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公開番号2024080863
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-17
出願番号2022194181
出願日2022-12-05
発明の名称二酸化炭素の資源化方法及び炭化ケイ素の製造方法
出願人国立大学法人東北大学
代理人弁理士法人イイダアンドパートナーズ,個人,個人
主分類C01B 32/984 20170101AFI20240610BHJP(無機化学)
要約【課題】二酸化炭素を、低エネルギーコストで固形炭化物である炭化ケイ素として資源化する方法を提供すること。
【解決手段】ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を得ることを含み、前記発熱反応を加熱炉により行う、二酸化炭素の資源化方法、及び、炭化ケイ素の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を得ることを含み、
前記発熱反応を加熱炉により行う、二酸化炭素の資源化方法。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を含む固形反応生成物を得て、この固形反応生成物を洗浄して純度99.00%以上の炭化ケイ素を得ることを含む、二酸化炭素の資源化方法。
【請求項3】
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を得ることを含み、
前記ケイ素として粒径0.2~4.0μmのケイ素粉末を用いる、二酸化炭素の資源化方法。
【請求項4】
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を得ることを含み、
前記発熱反応を加熱炉により行う、炭化ケイ素の製造方法。
【請求項5】
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を含む固形反応生成物を得て、この固形反応生成物を洗浄して純度99.00%以上の炭化ケイ素を得ることを含む、炭化ケイ素の製造方法。
【請求項6】
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を得ることを含み、
前記ケイ素として粒径0.2~4.0μmのケイ素粉末を用いる、炭化ケイ素の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素の資源化方法及び炭化ケイ素の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
持続可能な地球環境、社会を実現するために、脱炭素社会の実現への取り組みが国際的に加速している。例えば、石炭、石油及び天然ガスなどの化石燃料をエネルギー源とする火力発電では大量の二酸化炭素が排出される。二酸化炭素は温室効果ガスの大半を占め、地球温暖化の主な原因とされており、その排出量を削減するための技術開発が進められている。
二酸化炭素を資源として利用することにより、大気中への排出量を削減する取り組みとして、例えば、「CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)」が挙げられる。「CCUS」では、二酸化炭素の利用先として、化学品、燃料及び鉱物などが挙げられている。
【0003】
また、持続可能な社会の実現のためには、資源を有効利用したり、廃棄物の削減や再利用を促進したりすることも重要である。例えば、社会のデジタル化が急激に進展している状況下、デジタルインフラの整備等に伴い半導体市場が活況である。半導体製品の基盤材料であるシリコンウェハー(半導体シリコン)の製造では、年間約9万トンに上る大量のシリコンスラッジが発生していると言われており、このシリコンスラッジを有効に利用するための研究開発が行われている。例えば、非特許文献1には、活性炭を炭素源として、シリコンの切り屑(シリコンスラッジ)から、炭化ケイ素を得る技術が記載されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Powder Technology,2017年12月,第322巻,p.290-295
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
二酸化炭素を炭素源として化学反応に有効利用することが広く検討されている。例えば、二酸化炭素を固形状の化合物の原料として用いることができれば、二酸化炭素を大きく減容化できる利点がある。このような技術の一環として、例えば、二酸化炭素を原料として鉱物を合成し、ファインセラミックス等として利用することが考えられる。しかし現状では、二酸化炭素の鉱物化の技術として、二酸化炭素を酸化カルシウムと反応させて炭酸カルシウムを得ることが提案されている程度である。
【0006】
本発明は、二酸化炭素を、低エネルギーコストで固形炭化物である炭化ケイ素として資源化する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、二酸化炭素とケイ素とを接触させて加熱すると、吸熱反応ではなく発熱反応が生じ、反応生成物として炭化ケイ素が得られること、すなわち、二酸化炭素を炭素源として、発熱反応により、固形炭化物である炭化ケイ素が生成することを見出した。本発明は、この知見に基づきさらに検討を重ねて完成させるに至ったものである。
【0008】
本発明の課題は以下の手段によって解決された。
〔1〕
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を得ることを含み、
前記発熱反応を加熱炉により行う、二酸化炭素の資源化方法。
〔2〕
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を含む固形反応生成物を得て、この固形反応生成物を洗浄して純度99.00%以上の炭化ケイ素を得ることを含む、二酸化炭素の資源化方法。
〔3〕
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を得ることを含み、
前記ケイ素として粒径0.2~4.0μmのケイ素粉末を用いる、二酸化炭素の資源化方法。
〔4〕
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を得ることを含み、
前記発熱反応を加熱炉により行う、炭化ケイ素の製造方法。
〔5〕
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を含む固形反応生成物を得て、この固形反応生成物を洗浄して純度99.00%以上の炭化ケイ素を得ることを含む、炭化ケイ素の製造方法。
〔6〕
ケイ素と二酸化炭素とを発熱反応を介して反応させることにより、前記二酸化炭素の炭素と前記ケイ素とを結合させ炭化ケイ素を得ることを含み、
前記ケイ素として粒径0.2~4.0μmのケイ素粉末を用いる、炭化ケイ素の製造方法。
【0009】
本発明及び本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。なお、本明細書において、成分の含有量、物性等について数値範囲を段階的に複数設定して説明する場合、数値範囲を形成する上限値及び下限値は、「~」の前後に記載された特定の組み合わせに限定されず、各数値範囲を形成する上限値及び下限値の数値を適宜に組み合わせることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の二酸化炭素の資源化方法によれば、二酸化炭素を効率的に資源化することができる。また、本発明の炭化ケイ素の製造方法によれば、二酸化炭素を炭素源として、固形炭化物である炭化ケイ素を効率的に得ることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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