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公開番号2024076766
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-06
出願番号2022188487
出願日2022-11-25
発明の名称硬化性組成物
出願人株式会社日本触媒
代理人
主分類C08G 75/045 20160101AFI20240530BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】室温で空気非接触部だけでなく、空気接触部も迅速に硬化させることができる硬化性組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】
架橋剤および硬化剤を含むA液と、重合開始剤を含むB液を混合することで硬化する硬化性組成物であって、
前記架橋剤はアリル系架橋剤および(メタ)アクリレート系架橋剤を含み、アリル系架橋剤および(メタ)アクリレート系架橋剤の質量比(アリル系架橋剤の質量/(メタ)アクリレート系架橋剤の質量)が5/1~50/1 であり、前記硬化剤は2級チオール化合物を含む、硬化性組成物である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
架橋剤および硬化剤を含むA液と、重合開始剤を含むB液を混合することで硬化する硬化性組成物であって、
前記架橋剤はアリル系架橋剤および(メタ)アクリレート系架橋剤を含み、アリル系架橋剤および(メタ)アクリレート系架橋剤の質量比(アリル系架橋剤の質量/(メタ)アクリレート系架橋剤の質量)が5/1~50/1であり、前記硬化剤は2級チオール化合物を含む、硬化性組成物。
続きを表示(約 550 文字)【請求項2】
前記2級チオール化合物が2官能以上のチオール基を有する化合物である、請求項1記載の硬化性組成物。
【請求項3】
前記A液に反応促進剤を含有する、請求項1記載の硬化性組成物。
【請求項4】
前記反応促進剤が一般式(1)で表されるチオ尿素化合物を含む請求項1に記載の硬化性組成物。
TIFF
2024076766000004.tif
31
41
(式中、R1、R2、R3およびR4は、水素、アルキル基、フェニル基、トリル基、メトキシフェニル基もしくはナフチル基を示す。)
【請求項5】
前記A液にラジカル重合性モノマーを含む請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項6】
ガラス転移温度が0℃以下であるポリマーを含む請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項7】
更に可塑剤を含む請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項8】
更に熱伝導性材料を含む請求項1に記載の硬化性組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の硬化性組成物を硬化した硬化物。
【請求項10】
請求項1に記載の硬化性組成物を用いた放熱剤用硬化性組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、硬化性組成物に関する。さらに詳しくは、例えば放熱材の形成などに好ましく使用される、硬化性組成物に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車のバッテリーや、パソコンや携帯電話などの電子機器の性能向上に伴い、発熱量が増加するため、放熱材の需要が高まっている。
機器の温度上昇を抑制するために、冷却水などの冷却媒体に熱を伝達させるか、アルミニウムや銅などのように熱伝導率が高い金属板などを利用したヒートシンクへの熱伝導を介して温度上昇を抑制する方式が知られている。熱源からの熱を冷却媒体やヒートシンクに効率的に伝達するためには、熱源と冷却媒体またはヒートシンクをできるだけ密着させるか、熱的に連結させることが有利であり、このために放熱材が使用され得る。
例えば、特許文献1には、(メタ)アクリル系重合体(A)と、重合性単量体(B)と、可塑剤(C)を必須成分とする液状樹脂を含有する放熱材料用樹脂組成物であって、該液状樹脂の硬化物の硬度が5~70であることを特徴とする放熱材料用樹脂組成物が記載され、放熱シートの成形性や柔軟性も良好な硬化物を効率よく得られることが記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、一分子中に(メタ)アクリレート基を1つ有する化合物(A)と、一分子中に(メタ)アクリレート基を2つ以上有する化合物(B)と、重合開始剤(C)と、分散剤(D)と、酸化亜鉛を含む、熱伝導性フィラー(E)と、を含む、硬化性組成物が開示されている。特許文献2には、上記組成物によれば、柔軟性、形状安定性、及び、熱伝導性に優れる硬化性組成物又はその硬化物が提供され、高温環境下での熱伝導率の変化の抑制性に優れる硬化性組成物又はその硬化物が提供され、柔軟性、形状安定性、及び、熱伝導性に優れる硬化性組成物又はその硬化物が得られることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-048124
国際公開第2020/149193号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年においては、硬化前に発熱体に塗布し、塗布後硬化する混合型硬化性樹脂組成物が注目されており、放熱体の大面積化およびその製造の効率化、ならびに放熱体の製造工程の簡略化の観点から、製造ライン上で加熱をしないで迅速に硬化させることができる放熱材用硬化性組成物が要望されており、生産性の観点から硬化速度のさらなる向上も期待されている。
そこで本件発明者らは硬化剤を用いることにより硬化速度の向上を試みたところ、空気非接触部に比べて空気接触部は硬化遅延または硬化不良が起こるという課題があることがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明者らは、上記のような問題点に鑑み検討を行い、架橋剤および硬化剤を含むA液と、重合開始剤を含むB液を混合することで硬化する硬化性組成物であって、前記架橋剤はアリル系架橋剤および(メタ)アクリレート系架橋剤を含み、アリル系架橋剤および(メタ)アクリレート系架橋剤の質量比(アリル系架橋剤の質量/(メタ)アクリレート系架橋剤の質量)が5/1~50/1であり、前記硬化剤は2級チオール化合物を含む、硬化性組成物が、室温で空気非接触部だけでなく、空気接触部も迅速に硬化させることができることを見出し、本発明を完成させた。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、室温で空気非接触部だけでなく、空気接触部も迅速に硬化させることがでる硬化性組成物が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の硬化性組成物は、架橋剤および硬化剤を含むA液と、重合開始剤を含むB液を含む。
本開示の架橋剤としては、(メタ)アクリレート系架橋剤、アリル系架橋剤、ジエン系架橋剤などが挙げられる。
本開示の(メタ)アクリレート系架橋剤としては、例えば、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、イソシアヌル酸トリス(2-アクリロイルオキシエチル)、ウレタン(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの(メタ)アクリレート系架橋剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
【0009】
本開示のアリル系架橋剤としては、アリル系架橋剤としてはアリル基を1つ以上有し、化合物として複数の重合性官能基を有していれば特に限定されるものではない。例えば、多官能アリルエステル、多官能アリルエーテル、アリル基と(メタ)アクリロイル基を有する化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのアリル系架橋剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。アリル系架橋剤は、放熱材用硬化性組成物を硬化させる際にマスキングフィルムなどで被覆されていない部分においても、放熱材用硬化性組成物から得られた放熱材の硬化物の機械的強度を高めることができるという利点を有する。
【0010】
本開示の多官能アリルエステルとは、1分子中に2個以上のアリル基を有するアリルエステルである。多官能アリルエステルとしては、例えば、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレートなどのアリル基含有シアヌレート化合物、式(I):
X-[COOCH2CH=CH2]n (I)
(式中、Xはn価の脂肪族炭化水素基、nは当該脂肪族炭化水素基の価数を示す)で表わされる脂肪族系多官能アリルエステルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの多官能アリルエステルは、それぞれ単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
式(I)で表わされる脂肪族系多官能アリルエステルとしては、例えば、シュウ酸ジアリル、マロン酸ジアリル、コハク酸ジアリル、グルタル酸ジアリル、アジピン酸ジアリル、ピメリン酸ジアリル、スベリン酸ジアリル、アゼライン酸ジアリル、セバシン酸ジアリル、フマル酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、クエン酸トリアリル、酒石酸ジアリル、イタコン酸ジアリル、シトラコン酸ジアリルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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