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公開番号
2024146890
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2024053899
出願日
2024-03-28
発明の名称
炭酸リチウムの製造方法及び炭酸リチウムの製造装置
出願人
三菱マテリアル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C01D
15/08 20060101AFI20241004BHJP(無機化学)
要約
【課題】品質のよい炭酸リチウムを、二酸化炭素の排出量と使用コストを低減しながら得ることができる、炭酸リチウムの製造方法、及び炭酸リチウムの製造装置を提供することを目的する。
【解決手段】本発明の炭酸リチウムの製造方法は、炭酸塩を含む原料に無機酸を加えて二酸化炭素を発生させる、二酸化炭素発生工程と、前記二酸化炭素を回収する、二酸化炭素回収工程と、回収した前記二酸化炭素をリチウム含有液に加えて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウム生成工程と、を有する。本発明の炭酸リチウムの製造装置は、炭酸塩を含む原料と無機酸とを用いて二酸化炭素を発生させる反応槽と、前記二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収デバイスと、前記二酸化炭素回収デバイスから、リチウム含有液に二酸化炭素を供給して、炭酸リチウムを生成する、炭酸リチウム生成槽と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
炭酸塩を含む原料に無機酸を加えて二酸化炭素を発生させる、二酸化炭素発生工程と、
前記二酸化炭素を回収する、二酸化炭素回収工程と、
回収した前記二酸化炭素をリチウム含有液に加えて炭酸リチウムを得る、炭酸リチウム生成工程と、を有する炭酸リチウムの製造方法。
続きを表示(約 780 文字)
【請求項2】
前記二酸化炭素回収工程において、アルカリ性溶液にガス状の二酸化炭素を吸収させて前記二酸化炭素を回収する、請求項1に記載の炭酸リチウムの製造方法。
【請求項3】
前記二酸化炭素回収工程において、ガス状の二酸化炭素を捕集することで前記二酸化炭素を回収する、請求項1に記載の炭酸リチウムの製造方法。
【請求項4】
前記原料がリチウム化合物を含有する、請求項1に記載の炭酸リチウムの製造方法。
【請求項5】
前記原料がリチウムイオン電池を焼成、粉砕して得るリチウムイオン電池焼成粉である、請求項1に記載の炭酸リチウムの製造方法。
【請求項6】
前記無機酸が、硫酸、塩酸、及び硝酸からなる群より選択される1種以上である、請求項1に記載の炭酸リチウムの製造方法。
【請求項7】
前記二酸化炭素発生工程において、温度条件が10℃以上40℃以下の範囲であり、pHの条件がpH6以下である、請求項1に記載の炭酸リチウムの製造方法。
【請求項8】
炭酸塩を含む原料と無機酸とを用いて二酸化炭素を発生させる反応槽と、
前記二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収デバイスと、
前記二酸化炭素回収デバイスから、リチウム含有液に二酸化炭素を供給して、炭酸リチウムを生成する、炭酸リチウム生成槽と、を有する炭酸リチウムの製造装置。
【請求項9】
前記二酸化炭素回収デバイスが、ガス状の二酸化炭素を捕集するデバイスである、請求項8に記載の炭酸リチウムの製造装置。
【請求項10】
前記二酸化炭素回収デバイスが、アルカリ性溶液にガス状の二酸化炭素を吸収させて二酸化炭素を捕集するデバイスである、請求項8に記載の炭酸リチウムの製造装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸リチウムの製造方法及び炭酸リチウムの製造装置に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、電気自動車や電気自動車に用いるリチウムイオン電池において、商品の原材料調達から、廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される温室ガスの排出量を低減することが求められている。
【0003】
リチウムイオン電池からリチウムなどの資源を回収する際には、リチウムイオン電池を焼成、粉砕して得るリチウムイオン電池焼成粉、いわゆるブラックマスと称される再生原料を用いることが一般的である。
【0004】
ブラックマスからリチウムを回収する方法としては、例えば、特許文献1には、ブラックマスに含有されるアルミン酸リチウムに着目し、アルミン酸リチウムを含有するブラックマスを酸性溶液中で浸出させ、リチウムを回収する方法が開示されている。
【0005】
特許文献2では、リチウムイオン電池を粉砕して得た活物質粉を燃焼し、該活物質粉中の炭素分を燃焼して二酸化炭素に変換したのちに、燃焼後の活物質粉を湿式溶解して、リチウムを回収する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6998241号
特開2022-168616号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示のリチウム回収方法では、リチウムを回収したのちに、リチウムを炭酸化させて炭酸リチウムを得ることは開示しているが、炭酸リチウムを得るまでの過程で、二酸化炭素などの温室ガスを低減することは考慮していない。
【0008】
特許文献2では、活物質粉中の炭素分を燃焼して得られた二酸化炭素を、湿式溶解で得られるリチウム含有溶液に導入して、炭酸リチウムを得ることが開示されている。すなわち、活物質粉中の炭素分の燃焼で発生する二酸化炭素を、炭酸リチウムを得るための炭酸源として活用することで、二酸化炭素の排出量を低減する方法が検討されている。
【0009】
しかしながら、リチウムイオン電池を粉砕して得た活物質粉には、不純物が多く含有されており、活物質粉を燃焼する際に生じるガス成分には、二酸化炭素だけではなくフッ化水素、窒素酸化物、及び硫黄化合物などが含有されている。ガス成分中のフッ化水素、窒素酸化物、及び硫黄化合物は、不純物として取り込まれやすく、炭酸リチウムの純度を低下させるという課題がある。
【0010】
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、品質のよい炭酸リチウムを、二酸化炭素の排出量と使用コストを低減しながら得ることができる炭酸リチウムの製造方法、及び炭酸リチウムの製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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