無水物を含み、前記ジアミン由来の構造にフッ素原子を含まない芳香環を有する芳香族ジアミンを含み、フッ素含有率が18%以上であることを特徴とする、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリイミドと、モノマー成分全量に対する(メタ)アクリル酸メチルの量が、60モル%以上であるアクリル系樹脂を含む樹脂組成物であって、
前記ポリイミドは、テトラカルボン酸二無水物由来の構造とジアミン由来の構造を有し、
前記ポリイミドはテトラカルボン酸二無水物由来の構造に2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン二無水物を含み、前記ジアミン由来の構造にフッ素原子を含まない芳香環を有する芳香族ジアミンを含み、フッ素含有率が18%以上であることを特徴とする、樹脂組成物。
続きを表示(約 520 文字)【請求項2】
前記ポリイミドがアミド系溶媒に可溶である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
フッ素原子を含まない芳香環を有する芳香族ジアミンが、m-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノトルエン、2,2’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルエーテルから選択される1種以上を含有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記アクリル系樹脂のガラス転移温度が80℃以上である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記ポリイミドと前記アクリル系樹脂を、2:98~98:2の範囲の重量比で含む、 請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載の樹脂組成物を含むフィルム。
【請求項7】
厚みが5μm以上300μm以下である請求項6に記載のフィルム。
【請求項8】
厚みが50μmの時に、全光線透過率が89%以上、ヘイズが3%以下、黄色度が10以下、引張弾性率が2.8GPa以上、波長400nmでの透過率が40%以上である請求項6に記載のフィルム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物およびフィルムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
液晶、有機EL、電子ペーパー等の表示装置や、太陽電池、タッチパネル等のエレクトロニクスデバイスにおいて、薄型化や軽量化、さらにはフレキシブル化が要求されている。これらのデバイスに使用されるガラス材料をフィルム材料に代えることにより、フレキシブル化、薄型化、軽量化が図られる。ガラス代替材料として、透明ポリイミドフィルムが開発され、ディスプレイ用基板やカバーフィルム等に用いられている。
【0003】
通常のポリイミドフィルムは、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸溶液を支持体上に膜状に塗布し、高温処理して、溶媒除去と同時に熱イミド化を行うことにより得られる。しかしながら、熱イミド化のための加熱温度は高く(例えば300℃以上)、加熱による着色(黄色度の上昇)が生じやすく、ディスプレイ用カバーフィルム等の高い透明性が要求される用途への適用が困難である。
【0004】
高い透明性を有するポリイミドフィルムの製造方法として、有機溶媒に可溶であり、フィルム化後の高温でのイミド化を必要としないポリイミド樹脂を用いる方法が提案されている。例えば、特許文献1には、テトラカルボン酸二無水物成分としてビス無水トリメリット酸エステル類を含むポリイミドの製造方法が提案されており、当該方法により得られるポリイミドは、ジクロロメタン等の低沸点溶媒に可溶であり、かつ透明性および機械強度に優れることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2020/004236号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ポリイミドは、剛直な構造を導入すると、機械強度が向上するものの、有機溶媒への溶解性や透明性の低下の要因となり、従来の透明ポリイミド樹脂では、透明性を保持したまま、高機械強度を持たせることは容易ではない。他方、アクリル樹脂等の透明性に優れた樹脂を用いた光学フィルムでは、機械強度が十分でなくフレキシブルディスプレイには使用が困難であるという課題があった。
かかる課題に鑑み、本発明は、透明性が高く、着色を低減可能であり、かつ十分な機械強度を有する透明フィルム、およびその作製に用いられる樹脂組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討の結果、下記樹脂組成物とすることで上記課題を解決することを見出した。本発明は以下の構成をなす。
【0008】
1).ポリイミドとモノマー成分全量に対する(メタ)アクリル酸メチルの量が、60モル%以上であるアクリル系樹脂を含む樹脂組成物であって、
前記ポリイミドは、テトラカルボン酸二無水物由来の構造とジアミン由来の構造を有し、
前記ポリイミドはテトラカルボン酸二無水物由来の構造に2,2-ビス(3,4-ジカルボキシフェニル)-1,1,1,3,3,3-ヘキサフルオロプロパン二無水物を含み、前記ジアミン由来の構造にフッ素原子を含まない芳香環を有する芳香族ジアミンを含み、フッ素含有率が18%以上であることを特徴とする、樹脂組成物。
【0009】
2).前記ポリイミドがアミド系溶媒に可溶である、1)に記載の樹脂組成物。
【0010】
3).フッ素原子を含まない芳香環を有する芳香族ジアミンが、m-フェニレンジアミン、2,4-ジアミノトルエン、2,2’-ジメチルベンジジン、3,3’-ジアミノジフェニルスルホン、3,4’-ジアミノジフェニルエーテルから選択される1種以上を含有する、1)または2)に記載の樹脂組成物。
(【0011】以降は省略されています)

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