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公開番号2025059652
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-10
出願番号2023169883
出願日2023-09-29
発明の名称炭化ケイ素粉末及びその製造方法
出願人三井金属鉱業株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類C01B 32/956 20170101AFI20250403BHJP(無機化学)
要約【課題】従来よりも放熱性及び電気絶縁性が向上した炭化ケイ素粉末を提供すること。従来よりも放熱性及び電気絶縁性が向上した炭化ケイ素粉末を容易に製造する方法を提供すること。
【解決手段】炭化ケイ素粉末は、炭化ケイ素の粒子の集合体である。炭化ケイ素粉末の平均球形度は0.70以上である。炭化ケイ素粉末のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D50は0.40μm以上3.70μm以下である。炭化ケイ素の粒子が、β型の結晶構造を有する粒子を含むことが好ましい。β型の結晶構造である炭化ケイ素の粒子が炭化ケイ素粉末中に38質量%以上含まれることも好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
炭化ケイ素の粒子の集合体である炭化ケイ素粉末であって、
平均球形度が0.70以上であり、
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D
50
が0.40μm以上3.70μm以下である、炭化ケイ素粉末。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
前記炭化ケイ素の粒子が、β型の結晶構造を有する粒子を含み、
β型の結晶構造である前記炭化ケイ素の粒子が前記炭化ケイ素粉末中に38質量%以上含まれる、請求項1に記載の炭化ケイ素粉末。
【請求項3】
前記炭化ケイ素の粒子の表面が、アルミナ、窒化ケイ素又はシリカで被覆されており、
20kN下での圧粉体積抵抗率が25.0Ω・cm以上であり、
定常法による熱伝導率測定における熱伝導率が1.0W/m・K以上である、請求項1又は2に記載の炭化ケイ素粉末。
【請求項4】
アルミナ、窒化ケイ素又はシリカで被覆された前記炭化ケイ素の粒子の表面が、分散剤で更に被覆されている、請求項3に記載の炭化ケイ素粉末。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の炭化ケイ素粉末と、樹脂とを含む、放熱材。
【請求項6】
チャンバー内に発生させた層流状態のプラズマフレーム内に、炭化ケイ素を含む母粉を供給して該プラズマフレーム内で該母粉をガス化し、ガス化した該母粉を冷却して、炭化ケイ素の粒子を生成させる工程を有する炭化ケイ素粉末の製造方法であって、
前記母粉の供給量に対するプラズマ出力の比が、0.003kW・min/g以上20kW・min/g以下である、炭化ケイ素粉末の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は炭化ケイ素粉末及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、電子部品の小型化及び集積化に加えてハイパワー化が進んでいる。このような電子部品は、動作時の発熱量が非常に大きくなることから、電子部品の構成材料には放熱性及び電気絶縁性の更なる向上が要求される。放熱性及び電気絶縁性を有する構成材料として、絶縁性に優れた熱伝導性粒子が望まれている。
【0003】
例えば特許文献1には、炭素材料からなる導電性超微粉末の表面に二酸化シリコン等が被覆された樹脂複合材料が記載されている。同文献によれば当該樹脂複合材料は以下の方法によって製造されると記載されている。まず、イソプロパノール中にカーボンブラックとカップリング剤であるテトラエトキシシリケートとを添加し、次いで蒸留水を滴下し、更にN,N-ジメチルアセトアミドを滴下して溶媒置換する。その後、フェニルトリメトキシランを溶媒に添加して加熱した後、該溶媒をろ過して乾燥させて、窒素雰囲気下350℃で30分間焼成することで樹脂複合材料を製造する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-24406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術で得られる粒子の粒径は1nm以上500nm以下と小さいので、該粒子どうしが凝集しやすい。このことに起因して、当該粒子によって、実用に足る十分な放熱性及び電気絶縁性を発揮することは容易でない。
したがって、本発明の課題は、従来よりも放熱性及び電気絶縁性が向上した材料を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、炭化ケイ素の粒子の集合体である炭化ケイ素粉末であって、
平均球形度が0.70以上であり、
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D
50
が0.40μm以上3.70μm以下である、炭化ケイ素粉末を提供することにより前記課題を解決したものである。
【0007】
また本発明は、チャンバー内に発生させた層流状態のプラズマフレーム内に、炭化ケイ素を含む母粉を供給して該プラズマフレーム内で該母粉をガス化し、ガス化した該母粉を冷却して、炭化ケイ素の粒子を生成させる工程を有する炭化ケイ素粉末の製造方法であって、
前記母粉の供給量に対するプラズマ出力の比が、0.003kW・min/g以上20kW・min/g以下である、炭化ケイ素粉末の製造方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、従来よりも放熱性及び電気絶縁性が向上した炭化ケイ素粉末を提供することができる。また本発明によれば、従来よりも放熱性及び電気絶縁性が向上した炭化ケイ素粉末を容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、本発明の炭化ケイ素粉末を好適に製造可能なDCプラズマ装置の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明は、炭化ケイ素粉末に関する。炭化ケイ素粉末は、炭化ケイ素の粒子の集合体からなるものである。炭化ケイ素の粒子は、炭素元素(C)及びケイ素元素(Si)を主に含み、これらの元素は炭化ケイ素(SiC)として当該粒子中に主に存在する。
本発明の炭化ケイ素粉末は、炭化ケイ素の粒子のみから実質的になるが、不可避不純物を含有することは許容される。炭化ケイ素粉末に不可避不純物が含まれる場合、その含有量は0.01質量%以下であることが、炭化ケイ素粉末が本来的に有する特性が損なわれにくい点から好ましい。不可避不純物の有無及びその含有量は、例えばICP発光分光分析法で測定することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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