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公開番号2025065714
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-22
出願番号2023175102
出願日2023-10-10
発明の名称粉末活性炭成形体の製造方法
出願人大学共同利用機関法人自然科学研究機構,穴織カーボン株式会社
代理人個人,個人
主分類C01B 32/354 20170101AFI20250415BHJP(無機化学)
要約【課題】植物由来の粉末活性炭に起因する吸着材としての性能低下を防ぐことができる粉末活性炭成形体及びその粉末活性炭成形体の製造方法を提供すること。
【解決手段】粉末活性炭成形体は、植物由来の粉末活性炭が非酸化性雰囲気中で通電加熱法によって650℃~800℃に加熱されると共に機械的に加圧されて成形され、二酸化ケイ素を含有すると共に、元の粉末活性炭よりも大きい比表面積を有するように形成された。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
植物由来の粉末活性炭が非酸化性雰囲気中で通電加熱法によって650℃~800℃に加熱されると共に機械的に加圧されて成形された粉末活性炭成形体であって、二酸化ケイ素を含有し、前記粉末活性炭よりも大きい比表面積を有することを特徴とする粉末活性炭成形体。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
植物由来の粉末活性炭が非酸化性雰囲気中で通電加熱法によって1400℃~1600℃に加熱されると共に機械的に加圧されて成形された粉末活性炭成形体であって、炭化ケイ素を含有することを特徴とする粉末活性炭成形体。
【請求項3】
かさ密度が0.5g/cm

以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の粉末活性炭成形体。
【請求項4】
植物由来の粉末活性炭を非酸化性雰囲気中で通電加熱法によって650℃~800℃に加熱すると共に機械的に30MPaで加圧することを特徴とする粉末活性炭成形体の製造方法。
【請求項5】
植物由来の粉末活性炭を非酸化性雰囲気中で通電加熱法によって1400℃~1600℃に加熱すると共に機械的に30MPaで加圧することを特徴とする粉末活性炭成形体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粉末活性炭を成形した粉末活性炭成形体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、様々な大きさの細孔を有して物質の吸着効率を高める処理が施された活性炭は、吸着材として脱臭、脱色、濾過等を目的とする液体又は気体の処理に広く利用されている。活性炭は粉末状であるため、この粉末活性炭を成形体にすることによって利便性やハンドリング性を高めることが可能である。しかし、粉末活性炭は接着性や焼結性を備えていないので、粉末活性炭を通常の加圧や加熱によって成形体にすることは困難である。
【0003】
そこで、粉末活性炭に有機成分を含んだバインダを添加して混錬し、粉末活性炭成形体とすることが行われている。しかし、バインダによって粉末同士を結着するので、粉末活性炭の細孔がバインダで覆われ、粉末活性炭成形体の吸着機能が妨げられる。また、バインダによって単位体積当たりの粉末活性炭の割合が低下するため、粉末活性炭成形体の単位体積当たりの吸着性能が低下する。
【0004】
また、バインダに含まれる有機成分からガスが発生して問題となる場合がある。例えば、クライオポンプによって高真空状態を維持する核融合炉に対して、バインダを使用した粉末活性炭成形体をクライオポンプの吸着材として使用した場合に、バインダ由来のガスにより核融合炉内の真空度が却って低下してしまう。
【0005】
そのため、特許文献1には、バインダを使用せずに、放電プラズマ焼結法によって、粉末状の吸着材を加圧しながらプラズマ放電により焼結して成形体とすることが開示されている。放電プラズマ焼結法は、機械的な圧力と通電加熱によって被処理物を焼結する加工方法である。しかし、特許文献1には、放電プラズマ焼結法における温度や圧力等の条件は開示されていない。
【0006】
一方、粉末活性炭成形体をクライオポンプ用の吸着材として用いることがある。この場合には、一般に、粉末活性炭成形体の細孔分布において、メソ孔(直径が2nm~50nm)のうちの直径が2nm~10nmの範囲に分布のピークを有することが必要とされている。
【0007】
ここで、特許文献2には、細孔分布において4nm付近に分布のピークを有する粉末活性炭成形体が開示されている。この粉末活性炭成形体は、多孔質炭素粉末を、放電プラズマ焼結法により20MPaで加圧しながら通電加熱によって1000℃まで昇温して焼結している。そして、この焼結したものと焼結前の元の粉末活性炭とで、比表面積、全気孔容積、細孔分布等の比較が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平11-239723号公報
特開2020-50531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献2の多孔質炭素粉末は、複雑な工程を経て工業的に生成された不純物が少ない高性能の粉末活性炭であり、吸着性、耐熱性等に優れているが高価である。この高性能の粉末活性炭の代わりに、容易且つ安価に入手可能な植物由来の粉末活性炭を成形することにより、特許文献2と比べて安価に粉末活性炭成形体を製造することが可能である。
【0010】
植物由来の粉末活性炭は、例えばヤシ殻、おがくず、もみ殻、稲わら等を原料とするものが一般的である。特にもみ殻、稲わらのように、稲由来の原料から生成された粉末活性炭は、日本国内で容易に入手できる。この植物由来の粉末活性炭には、土壌から吸収されたケイ素が炭化後の吸着効率を高める処理によっても除去されずに質量割合で数%程度残ってしまい、主に二酸化ケイ素(SiO

)として含有されている。このような二酸化ケイ素を含有する粉末活性炭であっても、特許文献1、2のように、放電プラズマ焼結法によって成形体にすることが可能である。
(【0011】以降は省略されています)

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