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公開番号2024067274
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2022177217
出願日2022-11-04
発明の名称乳化組成物
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類C08L 1/02 20060101AFI20240510BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】安定した乳化状態を維持できる乳化組成物を提供すること。安定した乳化状態を維持できる乳化組成物の製造方法を提供すること。並びに膜及び滑液表面膜の製造方法を提供すること。
【解決手段】下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)及び成分(E)を含有する乳化組成物;(A)アニオン変性セルロース繊維、(B)水溶性カチオン性化合物、(C)カチオン性基を有するシリコーン、(D)25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、前記成分(B)及び成分(C)を除く。)、並びに(E)水。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)及び成分(E)を含有する乳化組成物。
(A) アニオン変性セルロース繊維
(B) 水溶性カチオン性化合物
(C) カチオン性基を有するシリコーン
(D) 25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、前記成分(B)及び成分(C)を除く。)
(E) 水
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記成分(B)が、アンモニア及びアミン化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、請求項1に記載の乳化組成物。
【請求項3】
前記成分(B)の沸点が200℃以下である、請求項1又は2に記載の乳化組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の乳化組成物を乾燥させる工程を含む、膜の製造方法。
【請求項5】
請求項1~3のいずれか1項に記載の乳化組成物を乾燥させる工程を含む、滑液表面膜の製造方法。
【請求項6】
請求項1~3のいずれか1項に記載の乳化組成物を乾燥して得られる膜。
【請求項7】
請求項1~3のいずれか1項に記載の乳化組成物を乾燥して得られる滑液表面膜。
【請求項8】
請求項1~3のいずれか1項に記載の乳化組成物を含有する、生物付着抑制剤、防汚剤、塗料、抗菌剤又は離型剤。
【請求項9】
下記の工程(I)及び(II)を含む乳化組成物の製造方法。
(I) 下記の成分(A)、成分(B)及び成分(E)を混合する工程
(II) 前記工程(I)で得られた組成物と、下記の成分(C)及び成分(D)とを混合する工程
(A) アニオン変性セルロース繊維
(B) 水溶性カチオン性化合物
(C) カチオン性基を有するシリコーン
(D) 25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、前記成分(B)及び成分(C)を除く。)
(E) 水

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は乳化組成物に関する。さらに本発明は乳化組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、汚れ、海洋生物等の固着を防止するする表面膜が開発されてきた。そのような表面膜として、最近では、疎水変性セルロース繊維及び油を含有する滑液性を有する膜が知られている。特許文献1では、アニオン変性セルロース繊維、アミノ変性シリコーン及び25℃1気圧で液体の有機化合物を含有する乳化組成物を固体表面に塗布することにより、滑液性を有する膜が得られることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-95557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した乳化組成物の原料として供されるアニオン変性セルロース繊維は、セルロース繊維にアニオン性基を導入する反応後に、反応生成物を酸性溶液中に分散させ、液相を分離することにより得られる。反応生成物を酸性溶液中に分散させると、反応生成物に含まれるアニオン変性セルロース繊維のアニオン性基は酸型化される。アニオン性基とイオン結合した、アニオン性基を導入する際の副生物は、酸型化されることにより、アニオン変性セルロース繊維から脱離し、酸性溶液中に溶出すると考えられる。他方、アニオン性基の酸型化に伴い、アニオン性基間の静電反発力が失われるため、酸型化されたアニオン変性セルロース繊維の乳化組成物中の分散性は大幅に低下し、乳化組成物に配合しても、安定した乳化状態を維持できない傾向が見られた。
【0005】
そこで、本発明は、安定した乳化状態を維持できる乳化組成物に関する。さらに、本発明は、安定した乳化状態を維持できる乳化組成物の製造方法に関する。さらに、本発明は、膜の製造方法に関する。さらに、本発明は、滑液表面膜の製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、下記〔1〕~〔7〕に関する。
〔1〕 下記の成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)及び成分(E)を含有する乳化組成物。
(A) アニオン変性セルロース繊維
(B) 水溶性カチオン性化合物
(C) カチオン性基を有するシリコーン
(D) 25℃1気圧で液体の有機化合物(ただし、前記成分(B)及び成分(C)を除く。)
(E) 水
〔2〕 前記〔1〕に記載の乳化組成物を乾燥させる工程を含む、膜の製造方法。
〔3〕 前記〔1〕に記載の乳化組成物を乾燥させる工程を含む、滑液表面膜の製造方法。
〔4〕 前記〔1〕に記載の乳化組成物を乾燥して得られる膜。
〔5〕 前記〔1〕に記載の乳化組成物を乾燥して得られる滑液表面膜。
〔6〕 前記〔1〕に記載の乳化組成物を含有する、生物付着抑制剤、防汚剤、塗料、抗菌剤又は離型剤。
〔7〕 下記の工程(I)及び(II)を含む乳化組成物の製造方法。
(I) 上記の成分(A)、成分(B)及び成分(E)を混合する工程
(II) 前記工程(I)で得られた組成物と、上記の成分(C)及び成分(D)とを混合する工程
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、安定した乳化状態を維持できる乳化組成物を提供することができる。さらに本発明によれば、安定した乳化状態を維持できる乳化組成物の製造方法を提供することができる。さらに本発明によれば、膜の製造方法を提供することができる。さらに本発明によれば、滑液表面膜の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明者らが検討した結果、アニオン変性セルロース繊維に水溶性カチオン性化合物を添加することで、安定した乳化状態を維持できる乳化組成物が得られることを見出して、本発明を完成させた。
【0009】
本発明の効果が達成される推定メカニズムとしては、アニオン変性セルロース繊維に水溶性カチオン性化合物を添加することで、アニオン変性セルロース繊維の間に水溶性カチオン性化合物が浸透し、その結果、アニオン性基がイオン化し、アニオン変性セルロース繊維間の静電反発力が生じて、アニオン変性セルロース繊維間の間隔が広まったことによるものと考えられる。
さらに、揮発性の強い水溶性カチオン性化合物を使用した場合、得られる乳化組成物が乾燥する際に、揮発性の強い水溶性カチオン性化合物が揮発して乳化組成物又は膜から追い出され、アニオン変性セルロース繊維とイオン結合した「カチオン性基を有するシリコーン」が膜に残存することになるので、かかるシリコーンによる耐水性や滑液性の向上効果がさらに発揮されるものと考えられる。
【0010】
1.乳化組成物
本発明の乳化組成物は、以下の成分(A)~(E)を含有する。
(【0011】以降は省略されています)

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