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公開番号2024083054
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-20
出願番号2022197350
出願日2022-12-09
発明の名称紙積層体および紙容器
出願人東罐興業株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 27/10 20060101AFI20240613BHJP(積層体)
要約【課題】 紙容器に高い液漏れ防止性能が得られ、また、紙容器の成型時に樹脂の欠損クズの発生が抑止される紙積層体および紙容器の提供。
【解決手段】 紙積層体は、胴部と、前記胴部の下部を閉塞する底部とを有する紙容器を形成するための紙積層体であって、紙製基材の少なくとも一方の面に樹脂層が積層されてなり、前記樹脂層が、低密度ポリエチレン(LDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)を含有するポリエチレン系樹脂よりなり、前記ポリエチレン系樹脂における前記低密度ポリエチレン(LDPE)および前記高密度ポリエチレン(HDPE)の含有割合が、質量比で低密度ポリエチレン(LDPE):高密度ポリエチレン(HDPE)=90:10~80:20であることを特徴とする。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
胴部と、前記胴部の下部を閉塞する底部とを有する紙容器を形成するための紙積層体であって、
紙製基材の少なくとも一方の面に樹脂層が積層されてなり、
前記樹脂層が、低密度ポリエチレン(LDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)を含有するポリエチレン系樹脂よりなり、
前記ポリエチレン系樹脂における前記低密度ポリエチレン(LDPE)および前記高密度ポリエチレン(HDPE)の含有割合が、質量比で低密度ポリエチレン(LDPE):高密度ポリエチレン(HDPE)=90:10~80:20であることを特徴とする紙積層体。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記ポリエチレン系樹脂は、メルトフローレート(MFR)が8.1g/10minよりも大きく、かつ、温度190℃、せん断速度30.4S
-1
のときの溶融粘度が963Pa・sよりも小さいものであることを特徴とする請求項1に記載の紙積層体。
【請求項3】
前記ポリエチレン系樹脂の、50℃での動摩擦係数が0.40より小さいことを特徴とする請求項1に記載の紙積層体。
【請求項4】
前記低密度ポリエチレン(LDPE)および前記高密度ポリエチレン(HDPE)の少なくとも一方が、バイオマス由来のエチレンによる構成単位を含むことを特徴とする請求項1に記載の紙積層体。
【請求項5】
胴部と、前記胴部の下部を閉塞する底部とを有する紙容器であって、
前記胴部を形成するための胴部ブランク、および、前記底部を形成するための底部ブランクの少なくとも一方が紙積層体よりなり、
前記紙積層体は、紙製基材の少なくとも一方の面に樹脂層が積層されてなり、
前記樹脂層が、低密度ポリエチレン(LDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)を含有するポリエチレン系樹脂よりなり、
前記低密度ポリエチレン(LDPE)と前記高密度ポリエチレン(HDPE)との含有割合が、質量比で90:10~80:20であり、
前記紙積層体が、前記樹脂層が容器内面側に露出するように配置されていることを特徴とする紙容器。
【請求項6】
前記胴部は、胴部ブランクの両側端部が重ね合わされたサイドシール部を有する筒状の本体部を有する胴部ピースから形成され、
前記底部は、底部ブランクの中央の前記胴部の下部を閉塞する平板部と、当該平板部の外周縁から連続して下方に折れ曲げられた挟み込み部とを有する底部ピースから形成され、
前記胴部ピースと前記底部ピースとは、前記挟み込み部が前記本体部の内面と対向する状態で圧着されたボトムシール部を介して、一体的に接合されてなるものであることを特徴とする請求項5に記載の紙容器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、紙製基材の少なくとも一方の面にポリエチレン系樹脂による樹脂層が形成された紙積層体、およびこの紙積層体により形成された紙容器に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、紙容器は、再生可能な天然資源由来材料から構成されることから、環境に優しい容器として広く普及している。
しかしながら、例えば胴部と底部とからなり上部が開口された紙カップ等の紙容器は、飲料水等の液体を収容しても外部に液体が漏れないことが要求されるところ、紙製基材のみでは耐水性やガスバリア性に劣ることから、紙製基材(原紙)の容器内面側に位置させる表面に止水層として樹脂層が積層された紙積層体が多く用いられている。
【0003】
一方、近年の環境対応要請の強化に従って、樹脂層に使用される樹脂材料をバイオマス由来のものにして化石燃料の使用量を削減することが望まれている。このような要請に従って、例えば、紙積層体の樹脂層としてバイオマス由来の材料よりなる低密度ポリエチレン(LDPE)を用いることが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6957838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現状、紙積層体として、一般的な化石燃料由来の低密度ポリエチレン(LDPE)による樹脂層を有するものを用いて紙容器を形成した場合、紙容器に液漏れが発生したり、また紙容器の底絞り成型時にブランク底絞りツールとの摩擦に起因して樹脂の欠損クズによる異物が発生する、という問題が生じる。
一方、上述の通り化石燃料由来の樹脂材料をバイオマス由来のものに置き換える対応が望まれており、バイオマス由来の材料よりなる樹脂層を有する紙容器の形成を試みたが、液漏れや樹脂の欠損クズの発生という化石燃料由来の樹脂を用いた場合と同様の問題が生じることが判明した。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するものであって、その目的は、紙容器に高い液漏れ防止性能が得られ、また、紙容器の成型時に樹脂の欠損クズの発生が抑止される紙積層体およびこの紙積層体により形成された紙容器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の紙積層体は、胴部と、前記胴部の下部を閉塞する底部とを有する紙容器を形成するための紙積層体であって、
紙製基材の少なくとも一方の面に樹脂層が積層されてなり、
前記樹脂層が、低密度ポリエチレン(LDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)を含有するポリエチレン系樹脂よりなり、
前記ポリエチレン系樹脂における前記低密度ポリエチレン(LDPE)および前記高密度ポリエチレン(HDPE)の含有割合が、質量比で低密度ポリエチレン(LDPE):高密度ポリエチレン(HDPE)=90:10~80:20であることを特徴とする。
【0008】
本発明の紙積層体においては、前記ポリエチレン系樹脂は、メルトフローレート(MFR)が8.1g/10minよりも大きく、かつ、温度190℃、せん断速度30.4S
-1
のときの溶融粘度が963Pa・sよりも小さいものであることが好ましい。
また、前記ポリエチレン系樹脂の、50℃での動摩擦係数が0.40より小さいことが好ましい。
【0009】
本発明の紙積層体においては、前記低密度ポリエチレン(LDPE)および前記高密度ポリエチレン(HDPE)の少なくとも一方が、バイオマス由来のエチレンによる構成単位を含むことが好ましい。
【0010】
本発明の紙容器は、胴部と、前記胴部の下部を閉塞する底部とを有する紙容器であって、
前記胴部を形成するための胴部ブランク、および、前記底部を形成するための底部ブランクの少なくとも一方が紙積層体よりなり、
前記紙積層体は、紙製基材の少なくとも一方の面に樹脂層が積層されてなり、
前記樹脂層が、低密度ポリエチレン(LDPE)および高密度ポリエチレン(HDPE)を含有するポリエチレン系樹脂よりなり、
前記低密度ポリエチレン(LDPE)と前記高密度ポリエチレン(HDPE)との含有割合が、質量比で90:10~80:20であり、
前記紙積層体が、前記樹脂層が容器内面側に露出するように配置されていることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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