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公開番号2024157067
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-07
出願番号2021149970
出願日2021-09-15
発明の名称コアシェル型ゼオライト
出願人ユミコア日本触媒株式会社
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類C01B 39/02 20060101AFI20241030BHJP(無機化学)
要約【課題】ゼオライトからなる炭化水素吸着剤において、炭化水素の脱離温度を上昇させる手段を提供する。
【解決手段】第1のゼオライトからなるコアと、第2のゼオライトからなるシェルと、を有し、前記第1のゼオライトのチャンネル直径が前記第2のゼオライトのチャンネル直径より大きい、コアシェル型ゼオライト。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1のゼオライトからなるコアと、第2のゼオライトからなるシェルと、を有し、
前記第1のゼオライトのチャンネル直径が前記第2のゼオライトのチャンネル直径より大きい、コアシェル型ゼオライト。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記第1のゼオライトは、FAU、LEV、MWWおよびLTAからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載のコアシェル型ゼオライト。
【請求項3】
前記第2のゼオライトは、BEA、CHA、MFI、MOR、SZR、FERおよびTONからなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1または2に記載のコアシェル型ゼオライト。
【請求項4】
式:|P

-P

|/|P

-P

|<0.1(P

は、第1のゼオライトからなる粒子のゼータ電位(mV)を表す。P

は、第2のゼオライトからなる粒子のゼータ電位(mV)を表す。P

は、対象のゼオライト粒子のゼータ電位(mV)を表す)を満たす、請求項1~3のいずれか1項に記載のコアシェル型ゼオライト。
【請求項5】
前記第1のゼオライトはFAUであり、前記第2のゼオライトはBEAである、請求項1~4のいずれか1項に記載のコアシェル型ゼオライト。
【請求項6】
前記第2のゼオライトは、前記コアシェル型ゼオライトに対して、62質量%超95質量%以下で含まれる、請求項1~5のいずれか1項に記載のコアシェル型ゼオライト。
【請求項7】
第1のゼオライトからなる粒子を調製する工程と、
第2のゼオライトの前駆体を調製する工程と、
前記第1のゼオライトからなる粒子を前記第2のゼオライトの前駆体で被覆した後、当該第2のゼオライトの前駆体を結晶化させる工程と、
を有する、コアシェル型ゼオライトの製造方法。
【請求項8】
請求項1~6のいずれか1項に記載のコアシェル型ゼオライトと、貴金属と、が三次元構造体上に担持されてなる、排気ガス浄化用触媒。
【請求項9】
請求項8に記載の排気ガス浄化用触媒を、炭化水素を含む排気ガスに接触させることを有する、排気ガスの浄化方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はコアシェル型ゼオライトに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
近年、自動車の排気ガス規制が強化されてきている。ガソリンエンジン車では、エンジン始動直後の三元触媒がまだ活性化していない低温域において排出される炭化水素(HC)の排出量低減が求められている。この要求に対して、炭化水素を低温域で吸着し、高温域で脱離することができる、炭化水素吸着剤(Hydrocarbon trap;HCT)を含む触媒が用いられている。これにより、低温域で排出される炭化水素を、浄化可能な高温域まで一時的に吸着することが可能となるため、炭化水素の排出量を低減できる。
【0003】
従来、炭化水素吸着剤として、ゼオライトが広く使用されてきた。例えば、特許文献1には、排気系に、排気ガス浄化触媒を備え、該触媒の上流側に、ゼオライトをコートしたモノリス担体の一部に1種類以上の触媒金属を担持してなる吸着剤を備えたことを特徴とする自動車排気ガス浄化装置が開示されている。また、当該文献には、ゼオライトとしては、吸着性能の観点から、H型モルデナイト(MOR)あるいはH-Y型ゼオライト(FAU)が好ましいことが記載されている。特許文献1によると、上記自動車排気ガス浄化装置により、HCが吸着剤から離脱し始める比較的低い温度におけるHCの浄化性能を向上させることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平2-135126号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、FAUゼオライトは、炭化水素の吸着量は比較的多いものの、炭化水素を脱離する温度域が、三元触媒が充分に活性化する温度域よりも低く、炭化水素の排出量を充分に低減できない場合があるという問題がある。
【0006】
そこで本発明は、ゼオライトからなる炭化水素吸着剤において、炭化水素の脱離温度を上昇させる手段を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、鋭意研究を行った。その結果、チャンネル直径が大きなゼオライトをコアとし、チャンネル直径が小さなゼオライトをシェルとしたコアシェル型のゼオライトにより、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明の一形態は、第1のゼオライトからなるコアと、第2のゼオライトからなるシェルと、を有し、前記第1のゼオライトのチャンネル直径が前記第2のゼオライトのチャンネル直径より大きい、コアシェル型ゼオライトである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ゼオライトからなる炭化水素吸着剤において、炭化水素の脱離温度を上昇させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、粉体dのSEM画像である。
図2は、粉体hのSEM画像である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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